児童ポルノ・児童買春・児童福祉法・監護者性交・不同意性交・不同意わいせつ・青少年条例・不正アクセス禁止法・わいせつ電磁的記録・性的姿態撮影罪弁護人 奥村徹弁護士の見解(弁護士直通050-5861-8888 sodanokumurabengoshi@gmail.com)

性犯罪・福祉犯(監護者わいせつ罪・強制わいせつ罪・児童ポルノ・児童買春・青少年条例・児童福祉法)の被疑者(犯人側)の弁護を担当しています。専門家向けの情報を発信しています。

<児童ポルノ>禁止法改正案 政局で成立には難航予想

 与党が対案出すんだけど案は白紙
 こんなんを議員立法でやろうとするからこうなるんでしょう。
 「児童性行為等姿態描写物」を持ち上げておけばそれになるんですかね。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110628-00000112-mai-pol
児童ポルノ>禁止法改正案 政局で成立には難航予想
毎日新聞 6月28日(火)20時57分配信
 児童ポルノ所持に対する規制強化をめぐり、民主党は28日、児童ポルノ法検討ワーキングチーム(WT)で、児童買春・児童ポルノ禁止法改正案を今国会に議員立法で提出する方針を確認した。別の案を提出済みの自民、公明両党との修正協議も視野に入れてはいるものの、民主党内には「規制強化は捜査権の乱用につながる」との懸念があるほか、自民党側には菅直人首相による同党参院議員の政務官起用に反発が渦巻き、法案の一本化は難航も予想される。
 民自公3党は09年7月、児童ポルノの提供目的での所持を禁じた現行法に関し、個人的に見るための「単純所持」も禁止し、罰則規定を設けることでいったん合意した。主要8カ国(G8)で単純所持罪がないのは日本とロシアだけだったためだ。当初、有償や反復して入手した児童ポルノに限って禁じる案を出していた民主党が自公側に歩み寄った。ただ、この時は直後の衆院解散で廃案となっていた。
 今回は、09年秋の臨時国会に同様の案を再提出した自公両党が延長国会での審議入りを求めたため民主党も対応に乗り出した。以前の自公との協調ムードはなく、28日のWTではあっさり対案の提出を決めた。座長の辻恵衆院議員は09年7月の3党合意について、直後の政権交代を理由に「リセットだ」と明言した。

提供で逮捕→強制わいせつ罪の捜査へ

http://www.police.pref.kumamoto.jp/kouaniinkai_HP/teirei%20H23/230428.htm
5) インターネットを利用した児童ポルノ提供事件の検挙について
 【報告の要旨】
 本年4月12日、県南に居住する作業員A(男性、31歳)を、児童買春、児童ポルノに係る行為等の処罰及び児童の保護等に関する法律(児童ポルノ提供)に違反した罪で通常逮捕した。 
 Aは、平成21年4月29日、電子掲示板サイトを開設していた掲示板管理人に対し、児童ポルノである、当時小学1年生の女子児童の画像データ1画像を電子メール添付ファイルとして送信し、提供したものである。
 今後は、
 ○ 強制わいせつ事件の捜査 
 ○ 証拠品の精査による児童ポルノ事犯等余罪事件の捜査
を柱に捜査を行っていく。
 【委員からの質問及び警察からの説明等】
 委員から、「被害児童は、親には話していなかったのか。」旨の質問があり、警察から、「当時、警察署は、学校から相談という形で受理しており、親は児童から話を聞いていたと思われる。」旨の説明が行われた。
 また、委員から、「当時、調書はとられていないのか。今から調書を作成するとして、被害者の記憶は大丈夫か。」旨の質問があり、警察から、「当時、調書は作成されていないが、相談の記録が残されており、被害児童の記憶もしっかりしているので問題ない。」旨の説明が行われた。

この事件でしょう
http://d.hatena.ne.jp/okumuraosaka/touch/20110506#1304557553

睡眠薬を飲ませ、児童にわいせつな行為をしたら児童淫行罪か?

 児童淫行罪は被害児童が「淫行する」と評価できることを前提にして、犯人が影響力行使して、「させる」という罪なので、児童に自由意思がなくなると成立しません。
 端的に「人の心神喪失若しくは抗拒不能に乗じ、又は心神を喪失させ、若しくは抗拒不能にさせて、わいせつな行為・姦淫をした」と評価すべきです。

児童福祉法
第34条〔禁止行為〕
六 児童に淫行をさせる行為

刑法
第178条(準強制わいせつ及び準強姦)
1 人の心神喪失若しくは抗拒不能に乗じ、又は心神を喪失させ、若しくは抗拒不能にさせて、わいせつな行為をした者は、第百七十六条の例による。
2 女子の心神喪失若しくは抗拒不能に乗じ、又は心神を喪失させ、若しくは抗拒不能にさせて、姦淫した者は、前条の例による。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110628-00000091-jij-soci
インターネットの自己紹介サイトで知り合った高校1年の女子生徒(15)に睡眠薬を飲ませ、わいせつな行為をしたとして、警視庁少年育成課と東大和署は28日までに、児童福祉法違反容疑で

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110628-00000584-san-soci
逮捕容疑は5月6日夜、新宿区歌舞伎町のホテルで、私立高校1年生の少女(15)に睡眠薬を飲ませて意識をもうろうとさせた上、わいせつな行為をしたとしている。
 同課によると、容疑者は少女が登録していた携帯電話の自己紹介サイトに「32歳のヒロです。都内で8万円で会いませんか」などと書き込み、直接会うよう要求。上半身裸の写真もメール送信させた。少女は最初、会うのを拒否したが、2日間で約100通のメールが送られてきた上、「写真をばらまかれたくなかったら会え」などと脅迫されたため、会ったという。

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20110628/k10013825671000.html
警視庁によりますと、教諭は女子生徒が利用していたインターネットの自己紹介サイトに「8万円で会ってください」と書き込み、断りの返信をしてきた女子生徒のアドレスにおよそ100件のメールを送りつけたうえで、胸を写した写真を送ればこれ以上メールしないと伝えました。女子生徒がメールを送ると、教諭は写真をばらまくと脅してホテルに呼びつけ、睡眠導入剤を飲ませてわいせつな行為に及び、ビデオカメラで撮影したということです。調べに対し、教諭は容疑を認め、「中学生や高校生が利用するサイトを見つけてメールを送りつけていた」と供述しているということです。教諭の自宅からはわいせつな行為を映した150枚のDVDが見つかり、このうち75枚には中学校や高校の名前と学年が書かれていたということで、警視庁が捜査しています。教諭が逮捕されたことについて、勤務していた中学校の永野成一校長は、「大変遺憾だ。教育の現場であってはならないことで心からお詫びいたします。子どもたちに対しては、スクールカウンセラーと相談しながら心のケアに当たります」と話しています。