「援助交際」の判例

 「売淫」「売春」という判例があります。
 「交際」というので、ある程度継続的な関係のようです。


東京高等裁判所判決/昭和31年(う)第1805号
昭和31年12月17日
昭和二二年勅令第九号違反等被告事件
第二(一)昭和二十九年九月中頃白鳥社名義をもつて内外タイムス援助交際結婚等の広告をして援助交際等の会員の誘引をなし、その頃右広告に応じて同社の援助交際会員となつた八木藤雄に対し同年十月中旬頃前記白鳥社において売春婦佐藤尚子こと佐藤登美子を被援助者として引き合せ「この人は佐藤さんですがどうですか」と申し向け、
(二)同年八月中旬頃前記白鳥社名義を以て内外タイムスに結婚交際援助等の広告をして援助交際等の会員の誘引をなし、その頃右広告に応じて同社の援助交際会員となつた次田輝一に対し同年十月下旬頃前記白鳥社において前記売春婦尚子こと佐藤登美子を被援助者として引き合せ「この人はどうですか」と申し向け、
(三)昭和三十年四月末頃前記白鳥社の援助交際会員となつた岡崎読蔵に対し、その頃前記白鳥社において売春婦大西勝子を被援助者として引き合せ「この人は某デパートに勤めている人ですが、お母さんが病気でお金に困つている人で月一万円位援助を受けたいといつていますがどうですか」と申し向けてそれぞれ男子を誘つて売春婦と性交することを勧める客引をなしたものである。

大阪高等裁判所判決/昭和33年(う)第1190号
昭和34年2月17日
売春防止法違反事件
その際にも同人の家族関係、職業、住所さえも聞かず、簡単ないわゆる見合をしただけで妾関係を結ぶことを承諾し、被告人を通じて相手方から手当金をもらいうけると唯々として直ぐに小川とともに街のホテルに行つて肉体関係を結ぶという行動に出ているのであり、又相手の小川藤兵衛もAの身元などを詳しく調査した形跡がなく、又自己の身元なども同女に告げないばかりでなく、ことさら偽名を用いやはり簡単な見合だけで妾関係を結ぶことを承諾しているのであつて、これらの態度に徴すると、同人においても当初は真面目な妾関係を結ぶ意図があつたことを疑わせるに十分であり、次に被告人についてみても、前記のように、Aから旦那の斡旋を依頼され、先ず宮本某を紹介斡旋したが、その男が間もなく電話一本で断つてきたので、直ぐに本件の小川藤兵衛を同女に周旋し、その周旋の方法も初対面同志の双方を電話で自宅に呼び寄せ、簡単な見合をさせただけで、その場で双方の意向を聞き双方に異存がなければいわゆる妾関係ができたものとして、男の方から一ケ月分の手当金を出金させ、そのうちの三割に相当する金を手数料として自己に取得し、残金を女に与え、後は男女の性的自由行動に委せるという実に簡単で手軽な方法により男女の結合を斡旋したことが明らかであつて、以上の事実から考察すると、Aとしては、専ら生活援助という金銭的対償を目当てにして不特定の男子の中から旦那となるべき男子の周旋を被告人に依頼し、被告人もその趣旨を了承して、同様の趣旨で女の斡旋を申込んだ男の中から本件の小川藤兵衛を選び手数料をとつて右男女を結合させたとみるのが相当であり、しかも右男女の結びつきの関係は、右関係が相当期間継続することが予定されていることは否めないとはいえ、金銭と性交との対償関係が極めて露骨であり、右関係の結合や解消の方法が実に簡単、手軽であり、性交の場所として街のホテルを利用するという点などにおいて通常の売春にすこぶる似かよつているのであつて、従つて本件男女関係は妾、二号或いは援助交際など名称のいかんにかかわらず、「不特定性」のものであることは否定できないものといわなければならない。