児童ポルノ・児童買春・児童福祉法・監護者わいせつ・不同意わいせつ・強制わいせつ・青少年条例・不正アクセス禁止法・わいせつ電磁的記録弁護人 奥村徹弁護士の見解(弁護士直通050-5861-8888 sodanokumurabengoshi@gmail.com)

性犯罪・福祉犯(監護者わいせつ罪・強制わいせつ罪・児童ポルノ・児童買春・青少年条例・児童福祉法)の被疑者(犯人側)の弁護を担当しています。専門家向けの情報を発信しています。

スカート内画像の公開が名誉毀損とされた事例(福岡地裁H29.3.22)

 逆さ撮り画像というのは、3号リベンジポルノにはならないようです。
 スカート姿というのは、下から見ると、そういう姿ですので、名誉を毀損したというには、どういう事実を摘示したことになるんでしょうか。名誉毀損罪とリベンジポルノ罪の隙間の話。

盗撮サイト事件:経営者に有罪 福岡地裁判決
2017.03.22 毎日新聞
 女性の盗撮動画などを有料配信するサイトの運営会社が摘発された事件で、リベンジポルノ防止法違反などに問われた同社の実質的経営者に対し、福岡地裁(丸田顕裁判官)は22日、懲役3年、執行猶予3年、罰金250万円(求刑・懲役4年、罰金250万円)を言い渡した。
 丸田裁判官は「被害者の情報を極めて広範に拡散し、名誉を著しく辱めた」と批判した。
 これまでの公判で検察側は、同社運営の複数のサイトで2013年10月〜16年6月、盗撮動画などを配信して計約8億円を売り上げたと指摘。
 判決などによると、被告は同社従業員らと共謀し、15年8月、福岡市で盗撮された女性の下半身が写った画像を女性が特定できる文言とともにサイトで公開。昨年5〜6月ごろ、女性3人のスカート内が盗撮された動画も、特定できる文言とともにサイト上で公開するなどした。
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女性の盗撮動画、名前と共に配信 名誉毀損容疑で再逮捕 /福岡県
2016.11.09 朝日新聞
 盗撮した女性の動画を顔や名前などとともに配信し、名誉を傷つけたとして、県警は8日、サイト運営会社の実質代表と無職を名誉毀損(きそん)の疑いで再逮捕し、発表した。
 県警子ども・女性安全対策課によると、2人は5〜6月、20代の女性2人の顔とスカート内を盗撮した動画を、名前の一部などとともに配信し、名誉を傷つけた疑いがある。動画を盗撮したとして、容疑者は東京都迷惑行為防止条例違反容疑でも再逮捕された。
 また、このサイトの広告をネットに掲載したとして、福岡市中央区、自営業の男(35)を名誉毀損容疑で書類送検した。