児童ポルノ・児童買春・児童福祉法・監護者性交・強制わいせつ・青少年条例・不正アクセス禁止法・わいせつ電磁的記録記録被告事件弁護人 奥村徹弁護士の見解(弁護士直通050-5861-8888 hp@okumura-tanaka-law.com)

性犯罪・福祉犯(監護者性交罪・強制わいせつ罪・児童ポルノ・児童買春・青少年条例・児童福祉法)の被疑者(犯人側)の弁護を担当しています。専門家向けの情報を発信しています。

兵庫県内の自宅のパソコンで,大阪府内の銭湯に備え付けられた遠隔操作可能なカメラを操作し,入浴中の女性の裸体を撮影した場合,大阪府迷惑防止条例16条1項2号, 6条4号の盗撮罪が成立するか。反対に,大阪府内の自宅から同様の方法で兵庫県内の銭湯で入浴中の女性の裸体を撮影した場合,大阪府迷惑防止条例上の同罪は成立するか。判例タイムス1433号

 条例でやるのは無理だろう。

特別法を巡る諸問題[大阪刑事実務研究会]迷惑防止条例の罰則に関する問題について坂田正史札幌地方裁判所判事(研究会報告当時大阪高等裁判所判事)
【設問】
1 以下の者が,大阪府内の路上で女性の臂部を着衣の上からなで回す行為に及んだ場合, それぞれ大阪府迷惑防止条例l6条2項の常習ちかん罪が成立するか。
(1)大阪府内の路上で歩行中の女性のスカート内の盗撮を繰り返していた男性
(2)東京都内の路上で歩行中の女性のスカート内の盗撮を繰り返していた男性
(3)京都府内の路上で女性用下着を着用した姿を歩行中の女性に見せつけることを繰り返していた男性
(4)大阪府内の路上で歩行中の女性に下腹部を露出して見せつけることを繰り返していた男性
2大阪府迷惑防止条例l6条2項の常習ちかん罪で起訴された者が, そのちかん行為の後に兵庫県迷惑防止条例15条2項の常習ちかん罪で有罪判決を受けて確定していた場合, その一事不再理効が及ぶか。
3大阪府内のオートロック式出入口のマンションの共用廊下で女性の臂部を着衣の上からなで回す行為に及んだ場合,大阪府迷惑防止条例6条1号の「公共の場所」における行為といえるか。
4兵庫県内の自宅のパソコンで,大阪府内の銭湯に備え付けられた遠隔操作可能なカメラを操作し,入浴中の女性の裸体を撮影した場合,大阪府迷惑防止条例16条1項2号, 6条4号の盗撮罪が成立するか。反対に,大阪府内の自宅から同様の方法で兵庫県内の銭湯で入浴中の女性の裸体を撮影した場合,大阪府迷惑防止条例上の同罪は成立するか。
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5本問についての検討等
通信技術の飛躍的な向上等に伴い,設問4の事例のようにひとつの迷惑防止条例の違反行為が複数の場所に関係するような事案が起きることが想定され,罰則の適用に当たっては理論的に難しい問題が生じてくるのではないかと思われる79)80)81)82)。特に設問4については,筆者の能力の限界もあってほとんど問題提起をするだけとなってしまい,貴重な研究の機会を与えていただいたことに十分には応えられなかったが,今後更に検討を深めていきたい。