送信させる不同意わいせつ罪(宇和島支部r7.5.13)
わいせつ行為は「電話で、Aに対し、同人が陰茎を露出し、自慰行為をする状況を自ら動画撮影し、その動画データを被告人が使用する携帯電話機に送信するよう要求し、同日午後2時15分頃、■のA方において、同人に、前記要求に応じて、その陰茎を露出して自慰行為をする姿態をとらせ、これを同人が使用する撮影機能付き携帯電話機で動画撮影させ、」で
性的姿態撮影罪は「これを同人が使用する撮影機能付き携帯電話機で動画撮影させ、」で着手&既遂
ピンポイントしか重ならないが観念的競合。
《書 誌》
提供 TKC
【文献番号】 25622966
【文献種別】 判決/松山地方裁判所宇和島支部(第一審)令和 7年 5月13日
【事件名】 不同意性交等、不同意わいせつ、性的姿態等撮影被告事件
【裁判結果】 有罪
【裁判官】 能宗美和 大山洸来 森本和真
理 由
第4 A(当時23歳)に対し、同人が知的障害を有していることにより同意しない意思を全うすることが困難な状態にあることに乗じ、令和6年10月6日午後1時41分頃から同日午後2時12分頃までの間に、愛媛県南宇和郡α町δ××××番地×被告人方において、電話で、Aに対し、同人が陰茎を露出し、自慰行為をする状況を自ら動画撮影し、その動画データを被告人が使用する携帯電話機に送信するよう要求し、同日午後2時15分頃、■のA方において、同人に、前記要求に応じて、その陰茎を露出して自慰行為をする姿態をとらせ、これを同人が使用する撮影機能付き携帯電話機で動画撮影させ、同日午後2時18分頃、その動画データ1点を同携帯電話機からアプリケーションソフト「LINE」を利用して被告人が使用する携帯電話機に送信させ、もって同意しない意思を全うすることが困難な状態にあることに乗じて、わいせつな行為をするとともに対象性的姿態等を撮影した
ものである。
(法令の適用)
被告人の判示第1の所為は刑法177条1項、176条1項2号、5号、6号(令和5年法律第66号附則3条前段により「有期拘禁刑」を「有期懲役」とする。)に、判示第2及び第3の各所為はいずれも包括して刑法177条1項、176条1項1号、2号(令和5年法律第66号附則3条前段により「有期拘禁刑」を「有期懲役」とする。)に、判示第4の所為のうち不同意わいせつの行為については刑法176条1項2号(令和5年法律第66号附則3条前段により「拘禁刑」を「懲役」とする。)に、性的姿態等を撮影した行為については性的な姿態を撮影する行為等の処罰及び押収物に記録された性的な姿態の影像に係る電磁的記録の消去等に関する法律第2条1項2号、1号イ、ロ(同法附則2条前段により「拘禁刑」を「懲役」とする。)にそれぞれ該当するが、
判示第4の各所為は1個の行為が2個の罪名に触れる場合であるから、刑法54条1項前段、10条により1罪として重い不同意わいせつ罪の刑で処断することとし、
前記の前科があるので同法56条1項、57条により判示の各罪の刑についてそれぞれ再犯の加重(ただし判示第1ないし第3の各罪の刑については同法14条2項の制限内で)をし、以上は同法45条前段の併合罪であるから、同法47条本文、10条により刑及び犯情の最も重い判示第3の罪の刑に同法14条2項の制限内で法定の加重をした刑期の範囲内で被告人を懲役8年に処し、
同法21条を適用して未決勾留日数中50日をその刑に算入することとし、訴訟費用は、刑事訴訟法181条1項ただし書を適用して被告人に負担させないこととする。
令和7年5月13日
松山地方裁判所宇和島支部
裁判長裁判官 能宗美和 裁判官 大山洸来
裁判官森本和真は転補のため署名押印することができない。
裁判長裁判官 能宗美和