児童ポルノ・児童買春・児童福祉法・監護者性交・強制わいせつ・青少年条例・不正アクセス禁止法・わいせつ電磁的記録記録被告事件弁護人 奥村徹弁護士の見解(弁護士直通050-5861-8888 hp@okumura-tanaka-law.com)

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用便中のE(当時6歳)の露出した臀部を被告人所有のデジタルカメラを使用して動画撮影したものを、衣服の一部を着けない児童の姿態であって,殊更に児童の性的な部位が露出されまたは強調されているものであり,かつ,性欲を興奮させまたは刺激するものを視覚により認識することができる方法により描写した児童ポルノとした事例(大津地裁h28.7.28)

強制わいせつ,児童買春,児童ポルノに係る行為等の規制及び処罰並びに児童の保護等に関する法律違反,児童買春,児童ポルノに係る行為等の処罰及び児童の保護等に関する法律違反被告事件
津地方裁判所判決平成28年7月28日
       理   由
(罪となるべき事実)
第1 被告人は,平成24年12月27日午前4時48分頃から同日午前5時6分頃までの間,滋賀県甲賀市□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□において,C(当時11歳。以下「C」という。)が13歳未満であることを知りながら,就寝中の同女の口に自己の陰茎を押し当て,もって13歳に満たない女子に対しわいせつな行為をした。(平成28年4月20日付け起訴状記載の公訴事実第1)
第2 被告人は,平成25年4月11日午後5時41分頃から同日午後5時45分頃までの間,滋賀県甲賀市□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□玄関先において,D(当時7歳。以下「D」という。)が13歳未満であることを知りながら,その面前で,露出した自己の陰茎を見せつけながら自慰行為をし,同女の着衣に陰茎を押し当て,さらに,射精するところを同女に見せつけ,もって13歳未満の女子に対しわいせつな行為をした。(平成28年5月20日付け起訴状記載の公訴事実第1)
第3 被告人は,平成25年6月11日午後5時4分頃から同日午後5時6分頃までの間,前記第2記載の場所において,Dの面前で,露出した自己の陰茎を見せつけながら自慰行為をし,同女に性玩具を持たせて自己の陰茎に装着させるなどし,さらに,射精するところを同女に見せつけ,もって13歳未満の女子に対しわいせつな行為をした。(平成28年5月20日付け起訴状記載の公訴事実第2)
第4 被告人は,平成25年8月20日午前0時42分頃から同日午前2時8分頃までの間,前記第1記載の場所において,C(当時12歳)が13歳未満であることを知りながら,就寝中の同女の陰部を直接手指で触り,その口に自己の陰茎を押し当てるなどし,もって13歳に満たない女子に対しわいせつな行為をした。(平成28年4月20日付け起訴状記載の公訴事実第2)
第5 被告人は,前記第4記載の日時場所において,C(当時12歳)が18歳に満たない児童であることを知りながら,同児童の下着を下げるなどして陰部と肛門を露出させ,被告人が同児童の性器等を直接手指で触る姿態及び同児童に自己の陰茎を握らせるなどの姿態をそれぞれとらせ,これらを被告人所有のデジタルカメラを使用して動画撮影し,その動画を同カメラに挿入されたSDカードに記録させた上,その頃,a所において,被告人所有のパーソナルコンピューター内の記録装置に転送して記録させて保存し,もって他人が児童の性器等を触る行為及び児童が他人の性器等を触る行為に係る児童の姿態であって,性欲を興奮させまたは刺激するもの並びに衣服の一部を着けない児童の姿態であって,性欲を興奮させまたは刺激するものを視覚により認識することができる方法により描写した児童ポルノを製造した。(平成28年5月18日付け訴因変更請求書による訴因変更後の同年4月20日付け起訴状記載の公訴事実第3)
第6 被告人は,平成25年8月20日午前7時42分頃から同日午前8時4分頃までの間,愛知県蒲郡市□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□に駐車中の車内において,C(当時12歳)が13歳未満であることを知りながら,就寝中の同女の左手指に自己の陰茎を押し当て,陰茎に付着した精液を同女の左手中指になすりつけ,もって13歳に満たない女子に対しわいせつな行為をした。(平成28年4月20日付け起訴状記載の公訴事実第4)
第7 被告人は,前記第6記載の日時場所において,C(当時12歳)が18歳に満たない児童であることを知りながら,同児童の着衣をめくり上げて乳首を露出させる姿態及び同児童に自己の陰茎を触らせる姿態をそれぞれとらせ,これらを前記第5記載のカメラを使用して動画撮影し,その動画を同カメラに挿入されたSDカードに記録させた上,平成25年8月21日頃,a所において,前記第5記載のコンピューター内の記録装置に転送して記録させて保存し,もって児童が他人の性器等を触る行為に係る児童の姿態であって,性欲を興奮させまたは刺激するもの及び衣服の一部を着けない児童の姿態であって,性欲を興奮させまたは刺激するものを視覚により認識することができる方法により描写した児童ポルノを製造した。(平成28年5月18日付け訴因変更請求書による訴因変更後の同年4月20日付け起訴状記載の公訴事実第5)
第8 被告人は,平成25年8月20日午後11時40分頃から同日午後11時52分頃までの間,滋賀県甲賀市□□□□□□□□□□□□□□□□□□に駐車中の車内において,C(当時12歳)が13歳未満であることを知りながら,就寝中の同女の陰部を直接手指で触り,乳首を口で吸うなどし,もって13歳に満たない女子に対しわいせつな行為をした。(平成28年4月20日付け起訴状記載の公訴事実第6)
第9 被告人は,前記第8記載の日時場所において,C(当時12歳)が18歳に満たない児童であることを知りながら,同児童の着衣をめくり上げて陰部及び乳首を露出させる姿態及び被告人が同児童の性器等を直接手指で触るなどの姿態をそれぞれとらせ,これらを前記第5記載のカメラを使用して動画撮影し,その動画を同カメラに挿入されたSDカードに記録させた上,平成25年8月21日頃,a所において,前記第5記載のコンピューター内の記録装置に転送して記録させて保存し,もって他人が児童の性器等を触る行為に係る児童の姿態であって,性欲を興奮させまたは刺激するもの及び衣服の一部を着けない児童の姿態であって,性欲を興奮させまたは刺激するものを視覚により認識することができる方法により描写した児童ポルノを製造した。(平成28年5月18日付け訴因変更請求書による訴因変更後の同年4月20日付け起訴状記載の公訴事実第7)
第10 被告人は,平成26年9月20日午前10時19分頃から同日午前10時20分頃までの間,滋賀県甲賀市□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□便所において,用便中の氏名不詳の女児が18歳に満たない児童であることを知りながら,ひそかに,同児童の露出した臀部を被告人所有のデジタルカメラを使用して動画撮影し,その動画を同カメラに挿入されたSDカードに記録させた上,同日午後4時頃,名古屋市瑞穂区(以下略)所在のH記者室において,被告人所有のパーソナルコンピューター内の記録装置に転送して記録させて保存し,もってひそかに衣服の一部を着けない児童の姿態であって,殊更に児童の性的な部位が露出されまたは強調されているものであり,かつ,性欲を興奮させまたは刺激するものを視覚により認識することができる方法により描写した児童ポルノを製造した。(平成28年5月20日付け起訴状記載の公訴事実第3)
第11 被告人は,平成27年5月28日頃,滋賀県米原市□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□において,B(当時9歳。以下「B」という。)が13歳未満であることを知りながら,同女に持たせたハンディマッサージ器を自ら手に持って引き寄せて露出した自己の陰茎に近づけさせ,さらに,同女の面前で,自ら手に持った同マッサージ器を自己の陰茎に押し当てて自慰行為をし,射精するところを同女に見せつけ,もって13歳未満の女子に対しわいせつな行為をした。(平成28年3月18日付け起訴状記載の公訴事実第1)
第12 被告人は,平成27年6月21日午後6時16分頃から同日午後6時17分頃までの間,愛知県豊田市□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□エレベーターホールにおいて,F(当時3歳。以下「F」という。)が13歳未満であることを知りながら,右手で同女の左手をつかみ,その手に露出した自己の陰茎を握らせて手淫させ,同女の頭部をつかみ,その口内に陰茎を押し込んで口淫させた上,同女に右手で手淫させながら射精するところを見せつけ,もって13歳未満の女子に対しわいせつな行為をした。(平成28年6月14日付け起訴状記載の公訴事実第1)
第13 被告人は,前記第12記載の日時場所において,F(当時3歳)が18歳に満たない児童であることを知りながら,同児童が被告人の陰茎を触る姿態及び同児童が被告人の陰茎を口淫する姿態をそれぞれとらせ,これらを被告人所有のデジタルカメラを使用して動画撮影し,その動画を同カメラに挿入されたSDカードに記録させた上,平成27年6月21日頃,□□被告人方において,被告人所有のパーソナルコンピューター内の記録装置に転送して記録させて保存し,もって児童が他人の性器等を触る行為に係る児童の姿態であって,性欲を興奮させまたは刺激するもの及び児童による性交類似行為に係る児童の姿態を視覚により認識することができる方法により描写した児童ポルノを製造した。(平成28年6月14日付け起訴状記載の公訴事実第2)
第14 被告人は,平成27年9月19日午後0時31分頃から同日午後0時33分頃までの間,前記第10記載の便所において,用便中のE(当時6歳以下「E」という。)が18歳に満たない児童であることを知りながら,ひそかに,同児童の露出した臀部を被告人所有のデジタルカメラを使用して動画撮影し,その動画を同カメラに挿入されたSDカードに記録させた上,同日午後4時30分頃,前記第10記載の記者室において,被告人所有のパーソナルコンピューター内の記録装置に転送して記録させて保存し,もってひそかに衣服の一部を着けない児童の姿態であって,殊更に児童の性的な部位が露出されまたは強調されているものであり,かつ,性欲を興奮させまたは刺激するものを視覚により認識することができる方法により描写した児童ポルノを製造した。(平成28年5月20日付け起訴状記載の公訴事実第4)
第15 被告人は,平成27年10月14日午後4時25分頃,愛知県豊田市□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□階段付近において,G(当時7歳。以下「G」という。)が13歳未満であることを知りながら,同女にハンディマッサージ器を持たせ,同女の手とともに同マッサージ器をつかんで自己の露出した陰茎に押し当てて自慰行為をし,射精するところを同女に見せつけ,もって13歳未満の女子に対しわいせつな行為をした。(平成28年6月14日付け起訴状記載の公訴事実第3)
第16 被告人は,平成28年2月16日午後3時55分頃から同日午後3時57分頃までの間,滋賀県甲賀市□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□公衆便所個室内において,A(当時8歳。以下「A」という。)が13歳未満であることを知りながら,その臀部及び肛門付近を直接左手で触るなどして弄び,もって13歳未満の女子に対しわいせつな行為をした。(平成28年3月8日付け起訴状記載の公訴事実)
第17 被告人は,前記第16記載の日時場所において,A(当時8歳)が18歳に満たない児童であることを知りながら,被告人が同児童の性器等を直接左手で触る姿態をとらせ,これを被告人所有の携帯電話機の動画撮影機能を使用して動画撮影し,その頃,同所において,同動画データを電磁的記録媒体である同携帯電話機本体に記憶させて保存し,もって他人が児童の性器等を触る行為に係る児童の姿態であって,性欲を興奮させまたは刺激するもの及び衣服の一部を着けない児童の姿態であって,殊更に児童の性的な部位が露出されまたは強調されているものであり,かつ,性欲を興奮させまたは刺激するものを視覚により認識することができる方法により描写した児童ポルノを製造した。(平成28年5月18日付け訴因変更請求書による訴因変更後の同年3月18日付け起訴状記載の公訴事実第2)
(法令の適用)
罰条
 第1ないし4,6,8,11,12,15,16
          いずれも刑法176条後段
 第5,7,9   いずれも平成26年法律第79号附則2条により同法による改正前の児童買春,児童ポルノに係る行為等の処罰及び児童の保護等に関する法律7条3項,1項,2条3項2号,3号
 第10,14   いずれも児童買春,児童ポルノに係る行為等の規制及び処罰並びに児童の保護等に関する法律(以下「児童買春,児童ポルノ禁止法」という。)7条5項,2項,2条3項3号
 第13      児童買春,児童ポルノ禁止法7条4項,2項,2条3項1号,2号
 第17      児童買春,児童ポルノ禁止法7条4項,2項,2条3項2号,3号
刑種の選択
 第5,7,9,10,13,14,17
          いずれも懲役刑を選択
併合罪の処理    刑法45条前段,47条本文,10条(刑及び犯情の最も重い第12の罪の刑に加重)
未決勾留日数の算入 刑法21条
(量刑の理由)
(求刑 懲役6年)
  平成28年7月28日
    大津地方裁判所刑事部
           裁判官  高橋里奈