児童ポルノ・児童買春・児童福祉法・監護者性交・不同意性交・不同意わいせつ・青少年条例・不正アクセス禁止法・わいせつ電磁的記録・性的姿態撮影罪弁護人 奥村徹弁護士の見解(弁護士直通050-5861-8888 sodanokumurabengoshi@gmail.com)

性犯罪・福祉犯(監護者わいせつ罪・強制わいせつ罪・児童ポルノ・児童買春・青少年条例・児童福祉法)の被疑者(犯人側)の弁護を担当しています。専門家向けの情報を発信しています。

山口雅高「わいせつ画像データを記憶,蔵置させたいわゆるパソコンネットのホストコンピュータのハードディスクと刑法175条のわいせつ物 等」法曹時報2004.2

 サイバー犯罪条約児童ポルノについてしか規定していないから、刑法175条の改正とは、関係ない。
 学者先生は、わいせつ図画の罪と児童ポルノ罪とを混同されてるんだろうな。
 改正児童ポルノ法は「提供罪」を導入して、わいせつ図画の罪との訣別を明らかにしている。

なお,我が国が「ヨーロッパ評議会サイバー犯罪に関する条約」に署名したことに伴って,国内法を整備する必要が生じ,法制審議会が平成15年9月10日に示したそのための要綱(骨子)によると,刑法175条は,次のとおり改正するものとされている(山口厚「サイバー犯罪の現状と課題」現代刑事法57号4頁)。
1わいせつな文書,図画,電磁的記録に係る記録媒体その他の物を頒布し,又は公然と陳列した老は,2年以下の懲役若しくは250万円以下の罰金に処し,又は懲役及び罰金を併科するものとすること。電気通信の送信によりわいせつな電磁的記録その他の記録を頒布した者も同様とすること。
2 有償で頒布する目的で,1の物を所持し,又は1の電磁的記録を保管した者も,1と同様とすること。           (山口 雅高)