児童ポルノ・児童買春・児童福祉法・監護者性交・強制わいせつ・青少年条例・不正アクセス禁止法・わいせつ電磁的記録記録被告事件弁護人 奥村徹弁護士の見解(弁護士直通050-5861-8888 hp@okumura-tanaka-law.com)

性犯罪・福祉犯(監護者性交罪・強制わいせつ罪・児童ポルノ・児童買春・青少年条例・児童福祉法)の被疑者(犯人側)の弁護を担当しています。専門家向けの情報を発信しています。

娘へのわいせつ行為を続けた父親に懲役6年 「妻と娘の猶予判決嘆願書」に疑問の声

 性的虐待を警察に相談したというのが捜査の端緒だと思いますが、そんなに重くなると考えてなかったりするし、被告人が生活を支えている場合には、妻や被害児童が生活に困ることがあるので、「軽くして下さい」という嘆願書が出ることもしばしばあります。
 弁護人としては飛びついてしまいますが、情状としてはほとんど評価されません。「被害感情は強くない」という程度でしょう。

判例
東京高裁h20.9.17
所論は,被害児童が宥恕している点を重視すべきであるという。確かに,被害児童は,被告人の刑を軽くして欲しい旨の嘆願書を書くなどしている。しかしながら,この種の事案については,性的被害者にいつ「PTSD (心的外傷後ストレス障害)」が生じるかは分からないものであるし,性的被害者に対する支配が、強い悪質な事案であればあるほど,その宥恕の意思を得やすいという特徴もある。したがって,被害児童の宥恕の意思については,被告人からの支配がなくなり,もはやPTSDが生じる可能性が少なくなった後のものであるか否かを慎重に検討する必要がある。そうすると被害児童には,現在被告人以外に親権を行使できる者はおらず,今後の生活や進学の悩みがあること,~~~これらの事情からすれば,現在,被告人からの支配がなくなったとか, 「PTSD」 が生じる可能性が少なくなったとは到底いえない状況であり,このような状況下における被害児童の宥恕の意思は,被告人にとって酌むべき事情として重視すべきものとはいえない。

娘へのわいせつ行為を続けた父親に懲役6年 「妻と娘の猶予判決嘆願書」に疑問の声
https://sirabee.com/2018/08/01/20161734512/
■被害少女と妻の提出した嘆願書に疑問
また、「被害少女や妻が嘆願書をどうして出すのかが不思議」といったコメントも寄せられている。
自分を傷つけた父親の猶予を求める嘆願書を、なぜ少女が書かなければならなかったのか。この事態には、ニュースで報じられていること以上のなにかがあるのかもしれないと考えている人が多いようだ。

「被害少女や妻が猶予判決を求める嘆願書を提出していたとあるが、これは少女の意思だったんだろうか? 母親が書かせたものじゃないかと勘ぐってしまうし、また子供と共にこの男と暮らそうとしていたんじゃないかと勘ぐってしまう」

「最低の父親だが、それに対し嘆願書を書くんだね…」

「被害少女や妻が猶予判決を求める嘆願書を提出。意味がわからない。闇の部分が多い」