児童ポルノ・児童買春・児童福祉法・監護者わいせつ・不同意わいせつ・強制わいせつ・青少年条例・不正アクセス禁止法・わいせつ電磁的記録弁護人 奥村徹弁護士の見解(弁護士直通050-5861-8888 sodanokumurabengoshi@gmail.com)

性犯罪・福祉犯(監護者わいせつ罪・強制わいせつ罪・児童ポルノ・児童買春・青少年条例・児童福祉法)の被疑者(犯人側)の弁護を担当しています。専門家向けの情報を発信しています。

バニーガール(16)の「フリーおっぱい」は東京都迷惑防止条例違反で書類送検

 「1/28 バニーガール」だそうです。児童ポルノ製造を立てると、法律上は、被害者兼被疑者になるので、被害者と扱う為でしょうか。

 以前

http://okumuraosaka.hatenadiary.jp/entry/2017/11/26/000000
着衣の上からでも、乳首(性器等)を触っている画像は、2条3項2号の児童ポルノになります。児童だったらの話です。
  他人が児童の性器等(性器、肛門又は乳首をいう。)を触る行為に係る児童の姿態であって性欲を興奮させ又は刺激するもの

 撮影は、児童自身も含めて公然陳列目的製造罪(7条6項)、公開は、公然陳列罪(7条7項)、所持は所持罪(7条1項)になる恐れがあります。児童だったらの話です。
 なお、東京都の青少年条例は「わいせつ行為」を処罰していません。

「平成29年版 警察実務 重要裁判例」警察公論第72巻第8号付録2017立花書房
児童の陰部を着衣の上から触っている状況を撮影した動画が記録された記録媒体が, 「児童ポルノ」に該当するとされた事例大阪地判平29.3.27

で取り上げたのはバニーガールではありませんでし、ネットに上がっていたので、別件の模様です。

JKユーチューバー、「フリーおっぱい」で書類送検迷惑防止条例違反の疑い
2018.03.13 サンスポ 
 防犯カメラでこの騒ぎに気づいた警視庁渋谷署員が駆けつけ、犯行が発覚。女子生徒らの目的は投稿用の動画撮影だった。
 撮影はスマートフォンを使用。その“撮影班”は、女子生徒と音楽イベントで知り合ったという高校3年の男子生徒(18)=相模原市=と、その知人の男性会社員(23)=東京都三鷹市。こちらも都迷惑防止条例違反や同ほう助の疑いで
 書類送検された。3人は動画投稿サイトで活動するユーチューバーで、「閲覧数を稼いで広告収入を得ようと思った」などと話しているが、今回の動画を投稿することはできなかった。
 最近では再生回数を上げるため過激な動画を撮影するケースが増加。昨年にも、ハチ公前広場で女子高生とみられる別の女性らが「フリーおっぱい」と書いたスケッチブックを掲げ、約60人の通行人や外国人旅行者らに胸を触らせる映像を撮影し投稿、炎上していた。今回の動画撮影は女子生徒が提案。共に企画した男子生徒はこの動画を知っていたと話しており、触発された可能性がある。
 3人は今後、家庭裁判所の判断に委ねられるが、都迷惑防止条例違反者には通常なら6カ月以下の懲役か50万円以下の罰金が科される。また、ネット犯罪に詳しい壇俊光弁護士(北尻総合法律事務所)は、通行人が胸を触った行為に関し「撮ることは分かっていたのに触ったということで、児童ポルノ作成罪の共同正犯になる可能性がある」と警告した。

◎通行人に胸触らせ動画撮影=投稿目的、少女ら送検-警視庁
2018.03.12 時事通信 
 送検容疑は1月28日午後6時半~同40分ごろ、渋谷区道玄坂のハチ公前広場で、バニーガール姿の女子生徒が「フリーおっぱい」と書かれたスケッチブックを両手で掲げ、通行人に胸を触らせた上、男子生徒らがその様子をカメラやスマートフォンで撮影した疑い。 
 同隊によると、人だかりに気付いた渋谷署員が駆け付け、生徒らから事情を聴いた。男女約20人に胸を触らせたといい、投稿は中止された。生徒らは動画投稿が趣味で、イベントなどで知り合ったという。昨年11月にも別の高校生が同様の動画をサイトに投稿し、問題となっていた。

http://www.sankei.com/affairs/news/180312/afr1803120028-n1.html
「再生回数増やしたく…」ハチ公前で“フリーおっぱい”撮影 ユーチューバーの高校生ら書類送検
女子生徒が東京・渋谷のハチ公前広場で身に付けていたバニーガール風衣装(警視庁提供)

 東京・渋谷のハチ公前広場で「フリーおっぱい」と書かれたスケッチブックを掲げ、通行人に胸を触らせるなどしたとして、警視庁生活安全特別捜査隊は12日、東京都迷惑防止条例違反(卑わいな言動)の疑いで、私立高1年の女子生徒(16)=千葉県船橋市=と公立高3年の男子生徒(18)=神奈川県相模原市=を書類送検した。同隊によると、2人は動画投稿サイト上で活動する、いわゆる「ユーチューバー」だった。

 また、通行人が胸を触る動画を撮影したとして、同法違反幇助の容疑で、映像制作会社社員の男性(23)も書類送検した。

 書類送検容疑は1月28日、ハチ公前広場で女子生徒がバニーガール風の衣装を着て「フリーおっぱい」と書かれたスケッチブックを掲げ、通行人に「おっぱい触り放題」などと呼びかけ約20人の男女に胸を触らせたなどとしている。女子生徒らは胸を触らせる様子を男子生徒のスマートフォンで撮影していたが、動画はインターネット上にアップロードされていない
女子生徒らは「再生回数を増やして広告料収入を得たかった」などと説明しているという。警視庁渋谷署員が騒ぎに気付き、犯行が発覚した。

https://www.nikkansports.com/general/news/201803120000416.html
投稿用の動画を撮影するため、東京・渋谷のハチ公前広場で「フリーおっぱい」と書かれたスケッチブックを掲げ、通行人に胸を触らせたとして、警視庁生活安全特別捜査隊は12日、東京都迷惑防止条例違反(卑わいな言動)の疑いで、私立高校1年の女子生徒(16=千葉県船橋市)を書類送検した。

 女子生徒は1月に、バニーガールの姿でハチ公前広場に立ち、十数分間で通行人の男女約20人に胸を触らせていた。人だかりができているのに警視庁渋谷署員が気付き、事情を聴いていた。

 生特隊は、様子を撮影していた女子生徒の知り合いの相模原市に住む高校3年の男子生徒(18)と、東京都三鷹市の男性会社員(23)の2人についても、同条例違反や同ほう助の疑いで書類送検。3人は動画投稿サイト「ユーチューブ」に動画を投稿する「ユーチューバー」仲間という。

 女子高生らは「閲覧数を稼いで広告収入を得ようと思った」などと話している。動画はサイトに投稿されなかった。

 3人の送検容疑は1月28日午後6時半ごろ、渋谷区道玄坂2丁目のハチ公前広場で、不特定多数に「おっぱい触りたい放題」などと呼び掛けて胸を通行人に触らせ、公共の場所で周囲の人を著しく羞恥させる行為をしたなどの疑い。(共同)

 児童が犯罪児童を模倣している

http://www.sankei.com/premium/news/180317/prm1803170019-n4.html
今回の事件で、ネット上では今回の女子生徒と同様に、ハチ公前広場で女性が「フリーおっぱい」を実施している動画がアップロードされており、「女子生徒らが撮影した動画ではないか」と一部で話題になった。しかし、警視庁によると、この動画に映る人物は女子生徒と別人で、昨年11月ごろに撮影されたものだという。

 ただ、この「フリーおっぱい」動画も、インターネット上でバッシングを受けていた。捜査幹部は「動画を投稿した女性はバッシングで精神的にショックを受けてしまったようだ」と話す。話題になるということは、こうしたリスクも抱え込むことになる。

 また捜査幹部は、今回の事件について、コミュニティーサイトで知り合った男性にだまされ、自分の裸の画像を送る「自画撮り被害」と類似の危険性にも言及している。女子中高生を中心に拡大している自画撮りの被害は、画像が一度ネットにアップロードされ、誰かに保存されてしまえば、元の画像を削除したとしても再びアップロードされてしまい、完全に削除することが難しくなる。

 捜査幹部は「動画投稿は今では学生でも手軽にできてしまう。しかし、『有名になりたい』という一瞬の欲望から、自分の将来をも壊しかねない行為だということを自覚してもらいたい」と呼びかけている。