児童と被疑者と客観証拠を全部ばっちりすり合わせて検察官に送ろうとするので、つまらないことで取り調べが停滞します。
身柄事件だと時間切れで送検してるようですが、在宅だと、その点で回数がかさむことがある。
「親が娘の財布に1万円札が入ってるのに気づいた」という端緒の場合は、金種を追及される。
刑事「女の子にいくら払った?」
被疑者「20000円です」
刑事「お札の種類は?」
被疑者「1万円札1枚と千円札10枚です」
刑事「本当か? 全部一万円札じゃないの?」
被疑者「千円札をたくさん渡したのは覚えています。」
刑事「女の子は1万円札2枚だと言ってるんだが、否認するんだね?」
被疑者「否認って言われても、そう記憶しています。」
刑事「この点が合わないと取り調べ終わらないよ」
被疑者「・・・・」
刑事「ホテル代はいくらだった?」
被疑者「4600円くらいだったと思います。」
刑事「ビールとか飲んでないか?」
被疑者「そういえば飲みました。」
刑事「ビール代は?」
被疑者「500円くらいだと思います」
刑事「じゃあ、ホテル代・ビール代混みで5100円くらいか?」
被疑者「はいそうです」
刑事「1万円札でおつりをもらったのか、5千円札入れたか、全部千円札か?ちょうど払ったのか」
被疑者「覚えてません。」
刑事「ホテルの帳簿では、5215円になってるけど、計算合ってるか?」
被疑者「さあ、細かいことは覚えてません」
刑事「肝心なところを話してくれないんだなあ。」
弁護人としては、判例上対償金額の特定は不要とされているので、どうでもいいと思います。