児童ポルノ・児童買春・児童福祉法・強姦・強制わいせつ・青少年条例・不正アクセス禁止法・わいせつ電磁的記録記録被告事件弁護人 奥村徹弁護士の見解(弁護士直通050-5861-8888 hp@okumura-tanaka-law.com)

性犯罪・福祉犯(強姦罪・強制わいせつ罪・児童ポルノ・児童買春・青少年条例違反)の被疑者(犯人側)の弁護を担当しています。専門家向けの情報を発信しています。

被告人が被害児童Aの陰茎を手指で触る姿態及び同児童に陰茎を露出させる姿態をとらせて動画撮影するなどしたという「姿態をとらせて製造罪」とAがトイレに行くのに付き添った際にその様子をひそかに撮影等した「ひそかに製造罪」とは包括一罪である(大阪高裁H28.6.9)

 放尿する姿態をとらせて製造罪なんですけどね。

(2)児童ポルノ製造罪相互の罪数関係(上記②について)
 児童ポルノ製造罪は,児童を性欲の対象としてとらえる風潮を規制し,児童一般を保護するとともに,個々の児童が児童ポルノの対象とされることから保護することを目的とするものであるから,同じ児童を対象に,同様の目的で行われた,一連の児童ポルノ製造行為は,包括一罪の関係に立つと解するのが相当である。
 そして,原判示第2の1の児童ポルノ製造は平成年月12日に被害児童の自宅において,被告人が被害児童の陰茎を手指で触る姿態及び同児童に陰茎を露出させる姿態をとらせて動画撮影するなどしたもの,同第2の2の児童ポルノ製造は同年月16日に同じ場所において上記児童に対して上記同様の方法で行われたもので,いずれも,同児童に対する好意に基づき,同児童の陰茎等を撮影したいという性的欲求を満たすことを目的とするものであるから,少なくとも両行為は,包括一罪の関係に立つと見るべきである。したがって,これを併合罪とした原判決の法令の適用は誤っているものといわざるを得ない。
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 しかし,原判示第1別表11の行為は,原判示第2の1,2の被害児童と同じ児童を対象として,同児童に対する好意等という前同様の目的で行われたもので,撮影が行われた日時も近接しているから,原判示第1別表11が陰茎を露出して放尿する姿態をひそかに撮影したものであり,同第2の1,2がいずれも陰茎を露出させて被告人が手指で触る姿態をとらせて撮影したものであるという行為態様・犯罪類型の相違を踏まえても,包括して評価するのが相当であり,結局,原判示第1別表11の行為,同第2の1,2の各行為は,包括して児童ポルノ法7条4項,5項の児童ポルノ製造罪を構成すると見るのが相当である。
 また,原判示第1別表1,3の行為,同2,6の行為,同4,5,8ないし10の行為,同7,12の行為は,いずれも,被害児童の陰茎等を撮影したいという性的欲求に基づき,それぞれ,同じ児童を対象に,同児童らがトイレに行くのに付き添った際にその様子をひそかに撮影等したというものであるから,それぞれ,別個の包括一罪を構成すると見るのが相当である。
 以上のとおり,原判決のこの点に関する法令の適用には,所論指摘のものを含め,誤りがあるといわざるを得ない。