児童ポルノ・児童買春・児童福祉法・監護者性交・強制わいせつ・青少年条例・不正アクセス禁止法・わいせつ電磁的記録記録被告事件弁護人 奥村徹弁護士の見解(弁護士直通050-5861-8888 hp@okumura-tanaka-law.com)

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沖縄県青少年保護育成条例における年齢確認義務

 児童淫行罪の判例であったのは、児童が他人の名前をかたったので、使用者が戸籍を確認しても18歳だったという場合です。
 それが淫行者に当てはまるとも思えません。

沖縄県青少年保護育成条例逐条解説書(平成29年3月)
第22条
1 第17条の2第1項の規定に違反した者は、2年以下の懲役又は100万円以下
の罰金に処する。
。。。
8 第9条第2項、第10条第3項、第11条第1項、。第12条第4項、第13条第3項又は第15条から第18条の4までの規定に違反した者は、当該青少年の年齢を知らないことを理由として前各項の規定による処罰を免れることができない。ただし、当該青少年の年齢を知らないことに過失のないときは、この限りでない。

解説
〔解説〕
1 青少年を、自己又は他人の情欲を満たすための相手とすることは社会的に許されるべき行為ではない。また青少年の心身に及ぼす悪い影響は計り知れないものがある。
これらのことから、青少年を淫行の相手とした者に対しては、青少年への影響の重大性を鑑み、条例で定めることができる最高刑を科している。
・・・
7 第8項の規定に違反した者については、青少年の年齢を知らなかったことを理由として処罰を免れ得ないこと及び年齢確認に関する無過失の挙証責任があることを規定したのである。
8 「当該青少年の年齢を知らないことを理由として」とは、通常可能な調査が適切に尽くされているか否かによって決せられることになるが、具体的に相手方となる青少年に年齢、生年月日等を尋ね、又は運転免許証等公信力のある身分証明書の提出、あるいは、父兄に直接問い合わせる等客観的に妥当な確認措置をとったにもかかわらず、青少年自身が年齢を偽り、又は虚偽の証明書を提出する等行為者の側に過失がないと認められる場合をいう。
9 「過失のないとき」とは、
(1)その者が青少年でないことを確認するにつき全く遺漏がなかったことを意味し、過失がないことの挙証責任は営業者等が負う。
(2) 過失推定規定であり、座のような手段・方法を講じれば過失がないとされるかは、年齢確認に用いた資料、その資料の入手方法、当該相手との面談状況等を判断し、営業者として可能な限りの調査を尽くしているかどうかを、社会通念に照らして判断されるべきである。
(3) 青少年の身体的発育状況、態度、職歴、本人や紹介者等の単なる申告等からその者が青少年でないと信じたというだけでは足りない。
(4) 客観的資料として、本人の戸籍謄本、住民票、運転免許証等公信力のある書面等に基づく調査、保護者等に面接する等客観的に通常可能とされるあらゆる手段方法を識じて、当該青少年の年齢確認に万全を期した結果青少年でないと信じた場合にのみ過失がなかったと認めるべきである。