児童ポルノ・児童買春・児童福祉法・監護者性交・強制わいせつ・青少年条例・不正アクセス禁止法・わいせつ電磁的記録記録被告事件弁護人 奥村徹弁護士の見解(弁護士直通050-5861-8888 hp@okumura-tanaka-law.com)

性犯罪・福祉犯(監護者性交罪・強制わいせつ罪・児童ポルノ・児童買春・青少年条例・児童福祉法)の被疑者(犯人側)の弁護を担当しています。専門家向けの情報を発信しています。

インターネット上の児童ポルノ被害の賠償に関する最高裁判決

 「現行法では不特定多数が引き起こした損害を特定の 1 名にすべて負わせられる」というのはドラマのSVUでもやってたわ

No.260-1 (2014年7月:月刊版)
http://dl.ndl.go.jp/view/download/digidepo_8702079_po_02600112.pdf?contentNo=1
【アメリカ】 インターネット上の児童ポルノ被害の賠償に関する最高裁判決
幼少時のレイプ被害を撮影した画像が長期間インターネット上で不特定多数に閲覧されたことに関し、その被害者が、児童ポルノである当該画像の所持(18 U.S.C. 2252)により有罪となった者に対し、犯罪被害者権利法(18 U.S.C. 2259)に基づく損害賠償請求を行った。
請求額は、被害者がネット上の当該画像を認知してから現在までの精神的苦痛と、それによる離職で失った生涯賃金総額等の合計 340 万ドルである。だが、現行法では不特定多数が引き起こした損害を特定の 1 名にすべて負わせられるか、一切負わせられないか、部分的に負わせるとすればどの程度かが不明確であった。連邦高裁は、画像の所持者は当該画像が引き起こす損害のすべてに責任を負うとしたが、連邦最高裁は、2014 年 4 月 23 日、賠償責任は当該者の行為が直接引き起こした損害に限られると 5 対 4 で判断した。判決の結果、被害者が受け取る賠償金は実質無となることから、同判決の反対意見では、連邦議会に不備に対応する立法措置を促す旨の記載もなされた。 (海外立法情報課・井樋 三枝子)