児童ポルノ・児童買春・児童福祉法・監護者性交・強制わいせつ・青少年条例・不正アクセス禁止法・わいせつ電磁的記録記録被告事件弁護人 奥村徹弁護士の見解(弁護士直通050-5861-8888 hp@okumura-tanaka-law.com)

性犯罪・福祉犯(監護者性交罪・強制わいせつ罪・児童ポルノ・児童買春・青少年条例・児童福祉法)の被疑者(犯人側)の弁護を担当しています。専門家向けの情報を発信しています。

自主退学受け入れた2名は不起訴で停学1年間、自主退学受け入れなかった3名は懲役執行猶予で退学

 ちぐはくな感じですね。
 被害者との間では「自主退学」を約束したものの、退学届は受理されなかったんでしょうか。
 後から考えると、全員「自主退学」を表明して示談していれば、全員不起訴になって、全員停学になっていたかも知れません。

http://www.u-tokyo.ac.jp/ja/news/notices/notices_z0508_00017.html
本年5月11日の事件に係る学生懲戒処分について [その他] (広報室)
2016年12月07日掲載
 本学は、本日付けで、3人の学生に対し「退学」の懲戒処分を、2人の学生に対し「停学(1年)」の懲戒処分を行いました。
 これらの学生は、平成28年5月11日の事件(他大学の女子学生に対する強制わいせつ等の事案)で逮捕されるとともに、うち3人が起訴され、有罪の判決を受けたものです。
 本学として、学生懲戒処分規程に基づく厳正な手続の結果、これらの学生の行為は、同規程第3条に定める行為に該当することを認定し、学部通則第25条・大学院学則第42条に定める懲戒処分としたものです。

東大生に執行猶予付き判決 強制わいせつ事件 東京地裁
2016.09.20 朝日新聞
 判決によると、被告は、東大生被告(22)=同罪などで公判中=ら4人と共謀して、5月11日未明に東京都豊島区の自宅マンションで女子大学生の服を脱がせて、尻を触るなどした。島田裁判官は、「自主退学」を求めた被害者側との示談がまとまらなかったことを踏まえ、最後に、「人の気持ちを理解して人格を尊重するように。被害弁償が終わっていないので誠実に対応してください」と語りかけた。

東京地裁h28.9.20
(量刑の理由)
 被告人らは、酒を飲ませて酔った女性にわいせつ行為をする目的で、「F会」というサークルを結成した。被告人らは、その企画に誘い出した被害者に対し、ゲームに負けた罰であると言って半ば強制的に酒を飲ませ、抵抗が弱くなった頃合いを見計らって、無理矢理全裸にした上、わいせつ行為に及んでおり、本件は、集団による計画的犯行である。そして、被告人ら数名が、全裸の被害者の体を交互に触り、周囲の者はこれをはやし立て、被害者が泣き出した後も、被害者の体を弄び、虐げたのであり、犯行の態様は執拗で卑劣である。被害者が受けた屈辱感や恐怖感は多大であり、その身体的・精神的苦痛は耐えがたいものであると推察される。
 被告人は、共犯者の中では、比較的関与の程度が低いものの、犯行場所として部屋を提供した上、自らも被害者の臀部を触るわいせつ行為をしている。
 このような犯情に照らすと、被告人の刑事責任は相当重いものがある。
 犯行後、被告人が刑事責任を免れようとして、罪証隠滅工作を講じようとしていた点もよくない。
 他方、被告人の母親は、被害者に対し、直接謝罪をして、被害弁償を申し出ている。示談は成立していないものの、被害者の被告人に対する処罰感情は、共犯者に対するものの中ではそれほど強いものではない。
 被告人は、保釈を許可された後、反省と後悔の気持ちを深めている。被告人は、22歳の大学4年生であり、前科前歴はなく、本人の自覚に加え、周囲の適切な指導監督があれば、更生の可能性もあるところ、両親による協力と援助を期待できる。
 そこで、このような事情を総合して、主文のとおり刑を定めた上、刑の執行を猶予することとした。
(求刑・懲役1年6か月)
刑事第16部
 (裁判官 島田一)

東京地裁h28.9.20
(量刑の理由)
 被告人らは、酒を飲ませて酔った女性にわいせつ行為をする目的で、「F会」というサークルを結成した。そして、被告人らは、その企画に誘い出した被害者に対し、ゲームに負けた罰であると言って半ば強制的に酒を飲ませ、抵抗が弱くなった頃合いを見計らって、無理矢理全裸にした上、わいせつ行為に及んでおり、本件は、集団による計画的犯行である。そして、被告人らのうち数名が、全裸の被害者の体を交互に触り、周囲の者はこれをはやし立て、被害者が泣き出した後も、被害者の体を弄び、虐げたのであり、犯行の態様は執拗で卑劣である。被害者が受けた屈辱感や恐怖感は多大であり、その身体的・精神的苦痛は耐えがたいものであると推察される。そうすると、本件について、学生の悪ふざけであるなどと評価することは到底できない。
 そして、被告人は、被害者の人格を軽んじ、暴行を含む主要な行為を行い、共犯者らに止められるまで犯行を続けていたのであるから、強い非難が妥当する。
 このような犯情に照らすと、被告人の刑事責任は、共犯者の中で最も重いものがある。
 他方、被告人及びその両親は、弁護人や検察官を介して、被害者に対し、謝罪や示談の申し入れをしている。被害者は、共犯者の一部との間で示談に応じたが、被告人側からの申し出を拒否しているところ、被告人は、引き続き、謝罪や弁償の機会を設けてもらえるよう努力する旨述べている。
 被告人は、保釈を許可された後、自宅で謹慎生活を送り、性犯罪の被害者に関する書籍を読み、本件犯行の重大性を理解し、反省と後悔の気持ちを深めている。そして、酒癖の悪さを認識し、今後は、一切酒を飲まないと誓っている。被告人は、22歳の大学4年生であり、前科前歴はなく、本人の自覚に加え、周囲の適切な指導監督があれば、更生の可能性もあるところ、両親による協力と援助を期待できる。
 そこで、このような事情を総合して、主文のとおり刑を定めた上、やや長めの猶予期間を設定して、刑の執行を猶予することとした。
(求刑・懲役2年)
刑事第16部
 (裁判官 島田一)