児童ポルノ・児童買春・児童福祉法・監護者わいせつ・不同意わいせつ・強制わいせつ・青少年条例・不正アクセス禁止法・わいせつ電磁的記録弁護人 奥村徹弁護士の見解(弁護士直通050-5861-8888 sodanokumurabengoshi@gmail.com)

性犯罪・福祉犯(監護者わいせつ罪・強制わいせつ罪・児童ポルノ・児童買春・青少年条例・児童福祉法)の被疑者(犯人側)の弁護を担当しています。専門家向けの情報を発信しています。

「一生飲まない」…衆院議員が謝罪会見

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050311-00000312-yom-soci

また「一生」誓っている人がいます。

刑事弁護の被告人質問でもよくこう言いますが、
実際にやってしまったわけですから
それだけではあんまり信用されません。
過大な目標を掲げるとかえって信用できない。
  
しかも、非難されているのは「強制わいせつ」なのに、酒に責任転嫁しているように聞こえる。

むしろ、
細かいことでもいいので、そのときまでに実践したことを報告させた方が、信用されるし、
実際の再犯予防に役立つと思います。
その罪の害悪について説明した本を読んで感想文を書くとか。
一日一善でもいいじゃないですか。

道路交通法違反の公判請求事件なら、
  生涯2度と違反はいたしません
と誓わせる前に、
  もう一回教習所(再教育コース)に通わせる
  適性検査で弱点を知る
などして、その結果の資料を書証で出しておいて、
  道路交通について再教育をうけました。
  危険性もわかりました。
  だから、2度と違反はいたしません
と誓わせるのが効果的です。
 奥村弁護士の実践例では、執行猶予中の再犯の事例で、求刑3月のところ、上記の事実が有利に評価されて判決2月(実刑)になりました。


 性犯罪なら保護観察類型別処遇要領が参考になります。

保護観察類型別処遇要領
http://d.hatena.ne.jp/okumuraosaka/20050310/1110442317
6 性犯罪対象者
自己の行為を正当化することなく犯罪行為を客観的に見詰めるよう促し,自己の責任と事件の重大性を理解させる。
事件を被害者の立場に立って考えさせ,被害者の心の痛みを理解させる。
自己の性犯罪のパターンを理解させ,その再発を防止する方策を実行させる。
ゆがんだ女性観の是正を促す
精神的なストレスを解消するための健全な方法・手段を身に付けさせる。
自己の性的欲求をうまくコントロールする方法を考えさせ,その実行を促す。
資格,免許等を取得させ,自信を持たせる。
趣味の開拓等により余暇の善用に努めきせる。
被害弁償に努めさせる。
精神科医の診断を受けきせ,病気治療に専念させる。
専門家のカウンセリングを受けさせる。
SST生活技能訓練)などによって社会適応能力を向上させる。
しょく罪の観点から,社会奉仕活動に参加きせる。
示談において約束した事項を履行させる。