児童ポルノ・児童買春・児童福祉法・監護者性交・強制わいせつ・青少年条例・不正アクセス禁止法・わいせつ電磁的記録記録被告事件弁護人 奥村徹弁護士の見解(弁護士直通050-5861-8888 hp@okumura-tanaka-law.com)

性犯罪・福祉犯(監護者性交罪・強制わいせつ罪・児童ポルノ・児童買春・青少年条例・児童福祉法)の被疑者(犯人側)の弁護を担当しています。専門家向けの情報を発信しています。

「一般に,家族が被疑者の身柄を引き受けるに際し,検察庁に罰金を支払うことになります。引き受け時に支払えない場合,検察官に相談して分納等できる場合もありますが,労役場留置のおそれもあります。」という弁護士の回答

 検察庁の人はそういって、罰金の徴収を済ませようとしますし、罰金払えば釈放されると思い込ませて自白を誘導することもあるのですが、弁護士でもそう思い込んでいる人もいるようです。
 法律上は、略式起訴で釈放、徴収・納付はその後です。
 「後で必ず払いに来ます」と言えば、釈放されることが多いと思います。
  弁護人にちゃんと根拠規定を聞いて下さい。

刑事訴訟法
第345条〔勾留状の失効〕
無罪、免訴、刑の免除、刑の執行猶予、公訴棄却(第三百三十八条第四号による場合を除く。)、罰金又は科料の裁判の告知があつたときは、勾留状は、その効力を失う。
※略式命令の場合に準用するという規定はない
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コンメンタール刑事訴訟法第2版8巻p365
I 趣旨
無罪,免訴,刑の免除,刑の執行猶予,公訴棄却(338条4号による場合を除く),罰金,科料の裁判の告知があったときは,被告人の逃亡のおそれが少なくなり,刑の執行を確保するために身柄を拘束する必要も少なくなるので,その裁判の確定をまたないで勾留状の効力がなくなることが定められたものである。
本条は,当初は, 「無罪,免訴,刑の免除,刑の執行猶予,公訴棄却,管轄違,罰金又は科料の判決の宣告があったときは,勾留状は,その効力を失う。」と規定されていた。このうち,管轄違いの判決(329条〉の場合には,直ちに管轄権のある裁判所に再起訴をするのが通常であろうし, 338条4号に基づく公訴棄却の判決の場合には,その公訴提起の手続を補正して再起訴をする可能性が高いので,被告人の身柄を確保する必要性があり,判決宣告と同時に勾留状を失効させることには不都合があった。そこで,昭和28年法律172号により本条を改正し,この2つの場合を除外するとともに,決定による公訴棄却の場合(339条〉にも準用があるとする当時の通説を採用して,その点を明らかにするために「裁判の告知」と改めたものである。
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検察講義案平成21年版P81
身柄拘束中の被疑者の場合は,略式命令の謄本が被告人に送達された時に釈放手続をとる。
仮納付の裁判があった場合は,罰金などの徴収を迅速かつ確実に行うために直ちにその裁判を執行して罰金又は科料を仮納付させることが有効である。
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7訂 徴収事務解説 P118
なお,仮納付の裁判を履行しない場合には,強制執行の手続をとることはできるが,直ちに労役場留置の執行をすることは許されない。

 だいたい、略式命令の仮納付については明文規定がないことも判明

(注)略式命令の裁判に仮納付の裁判を言い渡すことができるかについては,明文がないが, 「付随の処分」として仮納付を命ずることができるものとして運用されています。
森田久弘「徴収事務(1)」研修 第684号P55

https://www.bengo4.com/c_1009/c_1405/b_561730/?
Q2017年06月22日 10時30分

A村木 亨輔 弁護士
兵庫 神戸 中央区
弁護士ランキング 兵庫県2位
犯罪・刑事事件に注力する弁護士
一般に,家族が被疑者の身柄を引き受けるに際し,検察庁に罰金を支払うことになります。
引き受け時に支払えない場合,検察官に相談して分納等できる場合もありますが,労役場留置のおそれもあります。
面会できるのなら,キャッシュカードをご主人から宅下げしてもらい,暗証番号を聞いて引き出し等の対応も可能かもしれません。
引出しができない状況について,一度,ご主人の弁護人と相談されてみてはどうでしょうか。
また,罰金額の見込みについて聞いておけば,事前に準備しやすいでしょう。