住居侵入罪と強要未遂罪は牽連犯(松本支部r7.7.28) 同じ機会の不同意性交致傷罪とは科刑上一罪(かすがい現象)
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【文献番号】 25623605
【文献種別】 判決/長野地方裁判所松本支部(第一審)
【裁判年月日】 令和 7年 7月28日
【事件番号】 令和6年(わ)第29号
令和6年(わ)第66号
令和6年(わ)第72号
令和6年(わ)第75号
【事件名】 住居侵入、不同意性交等(変更後の訴因:住居侵入、不同意性交等致傷)、性的姿態等撮影、強要未遂、建造物侵入被告事件
【裁判結果】 有罪
【裁判官】 廣瀬裕亮 山部佑輝 岡春奈
【罪となるべき事実】
第1 被告人は、正当な理由がないのに、令和5年12月19日午前2時30分頃、Aの自宅居室に無施錠の玄関ドアから侵入し、
1 その頃、同所において、A(当時24歳)に対し、「静かにしろ。服を脱げ。抵抗したらレイプする。前の人も言うこと聞かなかったからレイプしてボコボコにしてやった。」などと言い、同人に着衣を脱がせて全裸にさせ、同人の乳首を指でつまむようにして触るなどした上、同人の後頭部を手で押して同人の顔面を自己の陰茎に押しつけるなどの暴行脅迫を加えたことにより、同意しない意思を全うすることが困難な状態にさせ、同人に口腔性交をし、その際、前記一連の行為により、同人に全治不明の心的外傷後ストレス障害(以下「PTSD」という。)の傷害を負わせた(令和6年4月4日付け起訴状記載の公訴事実(同年7月26日付け訴因変更等請求書による変更後のもの))。
2 Aを同意しない意思を全うすることが困難な状態にさせて口腔性交等をした事実について同人が警察に通報するのを阻止しようと考え、令和5年12月19日午前3時30分頃、同所において、同人に対し、あらかじめ同人にスマートフォンを向けるなどした上で、1週間以内に警察に行ったら動画をさらすなどと告げて、同人が前記口腔性交等の事実について警察に通報すれば、撮影した動画を流布させるなどして同人の名誉に危害を加える旨告知して脅迫し、もって同人の権利の行使を妨害しようとしたが、同人が知人を介して警察に通報するなどしてこれに応じなかったため、その目的を遂げなかった(令和6年7月26日付け起訴状記載の公訴事実)。
【法令の適用】
罰条
判示第1冒頭の所為
令和4年法律第68号(以下「整理法」という。)441条1項により同年法律第67号2条による改正前の刑法(以下「旧刑法」という。)130条前段
判示第1の1の所為
整理法441条1項により旧刑法181条2項(刑法177条1項、176条1項1号)
判示第1の2の所為
刑法223条3項、整理法441条1項により旧刑法223条1項
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科刑上一罪の処理
判示第1
刑法54条1項後段、10条(ただし、同条1項は旧刑法)(住居侵入と不同意性交等致傷、強要未遂との間には、それぞれ手段結果の関係があるので、結局以上を1罪として最も重い不同意性交等致傷罪の刑で処断)