児童ポルノ・児童買春・児童福祉法・監護者性交・強制わいせつ・青少年条例・不正アクセス禁止法・わいせつ電磁的記録記録被告事件弁護人 奥村徹弁護士の見解(弁護士直通050-5861-8888 hp@okumura-tanaka-law.com)

性犯罪・福祉犯(監護者性交罪・強制わいせつ罪・児童ポルノ・児童買春・青少年条例・児童福祉法)の被疑者(犯人側)の弁護を担当しています。専門家向けの情報を発信しています。

iPhoneユーザを狙った不正アプリによるセクストーション被害が発生 iPhoneの不正アプリによるセクストーションを狙った手口

 iPhoneについて。
 

http://www.ipa.go.jp/security/anshin/mgdayori20161110.html
IPAでは2014年12月の呼びかけ(※1)でプライベートな動画を電話帳の登録者である友人、知人にばらまくと脅迫して金銭を要求する「セクストーション(性的脅迫)」について取り上げました。以降、件数としては多くないものの2015年には19件、2016年も11月までに14件の相談が寄せられている状況です。
2016年4月、iPhoneの不正アプリを用いた手口によって電話帳情報が窃取され、その宛先に動画をばらまくと脅迫されているという相談がありました。これまでにもiPhoneユーザがセクストーション被害に遭ったという相談は寄せられていましたが、不正アプリを用いた手口ではありませんでした。
図1:iPhoneの不正アプリによるセクストーションを狙った手口のイメージ
図1:iPhoneの不正アプリによるセクストーションを狙った手口のイメージ
過去、Android端末においては不正アプリによって電話帳を窃取されるセクストーション被害はありましたが、iPhoneでは原則として公式マーケット以外から入手したアプリをインストールすることができないため、不正アプリによる被害は確認されていませんでした。
しかし、その後7月、8月にもiPhoneの不正アプリを用いた手口のセクストーション被害に遭ったという相談が寄せられ、10月にも同様の相談が寄せられました。それらの相談によれば“詳細な操作は覚えていないものの、相手から「セキュリティを解除する操作」と案内され、言われるがまま操作を行った後、指示されたアプリをインストールして被害にあった”というものでした。
これらの状況から、言葉巧みに操作を誘導し、iPhoneを脱獄(※2)させてから電話帳を窃取する機能を有した不正アプリをインストールさせる手口であると推測されます。最近、このようなiPhoneの不正アプリによるセクストーション被害と考えられる相談が複数寄せられている状況(※3)から、「iPhoneならば基本的に不正アプリのインストールはできないから安全」という油断が被害を招いている可能性が考えられます。スマートフォンを利用している場合は、端末のOS種別を問わず、不正アプリによるセクストーション被害に遭わないためにも以下に挙げる点について改めて注意してください。
アプリのインストールは公式マーケットから

公式マーケット以外から入手したアプリの場合、不正な機能が含まれている可能性があります。特にSNSを通じて知り合った相手から、公式マーケット以外での入手方法によるアプリのインストールを促された場合はインストールを控えることが賢明です。
他人に見られたら困るプライベートな写真や動画は撮ったり第三者に送ったりしない

SNSやメールを通じて第三者に送ったプライベートな写真や動画は、セクストーションやリベンジポルノに悪用される可能性があります。そのほか、ウイルス感染等により、写真や動画を送った相手だけでなく、本人の不注意が原因でインターネット上に流出する可能性もあります。他人に見られたら困るような写真や動画は、そもそも撮影しないことが賢明です。

https://www.is702.jp/news/2191/
独立行政法人情報処理推進機構IPA)は8月10日、あらためて「セクストーション」への注意を呼びかけました。

セクストーション」(性的脅迫)とは、「sex(性的な)」と「extortion(脅迫)」を組み合わせた造語で、プライベートな動画や写真を不正入手したうえで、友人・知人にばらまくと脅迫し、金銭を要求する手口です。類似する犯罪として「リベンジポルノ」がありますが、相手への嫌がらせが主目的であるリベンジポルノに対し、金銭やさらなる画像の入手を主目的とするのがセクストーションだと言えます。

当初セクストーションは、スマートフォン内の情報を詐取する不正アプリ等を通じて、プライベートな写真や画像を盗み、それを元に脅迫するという、不正技術を駆使したサイバー犯罪でした。しかし近年は、言葉巧みにSNS上の相手をそそのかし、プライベートな写真や動画を送らせる「自画撮り被害」が増加しています。

警察庁文部科学省が6月27日に公開した文書「夏休みを迎える君たちへ」によると、2016年に自画撮り被害に遭った子供は480人で前年より104人増加。内訳は、半分以上の52.7%が中学生でした(高校生39.2%、小学生5.8%等)。またこれらの被害者の7割以上が、スマートフォンを使用してコミュニティサイトにアクセスしたことで、自画撮り被害に遭っていました。

一方で、IPAが実施した「2016年度 情報セキュリティの倫理に対する意識調査」では、「SNSで性的な写真や動画を撮影・投稿する事に問題がない」と回答した10代は、49.4%と、ほぼ半数を占めています。中高生のセクストーション被害が増加している背景には、こうした問題意識の希薄さがあると、IPAでは推察しています。

夏休み期間を迎える青少年においては、今一度、プライベートな写真や動画をやりとりする危険性を認識してください。また保護者においては、子どものSNS利用状況等に注意を払ってください。