一律免職というのが硬直的。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20111230-00000015-kana-l14
判決などによると、元教諭は2008年12月に酒気帯びでオートバイを運転。事故を伴わなくても原則として免職とする県の指針に基づき、処分された。
今回の判決で重視されたのは処分指針の運用方法。「各種の事情を考慮して慎重に判断した」と主張した県に対し、高裁は「飲酒運転からわずか2週間後に処分された。指針を機械的に適用したことがうかがえる」と指摘。さらに「教諭の勤務、部活動指導の状況などに関する調査は処分後にされ、処分の与える影響について考えたかどうかも明らかではない」とした。
元教諭は「起こした行為は非常に重く受け止めている。しかし、結果ありきの処分で、型通りの手続きを踏んでいるように感じた。処分は覚悟していたが、過程に不信感があった」と振り返る。
判決は「呼気1リットルについて0・2ミリグラム(同0・15ミリグラム以上で刑罰対象)のアルコール程度は高くない」とし、「教諭は30年以上にわたり生徒の教育指導に当たり、職務に尽力したことは十分配慮すべき」と勤務実績にも触れた。
処分の厳罰化は、06年に福岡で起きた公務員による飲酒運転死亡事故後に全国自治体で広がり、県教委も同9月に踏み切った。結果、毎年数件発生していた県職員らによる飲酒運転事故は、09、10年度はゼロになった。
県教委は「厳罰化の効果も出ていた。目的は現場の教員らを締め付けることではなく、事故抑止や防止で、裁判で主張が認められず残念」と話す。一方で「司法判断は指針を柔軟に運用せよということだと思う。運用については見直す必要がある」とも話す。
今後は、指針の文言は変えず「各事案の背景や被害の程度など、より慎重に検討して処分を決めていきたい」としている。