児童ポルノ・児童買春・児童福祉法・強姦・強制わいせつ・青少年条例・不正アクセス禁止法・わいせつ電磁的記録記録被告事件弁護人 奥村徹弁護士の見解(弁護士直通050-5861-8888 hp@okumura-tanaka-law.com)

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警察庁 刑法の一部を改正する法律の公布について(通達

 通達が発せられた。

https://www.npa.go.jp/laws/notification/keiji/keiki/keiki-290623/keiki-290623keihou.pdf
刑法の一部を改正する法律の公布について(通達)
刑法の一部を改正する法律(平成29年法律第72号。以下「改正法」という。)が、本日、別添1 (新旧対照条文については、別添2) のとおり公布された。本改正の趣旨及び要点は下記のとおりであるから、事務処理上遺漏のないようにされたい。
なお、この通達において、「新法」とは改正法による改正後の刑法(明治40年法律第45号)をいい、「旧法」とは改正法による改正前の刑法をいうものとする。

1 改正の趣旨
近年の性犯罪の実情等に鑑み、事案の実態に即した対処をするため、刑法を改正し、所要の法整備を行うもの。
2 改正の要点
(1) 強姦罪の構成要件及び法定刑の見直し等(新法第177条、第178条第2項及び第181
条第2項関係)
強姦罪の構成要件について、「女子を姦淫した」としていた規定を、性別を間わず、人に対し「性交、肛門性交又は口腔性交(以下「性交等」という。)をした」に改めるとともに、その法定刑を「3年以上の有期懲役」から「5年以上の有期懲役」に引き上げ、罪名を強制性交等罪とする。
あわせて、強制性交等罪等に係る致死傷の罪の法定刑を「無期又は6年以上の懲役」とする。
これに伴い、集団強姦等の罪及び集団強姦致死傷等の罪を廃止することとする。
(2) 監護者わいせつ罪及び監護者性交等罪の新設(新法第179条関係)
18歳末満の者に対し、.その者を現に監護する者であることによる影響力があることに乗じてわいせつな行為又ば性交等をした場合について、強制わいせつ罪又は強制性交等罪と同様に処罰する規定を新たに設ける。
(3) 強盗強姦罪の構成要件の見直し等(新法第241条関係)
強盗強姦罪の構成要件について、「強盗が女子を姦淫した」としていた規定を、強盗行為と強制性交等の行為の先後関係を間わず、強盗罪を犯した者が強制性交等罪を犯したとき、又は強制性交等罪を犯した者が強盗罪を犯したときは、無期又は7年以上の懲役に処するものとし、罪名を強盗・強制性交等罪とする。
(4) 強姦罪等の非親告罪化(旧法第180条及び新法第229条関係)
強姦罪準強姦罪、強制わいせつ罪及び準強制わいせつ罪を親告罪とする規定を削除し、非親告罪とする。
あわせて、わいせつ目的・結婚目的の略取・誘拐罪等についても非親告罪とする。
3 施行期日(改正法附則第1条関係)
公布の日から起算して20日を経過した日(平成29年7月13日)から施行する。
4 経過措置
(1) 処罰に関する経過措置(改正法附則第2条第1項関係)
改正法の施行前にした行為の処罰については、旧法の規定を適用する。
(2) 強姦罪等の非親告罪化に関する経過措置(改正法附則第2条第2項及び同条第3
項関係)
改正法により強姦罪等の性犯罪を非親告罪化するに際して、改正法の施行前にした行為についても、改正法の施行後は、施行時において既に法律上告訴がされることがなくなっているものを除き、非親告罪として取り扱うものとする。
5 附帯決議
改正法の国会審議に際し、衆議院法務委員会において別添3の、参議院法務委員会において別添4の附帯決議がそれぞれなされていることから、その趣旨を十分に踏まえた対応に努められたい。