児童ポルノ・児童買春・児童福祉法・強姦・強制わいせつ・青少年条例・不正アクセス禁止法・わいせつ電磁的記録記録被告事件弁護人 奥村徹弁護士の見解(弁護士直通050-5861-8888 hp@okumura-tanaka-law.com)

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10月19日頃及び同年11月18日頃,上記郵便ポストから,「被害者に150万円を融資したが,その返済が数か月にわたり滞っている。現在の残債務は元本利子合わせて約268万円である。被害者と協議し,アダルトビデオに出演して,その出演料で返済する契約をしたが,被害者は,1本出演しただけで撮影に来なくなった」旨記載するとともに,差出人として「A 債権回収担当 B」と記載した文書及び男女の性交場面の写真を印刷するとともに「被害者AV出演証拠写真」と記載したビラを入れた封書を,□□□□□□□□□□□□□□□方ほか5か

 

       脅迫,名誉毀損被告事件
横浜地方裁判所判決/平成28年6月27日
       理   由
(罪となるべき事実)
 被告人は,
第1 A(当時26歳。以下「被害者」という。)を脅迫しようと考え,平成27年10月14日頃,東京都渋谷区道玄坂1丁目2番先歩道上に設置された郵便ポストから,「復讐専門業者に自殺に追い込んでくれとお願いした。ビラを業者にばらまいてもらう。アンタの住んでる□□市内とアンタの勤め先の周りには郵便で2000通バラまいてもらうことになってる。アンタが死んだほうがましだって思えるくらいに一生つきまとってやる。お前の人生メチャクチャにしてやる。自殺させてやる」旨記載した文書及び男女の性交場面の写真を印刷するとともに「被害者は売春婦」,「AV女優」などと記載したビラを入れた封書を,□□□□□□□□□□□□□□□□□所在の被害者方宛てに郵送し,同月16日頃,これを同所に到達させ,同月17日頃,同所において,被害者に上記文書及び上記ビラを閲読させ,もって被害者の生命,身体,名誉等に危害を加える旨を告知して脅迫した,
第2 被害者の名誉を毀損しようと考え,次の1ないし6のとおり,同年10月19日頃及び同年11月18日頃,上記郵便ポストから,「被害者に150万円を融資したが,その返済が数か月にわたり滞っている。現在の残債務は元本利子合わせて約268万円である。被害者と協議し,アダルトビデオに出演して,その出演料で返済する契約をしたが,被害者は,1本出演しただけで撮影に来なくなった」旨記載するとともに,差出人として「A 債権回収担当 B」と記載した文書及び男女の性交場面の写真を印刷するとともに「被害者AV出演証拠写真」と記載したビラを入れた封書を,□□□□□□□□□□□□□□□方ほか5か所宛てに郵送し,同年10月21日頃及び同年11月20日頃,上記□□方ほか5か所に到達させ,これらを不特定多数人が閲読可能な状態にさせ,もって公然と事実を摘示して,被害者の名誉を毀損した(①発送日(平成27年,頃),②宛先,③到達日(平成27年,頃)の順)。
 1 ①10月19日,②□□□□□□□□□□□□□□□方,③同月21日
 2 ①10月19日,②□□□□□□□□□□□□□□□方,③同月21日
 3 ①11月18日,②□□□□□□□□□□□□□□□方,③同月20日
 4 ①11月18日,②□□□□□□□□□□□□□□□方,③同月20日
 5 ①11月18日,②□□□□□□□□□□□□□□□方,③同月20日
 6 ①11月18日,②□□□□□□□□□□□□□□□方,③同月20日
(法令の適用)
 被告人の判示第1の所為は刑法222条1項に,判示第2の所為は包括して同法230条1項にそれぞれ該当するところ,判示の各罪について各所定刑中いずれも懲役刑を選択し,以上は同法45条前段の併合罪であるから,同法47条本文,10条により重い判示第2の罪の刑に法定の加重をした刑期の範囲内で被告人を懲役2年に処し,情状により同法25条1項を適用してこの裁判が確定した日から3年間その刑の全部の執行を猶予し,なお同法25条の2第1項前段を適用して被告人をその猶予の期間中保護観察に付することとする。
(量刑の理由)
 よって,主文のとおり判決する(求刑 懲役2年)。
  平成28年6月27日
    横浜地方裁判所第6刑事部
           裁判官  松田俊哉