児童ポルノ・児童買春・児童福祉法・監護者わいせつ・不同意わいせつ・強制わいせつ・青少年条例・不正アクセス禁止法・わいせつ電磁的記録弁護人 奥村徹弁護士の見解(弁護士直通050-5861-8888 sodanokumurabengoshi@gmail.com)

性犯罪・福祉犯(監護者わいせつ罪・強制わいせつ罪・児童ポルノ・児童買春・青少年条例・児童福祉法)の被疑者(犯人側)の弁護を担当しています。専門家向けの情報を発信しています。

2022-05-01から1ヶ月間の記事一覧

数回の児童ポルノ公然陳列罪の罪数処理

植村部長の包括一罪説がなかなか修正できませんでしたが、最近併合罪説の高裁判例が大阪高裁r03、東京高裁r04で出て、併合罪に修正されそうです。 併合罪加重されると、懲役は最高7年6月 罰金が500万×罪数になります。 7条6項 児童ポルノを不特定若しくは…

交際中の高校生による児童ポルノ製造事案

淫行・わいせつ行為については、免責規定があるので、普通は青少年は逮捕されません。 児童ポルノ・児童買春法には免責規定がないので、逮捕されることがあります。 結局、真剣交際が児童ポルノ法で阻止されることがあります。 製造罪について、児童淫行罪と…

「被告人が,自己の右手で,右隣に座っていた被害者の左手首を握って自分のほうへ引き寄せ,被害者の開いていた左手を自己の着衣の上からその陰茎部分に置き,その左手に自己の開いた右手を乗せ,更にその上に自己の開いた左手を乗せて,その姿態を約1分間にわたって続けてとらせた」た行為をわいせつ行為(176条後段)とした事例(岡山地裁倉敷支部r03.12.22)

「被告人が,自己の右手で,右隣に座っていた被害者の左手首を握って自分のほうへ引き寄せ,被害者の開いていた左手を自己の着衣の上からその陰茎部分に置き,その左手に自己の開いた右手を乗せ,更にその上に自己の開いた左手を乗せて,その姿態を約1分間…

裸画像を撮影させる行為・送信させる行為のわいせつ性(刑法176条)

警視庁が強気に強制わいせつ罪で逮捕していますが、わいせつ行為じゃないということで強要罪とする裁判例はたくさんあります。 高裁判決 仙台高裁H23.9.15(仙台地裁古川支部H23.5.10) 広島高裁岡山支部H22.12.15(岡山地裁H22.8.13) 大阪高裁H22.6.18(神…

強制わいせつ罪と児童ポルノ製造罪を観念的競合とした裁判例

高裁がまた観念的競合説に戻ってきた名古屋 地裁 一宮 H17.10.13 東京 地裁 H18.3.24 東京 地裁 H19.2.1 東京 地裁 H19.6.21 横浜 地裁 H19.8.3 長野 地裁 H19.10.30 札幌 地裁 H19.11.7 東京 地裁 H19.12.3 高松 地裁 H19.12.10 山口 地裁 H20.1.22 福島 地…

鳥取県青少年健全育成条例違反容疑につき大阪府民が「犯罪とは思わなかった」と容疑を否認している事例。

大阪府ではR02改正まで、欺罔威迫が無ければ青少年淫行を処罰していなかったので、「鳥取県条例なんて知らない」「犯罪とは思わなかった」と弁解する人もいるでしょうね、 鳥取県は法定刑が軽いようです。青少年淫行罪の要件や法定刑がまちまちなのも、社会…

「画像を送らないと関係者に危害を加える」などと脅し、女性にわいせつな画像や動画を撮影させて送信させたという強制わいせつ被疑事件

東京高裁h28.2.19 によれば「撮影に係る画像データを被告人使用の携帯電話機に送信させるという,それ自体はわいせつな行為に当たらない」とされています。強制わいせつ罪説を「失当」と評価しています。 送信型強制わいせつ罪の高裁判例としては。 大阪高裁…