男児(15歳)に対する不同意性交 酌量減軽 懲役2年6月実刑(名古屋地裁r7.5.2)
罰金前科2件あると、実刑選択
法令適用が省略されています。
「被害者の年齢や被告人との年齢差に照らすと、本件犯行は、性的行為の意味を理解し、意思決定する能力が不十分な被害者に対してなされた悪質な犯行というべきである。被害者の健全な成長に及ぼす悪影響も懸念される。」というのだが、15歳であれば数ヶ月で16歳になるから、「性的行為の意味を理解し、意思決定する能力がほぼ備わっている」という点を主張すべきでしょうね。
https://www.courts.go.jp/app/hanrei_jp/detail4?id=94259
名古屋地方裁判所
令和6年(わ)第2385号
令和07年05月02日
主文
主文
被告人を懲役2年6月に処する。理由
理由
(犯罪事実)
被告人は、A(当時15歳)が16歳未満の者であり、かつ、自らがAの生まれた日よりも5年以上前の日に生まれた者であることを知りながら、令和6年8月5日午後3時頃から同日午後3時30分過ぎ頃までの間に、名古屋市a区b町c番d号所在の被告人方において、Aに対し、その陰茎を自己の口腔内に挿入して、Aと口腔性交した。
(量刑の理由)
本件は、当時54歳の被告人が、SNSを通じて知り合った当時15歳の被害者と口腔性交したという事案である。
被告人は、SNS上に「中高生に甘えてほしい」などと書き込み、これを見た被害者とのダイレクトメッセージ上のやりとりの中、被害者が中学3年生であることや性的行為を希望する内容のメッセージを送信したことから、被害者と待ち合わせ、被告人方で判示の口腔性交等の性的行為に及んだ。被害者の年齢や被告人との年齢差に照らすと、本件犯行は、性的行為の意味を理解し、意思決定する能力が不十分な被害者に対してなされた悪質な犯行というべきである。被害者の健全な成長に及ぼす悪影響も懸念される。被告人は、小学校教師として働いていた平成20年に青少年にわいせつな行為をした条例違反により罰金刑に処され懲戒免職となり、児童館で働いていた令和3年に児童ポルノの所持により罰金刑に処され辞職している。その後、市の児童虐待対応支援員として児童を守るべき立場にあったにもかかわらず、年少者への性的欲望の赴くまま本件犯行に及んだことは強い非難に値する。
被告人が、被害者側に被害弁償として200万円を支払ったこと、本件につき謝罪と反省の意思を示し、保釈後にカウンセリングを続けて自己の問題と向き合いつつあること、母親が書面で監督の意向を示していることなど、被告人のために酌むべき事情も認められるものの、既に説示したところに照らすと、本件において刑の執行を猶予するのが相当であると認めることはできない。これらの事情は刑期を定める上で斟酌することとし、被告人については、酌量減軽の上、主文の刑に処するのが相当と判断した。
(求刑 懲役5年)刑事第2部
(裁判長裁判官 坂本好司 裁判官 岩田澄江 裁判官荒田航希は、転補のため署名押印することができない。)