児童ポルノ・児童買春・児童福祉法・監護者性交・強制わいせつ・青少年条例・不正アクセス禁止法・わいせつ電磁的記録記録被告事件弁護人 奥村徹弁護士の見解(弁護士直通050-5861-8888 hp@okumura-tanaka-law.com)

性犯罪・福祉犯(監護者性交罪・強制わいせつ罪・児童ポルノ・児童買春・青少年条例・児童福祉法)の被疑者(犯人側)の弁護を担当しています。専門家向けの情報を発信しています。

全裸の女児が水浴びをしており、とりあえず写真を撮った者の罪責

 撮らない方がいいですよ。

 強制わいせつ罪(176条後段)は当然検討される。密室でやれば強制わいせつ罪(176条後段)は確実だが、距離が遠いと特定人に対する犯罪とはいいにくいような気がするが、それでも性的自由が侵害されると言えそうな気がする。

 さらにH26.7.15からはこういう罰則になっていますので、7条5項の「ひそかに児童ポルノ製造罪」が検討されると思います。

児童買春、児童ポルノに係る行為等の規制及び処罰並びに児童の保護等に関する法律
第二条
3  この法律において「児童ポルノ」とは、写真、電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によっては認識することができない方式で作られる記録であって、電子計算機による情報処理の用に供されるものをいう。以下同じ。)に係る記録媒体その他の物であって、次の各号のいずれかに掲げる児童の姿態を視覚により認識することができる方法により描写したものをいう。
一  児童を相手方とする又は児童による性交又は性交類似行為に係る児童の姿態
二  他人が児童の性器等を触る行為又は児童が他人の性器等を触る行為に係る児童の姿態であって性欲を興奮させ又は刺激するもの
三  衣服の全部又は一部を着けない児童の姿態であって、殊更に児童の性的な部位(性器等若しくはその周辺部、臀部又は胸部をいう。)が露出され又は強調されているものであり、かつ、性欲を興奮させ又は刺激するもの
第七条
2  児童ポルノを提供した者は、三年以下の懲役又は三百万円以下の罰金に処する。電気通信回線を通じて第二条第三項各号のいずれかに掲げる児童の姿態を視覚により認識することができる方法により描写した情報を記録した電磁的記録その他の記録を提供した者も、同様とする。
3  前項に掲げる行為の目的で、児童ポルノを製造し、所持し、運搬し、本邦に輸入し、又は本邦から輸出した者も、同項と同様とする。同項に掲げる行為の目的で、同項の電磁的記録を保管した者も、同様とする。
4  前項に規定するもののほか、児童に第二条第三項各号のいずれかに掲げる姿態をとらせ、これを写真、電磁的記録に係る記録媒体その他の物に描写することにより、当該児童に係る児童ポルノを製造した者も、第二項と同様とする。
5  第二項に規定するもののほか、ひそかに第二条第三項各号のいずれかに掲げる児童の姿態を写真、電磁的記録に係る記録媒体その他の物に描写することにより、当該児童に係る児童ポルノを製造した者も、第二項と同様とする。

 公然と撮った場合にも「ひそかに」と言えるかについては、窃視罪(軽犯罪法)の「ひそかに」の定義を参考にするしかありません。
法務省は「「ひそかに」とは、見られないことについて利益を有する者の承諾ないし推定的承諾を得ずに、という意味である。見られる者以外の者に知られるか否かは関係なく、不特定多数人の面前で行った場合でもこれに当たる。」と理解しているようです。

法務省刑事局軽犯罪法101問」 p156
「ひそかに」とは、見られないことについて利益を有する者の承諾ないし推定的承諾を得ずに、という意味である。見られる者以外の者に知られるか否かは関係なく、不特定多数人の面前で行った場合でもこれに当たる。「のぞき見た」とは、物陰や隙間などからこっそり見ることをいい、何の作為もしないのに自然に見えた場合には、これに当たらない。双眼鏡や望遠銭で見たり、カメラで写真撮影する場合もこれに当たる。「見た」ことを要するから、テープレコーダー等で他人の夫婦生活をひそかに録音しても、本罪に当たらないことはいうまでもない(伊藤一八〇頁、俵谷一四七頁〉。