公然わいせつ傾向犯説の判例があるので性欲満たす目的がないという点と、下着姿ではわいせつではないという点で、公然わいせつでは起訴されないと予想します。
刑法第一七四条(公然わいせつ)
公然とわいせつな行為をした者は、六月以下の懲役若しくは三十万円以下の罰金又は拘留若しくは科料に処する。
・・・
軽犯罪法1条
二十 公衆の目に触れるような場所で公衆にけん悪の情を催させるような仕方でしり、ももその他身体の一部をみだりに露出した者
条解刑法
3) わいせつわいせつの語は,本条以外でも用いられており,各条によってその解釈には若干の違いが生じるが本条においては次条の場合とほぼ同様に,性欲を刺激,興奮又は満足させる行為であり,普通人の性的差恥心を害し,善良な性的道義観念に反する行為をいうものと解される。次条注2同参照。
社会におけるいわゆる風俗営業の内容は,時代に応じて変化しているから,本罪に該当するわいせつな行為を指摘し尽くすことは困難である。わいせつの概念も社会と時代につれて変わり得るが,殊更に陰部を露出する行為や,性交又は性交類似の行為を公然と行うことが本罪に該当することは,当分変わらないであろう(注釈(4)282,大コンメ2版( 9113)。これまでにわいせつとされた具体的な例としては,陰部を露出するストリップショー(最判昭25・11・21集4-11-2355,最決昭30・7・1集9-9-1769),張り形を用いて行う性交の実演(最決昭32・5・22集115 1526)' 見物客にのぞかせながら密室内で行う性交の演技(大阪高判昭30・6・10高集85 649)等がある。他方,接吻や乳房を露出する行為は,それのみではわいせつといえないであろう(ポケット412
ポケット注釈刑法第3版
姦淫は猥褻行為であるが、接吻や乳房露出などはわいせつ行為ではない。入浴のためや美術上のモデルとなるためなど正当理由のある揚合でない限り、全抑制はおおむね狼裂の観念にはいるものと解されてきた。しかし、「猥褻」の概念は社会通念として変化しつつある。特別の姿態をしない単純な全裸は、美術鑑賞に近い場合として猥褻でないと認めてよいことも多くあるであろう。
池本判事 裁判例コンメンタール刑法
3 わいせつ行為
わいせつ行為は、基本的には後記175 条と向様、いたずらに性欲を興奮又は刺激させ、かつ普通人の正常な性的基恥心を脅し善良な性的道義観念に反するものである。この程度に至らない身体の一部露出、排尿行為等は軽犯罪法1 条20 号、26号違反となり得るにすぎない。
(2) 否定例
福島簡判昭33・1・18一審刑集1 ・1 ・21 は、いわゆる触り魔のような事案であるが、友性の臀部を着衣の上から数回手で撫でまわした行為の性的行為性を存定し、公然わいせつ罪を無罪としている。
なお、公然性との兼ねあいで、性器を露出してもわいせつ性が存定されることもあり得る(前田各論409、山中各論Ⅱ655) 。東京高判、H17 ・2 ・7く未>は、6 月ド旬の早暁に人通りのない路地で男性が墜に向かいズボンを下ろして陰部を露出した行為につき、ことさらに他人に示したとか性的興奮を満足させるための行為と認められないなどとして、公然わいせつ罪の成立を否定した。
https://this.kiji.is/256336321537196041?c=39550187727945729
43歳女「暑くて…」駅前で下着
わいせつ容疑で逮捕、静岡
2017/7/8 18:44
JR静岡駅前の広場で衣服を脱ぎ、ブラジャーとパンツだけの姿になったとして、静岡中央署は8日、公然わいせつの疑いで自称、静岡県沼津市、無職の43歳の女を現行犯逮捕した。「暑かったので服を脱いだ」と供述している。
静岡中央署によると、容疑者はピンクの半袖ポロシャツに黒の長ズボンを履いていたが、広場で突然脱ぎ捨てた。サンダルも脱いだという。目撃した通行人が近くの交番に通報した。
逮捕容疑は8日午後1時40分ごろ、静岡市葵区の静岡駅北口の広場で、下着姿になった疑い。
静岡地方気象台によると、8日の静岡市は快晴で、午後1時半の気温は29.8度だった。