児童ポルノ・児童買春・児童福祉法・監護者わいせつ・不同意わいせつ・強制わいせつ・青少年条例・不正アクセス禁止法・わいせつ電磁的記録弁護人 奥村徹弁護士の見解(弁護士直通050-5861-8888 sodanokumurabengoshi@gmail.com)

性犯罪・福祉犯(監護者わいせつ罪・強制わいせつ罪・児童ポルノ・児童買春・青少年条例・児童福祉法)の被疑者(犯人側)の弁護を担当しています。専門家向けの情報を発信しています。

3項製造罪・強制わいせつ罪観念的競合説の判例

 判例ですよね。

?仙台高裁H21.3.3
なお,付言するに,各被害児童の陰部を撮影する行為は,強制わいせつ罪のわいせつな行為に当たるとともに,児童ポルノ製造罪の実行行為にほかならないから,両罪を観念的競合として処理した原判決に法令適用の誤りはなく,また,原審の訴訟手続に所論のいうような法令違反はない。

?名古屋高裁h22.3.4
 論旨は,原判示第2,第3,第6,第7及び第8の各事実について,同一機会の強制わいせつと児童ポルノの製造であるから,観念的競合とすべきであったのに,両者を併合罪とした原判決には判決に影響を及ぼすことの明らかな法令適用の誤りがある,というのである。
 確かに,所論のとおり,被害児童らに対し手淫ないし口淫させた姿を撮影した行為は,児童ポルノ製造の実行行為となるほか,強制わいせつ罪の実行行為にも当たるから,強制わいせつの事実において上記撮影の点が起訴,認定されていないことを考慮しても,上記の行為は1個の行為が児童ポルノ製造罪及び強制わいせつ罪の2個の罪名に触れるものというべきであって,両罪は観念的競合となると解される。

?長野地裁H19.10.30
?札幌地裁H19.11.7
?東京地裁H18.3.24
?金沢地裁H21.1.20
?横浜地裁H19.8.3
?山口地裁H21.2.4
?那覇地裁沖縄支部H21.5.20
?那覇地裁h20.10.27
?松山地裁H22.3.30
?福島地裁白川支部H20.10.15