児童ポルノ・児童買春・児童福祉法・監護者わいせつ・不同意わいせつ・強制わいせつ・青少年条例・不正アクセス禁止法・わいせつ電磁的記録弁護人 奥村徹弁護士の見解(弁護士直通050-5861-8888 sodanokumurabengoshi@gmail.com)

性犯罪・福祉犯(監護者わいせつ罪・強制わいせつ罪・児童ポルノ・児童買春・青少年条例・児童福祉法)の被疑者(犯人側)の弁護を担当しています。専門家向けの情報を発信しています。

児童買春罪につき「性的な行為が目的ではなく、将来結婚できればと思い小遣いを渡していた」という弁解


 対償供与約束型の児童買春罪の要件は
   ① 対償供与の約束
   ② 性交等
   ③ ①②の対価関係
ですから、③が欠けると児童買春罪にはなりません。
 よくあるのが最初の数回は①~③揃っていて、継続的なセックスフレンドになると、個々の性行為に対価払わなくても、小遣い・プレゼント・食事等でてなづけていて、いつでも性行為できる関係になるパターンで、最初の数回については児童買春罪になりますが、それ以降はせいぜい青少年条例違反になって、だんだん罪が軽くなります。児童買春罪の立法ミスです。
 捜査機関としては、そういう関係でも、性交等と経済的利益の対価性があるところを捜すとか、こじつけて対価性見出すとかしようとしますが、弁護人には学習してもらってうまく防御して欲しいところです。


https://www.jiji.com/jc/article?k=2018011801143&g=soc
少女買春容疑で元警部補逮捕=「結婚できれば」と否認-愛知県警
 15歳の少女に金を渡す約束をしてみだらな行為をしたとして、愛知県警半田署などは18日、児童買春・ポルノ禁止法違反容疑で、県警の元警部補で団体職員の容疑者(68)=を逮捕した。
 同容疑者には妻がいるが、「性的な行為が目的ではなく、将来結婚できればと思い小遣いを渡していた」と否認しているという。
 逮捕容疑は昨年11月12日、同県武豊町のホテルで、当時15歳の少女に現金を渡す約束をしてみだらな行為をした疑い。(2018/01/18-19:35)