オンラインカジノ(賭博)と微罪処分

オンラインカジノ(賭博)と微罪処分
 h17の公刊物に名古屋地検の指示が掲載されています。

 オンラインカジノの相談については、
 統計的には単純賭博罪は身柄不拘束か逮捕されても勾留されないことが多い
 報道では、客が逮捕されたオンラインカジノ事件は2件
 自首はなかなか受け付けられない
 自首として受け付けられると微罪処分にはならない。
 などと回答しています。

改訂版「問答でわかる 微罪処分手続のすべて」- (著)愛知県警察本部 h17改訂
【問】微罪処分の要件は何か。
【答】微罪処分の要件は、名古屋地方検察庁検事正からの指示(注1 )及び、これを受けて「微罪処分の運用」(昭和38年通達甲) に次のとおり示されている。
1 被疑者が成人であること。
2 犯罪事実が軽微であること。
3 通常逮捕若しくは緊急逮捕した事件又は告訴告発若しくは自首に係る事件等でないこと。
4 罪種及び犯情が次に該当すること。
○窃盗、詐欺、横領罪及びこれに準ずる盗品等の罪のうち、次の各事項を充足するもの
・被害額がわずかであること。
「被害額がわずか」については10,000円を限度とする(注2)。
・犯情が軽微であること。
・被害の回復が行われていること。
・被害者が処罰を希望しないこと。
・被疑者が素行不良者でないこと。
・偶発的犯行であること。
. 再犯のおそれがないこと。
○賭博罪のうち、次の各事項を充足するもの
得喪の目的たる財物が、極めてわずかであること。
・犯情が軽微であること。
. 共犯者のすべてが、再犯のおそれのない初犯者であること。
(注1 ) 「送致手続の特例に関する件」(昭和25年日記第8562号)
司法警察員は、その捜査した成人の刑事事件につき、犯罪事実が軽微で、左の各号の一に該当する事由があり、刑罰を必要としないと明らかに認められる時は、送致の手続をとることを要せず、他の同一取扱いをした事件と共に、その処理年月日、被疑者の氏名、年令、職業、住居及び犯罪事実の要旨を、毎月一括して検察官に報告すれば足る。但し、法第199条(通常逮捕)又は法第210条(緊急逮捕)の規定によって被疑者を逮捕した事件、告訴、告発若しくは自首のあった事件、法令が公訴を行わなければならない事を規定している事件及び検事正が特に送致すべきものと指示した事件については此の限りでない。
(1) 被害額僅少且つ犯情軽微であり、賍物の返還その他被害の回復が行われ、被害者が処罰を希望せず、且つ素行不良者で無い者の偶発的犯行であって、再犯の虞れのない窃盗、詐欺又は横領事件及びこれに準ずべき事由がある賍物に関する事件
(2) 得喪の目的たる貼物が、極めて僅少且つ犯情も軽微であり、共犯者のすべてに付いて再犯の虞れのない初犯者の賭博事件
(3) 前各号の外、検事正が特に指示した特定罪種の事件
(注2) 「被害額がわずか」の基準となる金額は、経済情勢の推移により、
昭和38年2月2,000円
昭和46年2,500円
昭和50年2月3,000円
平成2年12月10,000円(現在の基準)
というように改正されてきた。

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(2) 賭博罪における「犯情が軽微であること。」の基準
【問】賭博罪における「犯情が軽微であること。」の判断基準は何か。
【答】微罪処分手続書の「微罪処分の要件及びその検討結果」欄の「犯情」の項目にあるとおり、
○犯情は軽微である。
例えば、
・正月、盆又は祝祭日、休日等の行為
・親族、知己間の行為
・娯楽的行為
等であること。
○賭けた金品は、わずかである。
○共犯のすべてが再犯のおそれがない初犯者である
等が挙げられる。
「犯情」についての詳細は、5の(12)参照のこと。
(31 「得喪の目的である財物が極めてわずかであること。」の判断基準
【問】賭博事件を微罪処分する場合、「得喪の目的である財物が極めてわずかであること。」の判断基準はあるか。
【答】賭博事件の「賭銭」の額が判断の材料となるが、一律の金額の基準はない。
実務上は、「10,000円以下」を基準として差し支えないが、その他の要件を真に充足していなければならない。したがって、暴力団構成員又はこれに準ずる者については微罪処分はできない。