児童ポルノ・児童買春・児童福祉法・監護者わいせつ・不同意わいせつ・強制わいせつ・青少年条例・不正アクセス禁止法・わいせつ電磁的記録弁護人 奥村徹弁護士の見解(弁護士直通050-5861-8888 sodanokumurabengoshi@gmail.com)

性犯罪・福祉犯(監護者わいせつ罪・強制わいせつ罪・児童ポルノ・児童買春・青少年条例・児童福祉法)の被疑者(犯人側)の弁護を担当しています。専門家向けの情報を発信しています。

著作権侵害と刑事責任

亜細亜大学法学研究論集'04(28)「著作権侵害と刑事責任」真島信英
(26) ちなみに、神山教授は、このようないわゆる必要的共犯における対向犯につき、「当該頒布罪は、権利者の法益(権利)を保護するために規定されたものではあるが、あえて相手方 (悪意の購入者) の処罰について明記していないということは、立法者は悪意の第三者までは処罰する必要がないものと考えたといえよう。したがって、悪意の購入者の購入行為は処罰されないものと解する」として、海賊版であると認識しつつ同ソフトを購入した者を著作権侵害罪の教唆もしくは腎助で処罰することを否定しておられる。さらに同教授は、「当該海賊版は財産犯によって取得されたものではないので、その悪意購入は嚇物罪でも処罰されない」と主張しておられる。