児童ポルノ・児童買春・児童福祉法・監護者性交・強制わいせつ・青少年条例・不正アクセス禁止法・わいせつ電磁的記録記録被告事件弁護人 奥村徹弁護士の見解(弁護士直通050-5861-8888 hp@okumura-tanaka-law.com)

性犯罪・福祉犯(監護者性交罪・強制わいせつ罪・児童ポルノ・児童買春・青少年条例・児童福祉法)の被疑者(犯人側)の弁護を担当しています。専門家向けの情報を発信しています。

児童買春罪で執行猶予判決(福岡地裁H31.4.25)を受けて確定後に、H31.4.13の児童買春罪で逮捕された場合

 条文上は、刑法25条1項1号で執行猶予が検討されます。執行猶予が付くとは言ってない

前刑   福岡地裁H31.4.25
被疑事実 H31.4.13

第二五条(刑の全部の執行猶予)
1 次に掲げる者が三年以下の懲役若しくは禁錮又は五十万円以下の罰金の言渡しを受けたときは、情状により、裁判が確定した日から一年以上五年以下の期間、その刑の全部の執行を猶予することができる。
一 前に禁錮以上の刑に処せられたことがない者
二 前に禁錮以上の刑に処せられたことがあっても、その執行を終わった日又はその執行の免除を得た日から五年以内に禁錮以上の刑に処せられたことがない者
・・・
条解刑法
10)余罪と執行猶予
執行を猶予された罪の余罪の場合
本条1項l号の要件を文字どおりに解釈すると,ある罪について執行猶予を言い渡す有罪判決が確定した後にその確定前に犯した罪について刑を言い渡すべき場合でも執行猶予を言い渡すことはできないように思われる。しかし判例は,もしこれらが同時に審判されていたら一括して本条I項により刑の執行を猶予することができたのであるから,それとの権衡上,本条1項l号の欠格事由がないものとして更にその刑の執行を猶予することができるとする(最大判昭28・6・10集76~1404)。判例はこの考え方を更に進め,同時審判を受ける可能性がなかった余罪,すなわち,前の裁判の言渡し後確定前に犯した罪も同様に解している(最大判昭32・2・6集112 503)。したがって,ここでいう余罪とは,前の裁判確定時を基準としてそれ以前に犯した罪をいい,この場合の執行猶予は本条2項ではなく1項によって言い渡すべきことになる(最大判昭31・5・30集105 760)。この場合に前の刑と余罪の刑とが合算して3年以下であることを要するかという問題があるが,消極に解すべきであろう(大阪高判昭42・10・6高集20-56230 なお,本条注15参照)。

 児童買春関係の実例としては、余罪を罰金にした事案がある。ただし執行猶予の事件よりも前の事件

懲役1年執行猶予3年 某地裁R01.12.24判決
第1 r01/6/18 A子 現金の対償供与の約束し性交
第2 r01/7/3 B子 現金の対償供与の約束し性交

某簡裁R02.2.26 罰金50万円
R01/5/25 C子 3万の対償供与の約束し性交

https://www.yomiuri.co.jp/national/20191017-OYT1T50105/
発表によると、容疑者は4月13日、同市内のホテルで、中学3年の女子生徒が18歳未満と知りながら現金4万円を渡し、わいせつな行為をした疑い。容疑を認めているという。

 同署などによると、容疑者は県内の小学校に勤務していた1月、別の女子中学生に対する児童買春容疑で逮捕、起訴され、懲役2年、執行猶予3年の有罪判決を受けた。今回の事件を起こしたときは公判中で、釈放されていた。