児童ポルノ・児童買春・児童福祉法・監護者性交・強制わいせつ・青少年条例・不正アクセス禁止法・わいせつ電磁的記録記録被告事件弁護人 奥村徹弁護士の見解(弁護士直通050-5861-8888 hp@okumura-tanaka-law.com)

性犯罪・福祉犯(監護者性交罪・強制わいせつ罪・児童ポルノ・児童買春・青少年条例・児童福祉法)の被疑者(犯人側)の弁護を担当しています。専門家向けの情報を発信しています。

16歳の被害者に対し、事実上の養父が自己の立場を利用して性交した事案について、監護者性交等罪に児童福祉法違反が吸収され法条競合となるとした事例(札幌地裁小樽支判平成29年12月13日(判例集未登載)). 北海学園大学法学研究 53巻(4号) 107頁-116頁 2018年3月.

16歳の被害者に対し、事実上の養父が自己の立場を利用して性交した事案について、監護者性交等罪に児童福祉法違反が吸収され法条競合となるとした事例(札幌地裁小樽支判平成29年12月13日(判例集未登載)). 北海学園大学法学研究 53巻(4号) 107頁-116頁 2018年3月.
 控訴してない

【事実の概要】
被告人は、平成二一年頃から、内縁の妻(以下「被害者の母親」)及びその娘(当時小学二年生、以下「被害者」)らの居宅に同居し、被害者らの生活費を相当程度負担し、被害者の身の回りの世話をし、被害者の母親に代わって被害者の話を聞くなどして被害者を精神的に支え、時には被害者に対して生活上の指導をするなどして、事実上の養父として被害者を現に監護していたところ、平成二六年頃から被害者に対し性的虐待を繰り返した末、平成二九年七月一七日午後九時頃、上記居宅において、被害者(当時一六歳)を現に看護する者であることによる影響力があることに乗じて被害者と性交等をし(以下「第一行為」)、同月二〇日午前五時頃にも同様に性交等をした(以下「第二行為」) 。
以上の事案につき、検察官は、第一行為及び第二行為それぞれについて監護者性交等罪及び児童福祉法第三四条第一項六号違反(以下「児童福祉法違反」)が成立し、両罪は観念的競合となるが、第一行為による罪と第二行為による罪はかすがい現象が発生せず併合罪となると主張し、懲役一〇年を求刑した。これに対し、弁護人は、被告人自身が淫行の相手方であること、本件各性交について被害者の暗黙の同意があり、被告人は被害者との結婚を考えていたことから、第一行為及び第二行為いずれについても児童福祉法違反は成立せず、二個の監護者性交等罪は包括一罪となると主張した。