児童ポルノ・児童買春・児童福祉法・監護者性交・強制わいせつ・青少年条例・不正アクセス禁止法・わいせつ電磁的記録記録被告事件弁護人 奥村徹弁護士の見解(弁護士直通050-5861-8888 hp@okumura-tanaka-law.com)

性犯罪・福祉犯(監護者性交罪・強制わいせつ罪・児童ポルノ・児童買春・青少年条例・児童福祉法)の被疑者(犯人側)の弁護を担当しています。専門家向けの情報を発信しています。

児童ポルノ事件「自画撮り」被害56% 脅され裸写真送信

 交際中の児童がオッサンに裸画像を送った姿態をとらせて製造事件で兵庫県警が逮捕した事件は、児童とオッサンの共謀共同正犯とされていたんだが、忘れているようだな。
 脅迫があれば、強要罪ではなく強制わいせつ罪だしな。

神戸地裁H24.12.12
少年愛護条例違反 児童買春、児童ポルノに係る行為等の処罰及び児童の保護等に関する法律違反、脅迫被告事件
理由
犯罪事実
被告人は
第1 16Aが18歳に満たないことを知りながら
1 同女と共謀の上 前後4回にわたり ■(Aの住所 大阪市内)において
同女に上半身裸で乳房を露出した姿態をとらせた上 同女において 同女の携帯電話機のカメラ機能を利用して静止画として自ら撮影し、
H29.4.5 前後2回にわたり その画像データを被告人が使用する携帯電話機に宛てて電子メールの添付ファイルとしてそれそれ送信して
いずれもその頃 大阪市内の被告人方において 同画像データを 同携帯電話機に受信してこれを記憶させて蔵置して 
もって 児童に衣服の全部又は一部を着けない児童の姿態であって性欲を興奮させ又は刺激するものをとらせ これを視覚により認識する事ができる方法により電磁的記録にかかる記憶媒体に描写し、当該児童に係る児童ポルノを製造した。
・・・
第1の1の罪に関する主位的訴因について
第1の1の罪の主位的訴因にかかる公訴事実においては被告人が単独で児童ポルノを製造したとされており この点 検察官は被告人が自らの携帯電話機に画像データが添付されたメールを受信してそのデータを保存した行為が児童ポルノ製造の実行行為であると主張する
しかし 当裁判所は、証拠上 被告人が製造行為を行ったとは認められず、 従って単独正犯としての被告人の罪責を問うことはできないと判断し、予備的訴因(被害児童との共同正犯)に基づき有罪と認定した
その理由は次の通りである
 本件のメールの受信については、関係証拠によっても、被告人がその受信の際、自己の携帯電話機を用いて何らかの具体的操作を行ったことを示唆する証拠はない。昨今の携帯電話機のメール機能では、サーバーから自動的に個々の携帯電話機にメールデータが保存される設定となっているのが通常であり(これは公知の事実である。)、被告人の携帯電話機も同様であったとうかがわれること(甲5)からすれば、 被害児童が当該画像データを添付したメールを被告人の携帯電話機宛てに送信したことにより その後 被告人において特段の操作を行うことなく サーバーを介して自動的に同携帯電話機かそのデータを受信し、メールに添付された画像データごと同携帯電話機に保存されたものと推認される
このように メールの受信が自動的に行われ 被告人の側で受信するメールを選別したり 受信するかどうかを決定することができない状態であったこを踏まえれば このような方法で行われるメールの受信(厳密にはメールデータの携帯電話への保存)をもって 被告人による製造行為ととらえることは困難というほかない
 以上の通り 被告人が児童ポルノの製造の実行行為を行ったとは認められず 主位的訴因については犯罪の成立を認めることができないと判断した(なお 付言すると 当時16歳という被害児童の年齢や 被告人は要求の際に欺罔・脅迫等の手段を用いて織らず、被害児童が被告人の要求に応じた主たる理由は被告人への好意にあったことなどすれば 本件については証拠上 間接正犯の成立も認めることができない)。

法令適用
第1の1の行為
包括して 刑法60条
児童買春、児童ポルノに係る行為等の処罰及び児童の保護等に関する法律違反
 同法律7条3項、1項、2条3項3号、

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170404-00000000-kobenext-l28
児童ポルノ事件「自画撮り」被害56% 脅され裸写真送信
神戸新聞NEXT 4/4(火) 6:06配信
「フィルタリング」で被害防止を呼び掛ける県警のチラシ。スマホ使用時の注意点をチェックする項目もある
 2016年に兵庫県警が摘発した児童ポルノ事件のうち、インターネット上で知り合った人物にだまされたり、脅されたりして裸などの写真を送らされる「自画撮り」の被害者が29人に上り、統計を取り始めた12年以降、最多となったことが分かった。ネット上で相談を持ち掛けて接触を図るケースなど手口も巧妙化。今年に入ってからも被害は相次いでおり、県警は新学期を前にスマートフォンを使う子どもやその親に向け、有害なサイトへの接続を制限する「フィルタリング」の加入を徹底するよう呼び掛ける。(石川 翠)
【グラフ】児童ポルノ事件被害者数の推移
 昨年の児童ポルノ事件の被害者は51人で、うち自画撮りの被害者が56・9%を占めた。内訳は中学生が最多の16人で、高校生が10人、小学生が3人だった。大半がスマホを使いネット掲示板で加害者と知り合っていた。

 県警によると、神戸市内の女子中学生は昨年夏、掲示板の写真に好感を持って投稿した。相手は“イケメン”風の男。頻繁なやりとりで信頼を深めるうち、「裸の画像を送って」との要請に応じたという。

 「関係を崩したくないとの思いから我慢して送るのでは」と捜査幹部は分析する。同性になりすまし、発育の悩み相談を装って画像を求めるほか、ネット上のゲームで会話を弾ませ、恋愛感情につけ込む手口の被害も今年に入って出ているという。

 フィルタリングは、犯罪性の強い内容を含むサイトへの接続を遮断するインターネット上のサービス。兵庫県条例では18歳未満がスマホを購入する際は加入を義務付けているが、被害に遭った子どもの大半は設定していなかったという。

 県警は「ネット上に画像が流出すると回収は困難で、長期間にわたって拡散され続けかねない。フィルタリングの加入を徹底し、新年度に合わせて親子で話し合う機会も設けてほしい」と呼び掛けている