児童ポルノ・児童買春・児童福祉法・監護者性交・強制わいせつ・青少年条例・不正アクセス禁止法・わいせつ電磁的記録記録被告事件弁護人 奥村徹弁護士の見解(弁護士直通050-5861-8888 hp@okumura-tanaka-law.com)

性犯罪・福祉犯(監護者性交罪・強制わいせつ罪・児童ポルノ・児童買春・青少年条例・児童福祉法)の被疑者(犯人側)の弁護を担当しています。専門家向けの情報を発信しています。

強姦被告事件の再審開始決定(大阪地裁H27.2.27)

 TKC LEX/DBに掲載されました

       決   定
請求人 ■■■■
 上記の者に対する強制わいせつ,強姦被告事件■について,平成21年■月■日に大阪地方裁判所が言い渡した有罪の確定判決に対し,平成26年9月12日,請求人から再審の請求があったので,当裁判所は,請求人及び検察官の意見を聴いた上,次のとおり決定する。
       主   文

本件について再審を開始する。
請求人に対する刑の執行を停止する。


       理   由

第1 本件再審請求の趣旨及び理由
1 本件再審請求の趣旨及び理由は,平成26年9月12日付け再審請求申立書及び平成27年1月20日付け意見書記載のとおりである。要するに,被害者とされた■(以下■という。)及び目撃者とされた■(以下■という。)による,確定判決で認定された犯罪事実は存在しない旨の供述は,新たに発見した無罪を言い渡すべき明らかな証拠(以下「新証拠」という。)であるから,再審を開始する旨の決定を求める,というものである。
2 本件再審請求に対する検察官の意見は,平成26年11月18日付け及び平成27年1月20日付けの各意見書のとおりである。要するに,■及び■の上記各供述並びに■の上記供述を裏付ける内容が記載された診療録が新証拠に該当することを争わない,速やかに再審開始決定をされたい,というものである。なお,検察官は,平成26年11月18日,請求人に対する刑の執行を停止し,請求人は同日釈放された。
第2 当裁判所の判断等
1 有罪の確定判決の存在
(1)請求人は,平成21年■月■日,大阪地方裁判所において,強制わいせつ,強姦被告事件につき,別紙記載の犯罪事実について,有罪判決(懲役12年)の言渡しを受けた。この判決は,平成22年■月■日の大阪高等裁判所における控訴棄却判決,平成23年■月■日の最高裁判所における上告棄却決定を経て,同月27日に確定した。
(2)確定判決は,認定に供した証拠として,■及び■の原裁判所による各尋問調書及び各検察官調書等を挙示している。
 ■の尋問調書及び検察官調書は,別紙記載の犯罪事実に沿う内容である。原裁判所は,14歳の少女がありもしない強姦被害等をでっち上げるまでして■を告訴することは非常に考えにくいこと,被害を打ち明ける経緯が自然であること,■の目撃供述と整合すること等を根拠に,■の供述が十分に信用できると判断している。
 ■の尋問調書及び検察官調書は,別紙記載の犯罪事実を目撃したなどという内容である。原裁判所は,■に■に協力して虚偽の強姦等の被害をでっち上げるメリットはないこと等を根拠に,■の供述も信用できると判断している。

・・・・・
3 よって,本件判決確定後,請求人に対して無罪を言い渡すべき明らかな証拠があらたに発見されたものであるから,確定判決については,刑事訴訟法435条6号に定める事由が認められる。 
第3 結論
 以上によれば,本件再審請求には理由があるから,刑事訴訟法448条1項により本件について再審を開始し,同条2項を適用して請求人に対する刑の執行を停止することとして,主文のとおり決定する。
平成27年2月27日
大阪地方裁判所第3刑事部
裁判長裁判官 登石郁朗 裁判官 小野寺健太 裁判官 八木あゆみ

(別紙)
第1 平成16年■月■日ころ,■(当時11歳)を強姦しようと企て,同人が13歳未満であることを知りながら,■同人に対し,いきなりその肩等をつかんで仰向けに押し倒し,無理に衣服をはぎ取るなどして,同人が抵抗できないようにした上,同人を強姦した。
第2 平成20年■月■日ころ,■,上記強姦の犯行やその後繰り返し行った性的虐待行為等により■(当時14歳)が被告人を極度に畏怖しているのに乗じ,再び同人を強姦しようと企て,■同人に対し,前第1と同様の暴行を加えて抵抗できないようにした上,同人を強姦した。
第3 平成20年■ころ,■(当時14歳)に対し,無理にわいせつな行為をしようと企て,■同人に対し,いきなりその背後から両腕でその身体に抱きつくとともに,同人が抵抗するのも構わず,両手で衣服の上からその両乳房をつかんで揉み,もって無理にわいせつな行為をした。