児童ポルノ・児童買春・児童福祉法・監護者性交・不同意性交・不同意わいせつ・青少年条例・不正アクセス禁止法・わいせつ電磁的記録・性的姿態撮影罪弁護人 奥村徹弁護士の見解(弁護士直通050-5861-8888 sodanokumurabengoshi@gmail.com)

性犯罪・福祉犯(監護者わいせつ罪・強制わいせつ罪・児童ポルノ・児童買春・青少年条例・児童福祉法)の被疑者(犯人側)の弁護を担当しています。専門家向けの情報を発信しています。

売春防止法6条1項の周旋罪が成立するためには,売春が行われるように周旋行為がなされれば足り,遊客において周旋行為が介在している事実を認識していることを要しない(最決H23.8.24)

 売春業を営む人が、援助交際を装って、出会い系で売春の相手方を誘引していることがあるんですが、遊客からは、周旋者が見えませんよね。そういういわゆる「援デリ」の業態についても、売春周旋罪が成立するという判例です。
 児童買春周旋罪にも影響すると思います。
 出会い系サイトだから、素人だということは無いんですよ。

http://www.courts.go.jp/search/jhsp0030?hanreiid=81556&hanreiKbn=02
事件番号 平成22(あ)1721
事件名 売春防止法違反被告事件
裁判所 最高裁判所第一小法廷
裁判年月日 平成23年8月24日
裁判種別 決定
結果 棄却
原審裁判所 大阪高等裁判所
原審事件番号 平成22(う)556
原審裁判年月日 平成22年9月7日
裁判要旨 売春防止法6条1項の周旋罪が成立するためには,売春が行われるように周旋行為がなされれば足り,遊客において周旋行為が介在している事実を認識していることを要しない

http://www.courts.go.jp/hanrei/pdf/20110826093107.pdf
なお,原判決及びその是認する第1審判決の認定並びに記録によれば,被告人は,いわゆる出会い系サイトを利用して遊客を募る形態の派遣売春デートクラブを経営し,男性従業員と共謀の上,女性従業員を遊客に引き合わせて売春をする女性として紹介したものであるが,出会い系サイトに書き込みをして遊客を募る際には売春をする女性自身を装い,遊客の下には直接女性従業員を差し向けるなどして,遊客に対し被告人らの存在を隠していたため,遊客においては,被告人らが介在して女性従業員を売春をする女性として紹介していた事実を認識していなかったというのである。所論は,そのような事実関係の下では,売春防止法6条1項の周旋罪は成立しないという。
しかし,売春防止法6条1項の周旋罪が成立するためには,売春が行われるように周旋行為がなされれば足り,遊客において周旋行為が介在している事実を認識していることを要しないと解するのが相当である。したがって,被告人らの行為につき同項の周旋罪の成立を認めた第1審判決を維持した原判断は正当である。