児童ポルノ・児童買春・児童福祉法・監護者わいせつ・不同意わいせつ・強制わいせつ・青少年条例・不正アクセス禁止法・わいせつ電磁的記録弁護人 奥村徹弁護士の見解(弁護士直通050-5861-8888 sodanokumurabengoshi@gmail.com)

性犯罪・福祉犯(監護者わいせつ罪・強制わいせつ罪・児童ポルノ・児童買春・青少年条例・児童福祉法)の被疑者(犯人側)の弁護を担当しています。専門家向けの情報を発信しています。

奈良家裁H17.1.13と奈良地裁H17.1.13

 関西援交の判決
 傍聴していた人からの伝聞からは

  • 地裁事件の製造罪の訴因特定が甘いのではないか?
  • 家裁には児童福祉法違反(淫行させる行為)のみ。
  • 家裁事件で製造に言及しており、重複評価がある。

という感想を受けました。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060113-00000227-kyodo-soci
女児らに乱暴するなどし児童ポルノを大量に製造・販売したとして、強姦(ごうかん)や児童福祉法違反罪などに問われた被告の判決公判で13日、奈良地裁は懲役8年、罰金600万円(求刑懲役8年、罰金1000万円)を、奈良家裁は求刑通り懲役7年を言い渡した。
 児童福祉法違反は家裁の専属管轄のため、別々に審理していた。確定すれば懲役15年となる。

追記
傍聴人の話によれば、罪名としてはこうなっているらしい。

地裁

家裁

ここからは乏しい情報からの推測だが
このうち、
児童福祉法違反(淫行させる行為)と児童ポルノ製造罪とは被害者が共通であれば一罪となる可能性がある。
(強制わいせつと児童ポルノ製造罪とは被害者が共通であれば一罪となる可能性がある。強姦と製造罪は併合罪

 とすると・・・
 地裁事件の児童ポルノ製造罪のうち、児童福祉法違反(淫行させる行為)と一罪関係にあるものは、管轄違い・二重起訴となるおそれがある。
 ということで、最近の奥村弁護士のテーマと重なる。