児童ポルノ・児童買春・児童福祉法・監護者わいせつ・不同意わいせつ・強制わいせつ・青少年条例・不正アクセス禁止法・わいせつ電磁的記録弁護人 奥村徹弁護士の見解(弁護士直通050-5861-8888 sodanokumurabengoshi@gmail.com)

性犯罪・福祉犯(監護者わいせつ罪・強制わいせつ罪・児童ポルノ・児童買春・青少年条例・児童福祉法)の被疑者(犯人側)の弁護を担当しています。専門家向けの情報を発信しています。

罰金と懲役の差は何か?

 逮捕されても、罰金になる人と、懲役になる人、執行猶予の人と実刑になる人があるのは何が違うのか?
 今朝、電話口で匿名の方に、
   そんなこともわかんねぇのかよ
と捨て台詞を頂きました。

 たとえば児童買春罪の法定刑は罰金か5年以下の懲役。 さらに軽い場合は起訴猶予になることもあります。

児童買春、児童ポルノに係る行為等の処罰及び児童の保護等に関する法律
第4条(児童買春)
児童買春をした者は、五年以下の懲役又は三百万円以下の罰金に処する。

 これは、前科無し(初犯)、1罪(買春1回)の場合の量刑の幅。
 再犯になれば長期が2倍になったり、併合罪になると1.5倍になる。

 こういう広い量刑の幅があるときに、起訴猶予とか量刑を決めるのは、犯情です。犯行態様とか犯行後の事情とか・・・。
 こんなところに出ています。

刑訴法第248条〔起訴便宜主義〕
犯人の性格、年齢及び境遇、犯罪の軽重及び情状並びに犯罪後の情況により訴追を必要としないときは、公訴を提起しないことができる。

 それを決めるのが裁判で、法廷でああでもないこうでもないとやってるわけ。
 奥村弁護士もわからないからそれを刑事確定訴訟記録法で集めているわけ。
 だからね、電話1本で、「罰金じゃろう」「執行猶予じゃろう」なんて言えないわけですよ。