1/1〜3/1 甲の著作物A
1/5〜3/1 乙の著作物B
という事実関係。
罪数処理が別れましたね。保護法益と行為態様の理解が違うんでしょうね。
1 観念的競合説
福岡地裁
長崎地裁佐世保
京都地裁h16.11.30
(法令の適用)
被告人の判示所為は各著作物ごとに著作権法一一九条一号、二三条一項に該当するところ、これは一個の行為が二個の罪名に触れる場合であるから、刑法五四条一項前段、一〇条により一罪として犯情の重い邦題名「b」の著作物にかかる著作権侵害の罪の刑で処断することとし、所定刑中懲役刑を選択し、その所定刑期の範囲内で被告人を懲役一年に処し、情状により同法二五条一項を適用してこの裁判確定の日から三年間その刑の執行を猶予し、訴訟費用については、刑事訴訟法一八一条一項本文により全部これを被告人に負担させることとする。
2 併合罪説
京都地裁h19
京都地裁h19
京都地裁h18.12.13
(法令の適用)
被告人の判示各所為はいずれも行為時においては刑法62条1項,平成16年法律第92号による改正前の著作権法119条1号,23条1項に,裁判時においては刑法62条1項,同改正後の著作権法119条1号,23条1項に該当するが,これは犯罪後の法令によって刑の変更があったときに当たるから刑法6条,10条により軽い行為時法によることとし,各所定刑中罰金刑をそれぞれ選択し,判示の罪はいずれも従犯であるから,同法63条,68条4号によりそれぞれ法律上の減軽をし,以上は併合罪であるから,同法48条2項により各罪所定の罰金の多額を合計した金額の範囲内で被告人を罰金150万円に処し,その罰金を完納することができないときは,平成18年法律第36号附則2条により同法による改正前の同法18条により金1万円を1日に換算した期間被告人を労役場に留置することとし,訴訟費用については,刑事訴訟法181条1項本文により全部これを被告人に負担させることとする。