児童ポルノ・児童買春・児童福祉法・監護者性交・強制わいせつ・青少年条例・不正アクセス禁止法・わいせつ電磁的記録記録被告事件弁護人 奥村徹弁護士の見解(弁護士直通050-5861-8888 hp@okumura-tanaka-law.com)

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高裁、ネットに判決文誤掲載~下級裁判所判例集に掲載する裁判例の選別基準等について

 出所不明ですが、内規が回ってきました。
 裁判所の内規では、新聞2紙に掲載されると、裁判所webにもでることになっていて、性犯罪は例外的に掲載しないことになっているようです。

下級裁判所判例集に掲載する裁判例の選別基準等について
イ刑事訴訟事件
以下の事件の判決書については,(1)に該当する場合であっても,例外的に掲載しない。
(ア) 憲法第82条第2項により公開停止とされた事件
(イ)性犯罪(起訴罪名は性犯罪ではなくても,実質的に性犯罪と同視できる事件を含む。),犯行態様が凄惨な殺人事件など,判決書を公開することにより被害者・遺族などの関係者に大きな精神的被害を与えるおそれがある事件
(ウ) 少年の刑事事件(判決時成人を含む。)
(エ)名誉毀損罪や秘密漏示罪など,判決書を公開することにより再び被害を生じさせるおそれがある事件
(オ)その他,上記(ア)から(エ)までに準ずる事件

 とすると、弁護人奥村徹でヒットする判例・裁判例はほとんど誤掲載となります。すみません。

http://www.courts.go.jp/app/hanrei_jp/list1?action_search=検索&filter%5BcourtName%5D=&filter%5BcourtType%5D=&filter%5BbranchName%5D=&filter%5BjikenGengo%5D=&filter%5BjikenYear%5D=&filter%5BjikenCode%5D=&filter%5BjikenNumber%5D=&filter%5BjudgeGengoFrom%5D=&filter%5BjudgeYearFrom%5D=&filter%5BjudgeMonthFrom%5D=&filter%5BjudgeDayFrom%5D=&filter%5BjudgeGengoTo%5D=&filter%5BjudgeYearTo%5D=&filter%5BjudgeMonthTo%5D=&filter%5BjudgeDayTo%5D=&filter%5Btext1%5D=弁護人奥村徹&filter%5Btext2%5D=&filter%5Btext3%5D=&filter%5Btext4%5D=&filter%5Btext5%5D=&filter%5Btext6%5D=&filter%5Btext7%5D=&filter%5Btext8%5D=&filter%5Btext9%5D=

 問題の判決は判例DBには掲載されています。

TKC
【文献番号】2544911
強盗殺人,強盗強姦未遂被告事件
東京高等裁判所平成29年(う)第1261号
平成29年12月1日第11刑事部判決

(庶ろー0 6)
平成2 9 年2 月1 7 日
下級裁判所判例集に掲載する裁判例の選別基準等について
(事務連絡)
裁判所ウェブサイトの下級裁判所判例集に掲載する裁判例の選別基準につきまして, 同判例集の意義が社会的に関心の高い裁判例を適時に知ってもらうという速報性にあるとの観点から, 別添の選別基準を策定しましたので, 平成29 年3 月1 日から, 同基準によって掲載裁判例の選別を行ってください。なお,下級裁判所判例集の名称につきましては, その意義が上記のとおり速報性にあることから, 「下級裁判所判例速報」に変更することとします。
おって, 下級裁判所判例集に掲載する裁判例における法人等団体名の仮名処理につきましては, 今後も, 原則として, 民事事件については実名で掲載し,刑事事件については仮名処理をしてください(裁判所ウエブサイト上の他の裁判例集(最高裁判所判例集, 高等裁判所判例集, 行政事件裁判例集, 労働事件裁判例集及び知的財産裁判例集) における法人等団体名の仮名処理も今後は同様の基準で行われることとなり, 取扱いが統一されます。)。
・・・
下級裁判所判例速報に掲載する裁判例の選別基準
1 判決及び民事・行政訴訟手続上の決定
(1) 原則
原則として,判決言渡日(決定告知日)の翌々日までに,朝日新聞毎日新聞,読売新聞及び日本経済新聞(以下「日刊紙4紙」という。)のうち2紙(地域面を除く。)に判決等の判断が掲載された事件について,裁判書を下級裁判所判例速報に掲載する。
また,これ以外の場合であっても,各庁の判断で,社会的な影響等に鑑みて,広く情報提供をすることがふさわしいと特に認められる事件の裁判書を掲載することもできる。
(2) 例外
ア民事・行政訴訟事件
以下の事件の裁判書については,(1)に該当する場合であっても,例外的に掲載しない。
(ア) 憲法第82条第2項により公開停止とされた事件
(イ) 民事訴訟法第92条第1項により裁判書自体につき秘密保護のための閲覧等の制限の申立てがされ(当該申立てを却下する裁判が確定している場合を除く。) ,又は実際に閲覧等の制限の裁判がされた事件(部分的に閲覧等制限がされている場合はその部分)
(ウ) 性犯罪及びDV事件等に関する損害賠償請求訴訟等であって,裁判書の記載内容が公にされることにより,加害行為や被害の状況等が明らかとなり,それにより当事者に著しい被害を与える蓋然性があるなど,裁判書を公開すること自体が当事者等に回復困難な被害を与える事件
(エ)その他,上記(ア)から(ウ)までに準ずる事件
イ刑事訴訟事件
以下の事件の判決書については,(1)に該当する場合であっても,例外的に掲載しない。
(ア) 憲法第82条第2項により公開停止とされた事件
(イ)性犯罪(起訴罪名は性犯罪ではなくても,実質的に性犯罪と同視できる事件を含む。),犯行態様が凄惨な殺人事件など,判決書を公開することにより被害者・遺族などの関係者に大きな精神的被害を与えるおそれがある事件
(ウ) 少年の刑事事件(判決時成人を含む。)
(エ)名誉毀損罪や秘密漏示罪など,判決書を公開することにより再び被害を生じさせるおそれがある事件
(オ)その他,上記(ア)から(エ)までに準ずる事件
以下略

 被害者のお気持ちはいろいろあるでしょうし、その通りだと思いますが、
 内規違反は東京高裁刑事部なので、岡口判事への処分はお門違いです。
 

高裁、ネットに判決文誤掲載
2017.12.28 朝日新聞
 2015年に東京都内の女性が殺害された事件をめぐり、凄惨(せいさん)な事件や性犯罪などは非公開とすると定めた内部の基準に反して、東京高裁が事件の判決文を裁判所のウェブサイトに公開していたことが分かった。高裁の裁判官のツイッターをきっかけに26日判明。高裁は同日削除し、遺族側に謝罪した。高裁によると、この裁判の担当ではなかった高裁の岡口基一裁判官(51)が15日にツイッターに事件の判決文のリンク先を添付して投稿。遺族が26日に代理人弁護士を通じて裁判官への処分を求める要望書を提出した。