児童ポルノ・児童買春・児童福祉法・監護者わいせつ・不同意わいせつ・強制わいせつ・青少年条例・不正アクセス禁止法・わいせつ電磁的記録弁護人 奥村徹弁護士の見解(弁護士直通050-5861-8888 sodanokumurabengoshi@gmail.com)

性犯罪・福祉犯(監護者わいせつ罪・強制わいせつ罪・児童ポルノ・児童買春・青少年条例・児童福祉法)の被疑者(犯人側)の弁護を担当しています。専門家向けの情報を発信しています。

改正されました。

 こういう法律です

http://law.e-gov.go.jp/htmldata//miseko/H11HO052/H26HO079.html
http://www.sangiin.go.jp/japanese/joho1/kousei/gian/186/pdf/t051860281860.pdf
第一八六回
衆第二八号
児童買春、児童ポルノに係る行為等の処罰及び児童の保護等に関する法律の一部を改正する法律案
児童買春、児童ポルノに係る行為等の処罰及び児童の保護等に関する法律(平成十一年法律第五十二号)の一部を次のように改正する。
題名中「処罰及び」を「規制及び処罰並びに」に改める。
題名の次に次の目次及び章名を付する。
目次
第一章 総則(第一条−第三条の二)
第二章 児童買春、児童ポルノに係る行為等の処罰等(第四条−第十四条)
第三章 心身に有害な影響を受けた児童の保護のための措置(第十五条−第十六条の二)
第四章 雑則(第十六条の三・第十七条)
附則
第一章 総則
第一条中「かんがみ」を「鑑み」に改め、「行為等を」の下に「規制し、及びこれらの行為等を」を加える。
第二条第三項第三号中「あって」の下に「、殊更に児童の性的な部位(性器等若しくはその周辺部、臀(でん)部又は胸部をいう。)が露出され又は強調されているものであり、かつ、」を加える。
第三条中「当たっては、」の下に「学術研究、文化芸術活動、報道等に関する」を、「権利」の下に「及び自由」を加え、「留意しなければ」を「留意し、児童に対する性的搾取及び性的虐待から児童を保護しその権利を擁護するとの本来の目的を逸脱して他の目的のためにこれを濫用するようなことがあっては」に改める。
第三条の次に次の一条及び章名を加える。
(児童買春、児童ポルノの所持その他児童に対する性的搾取及び性的虐待に係る行為の禁止)
第三条の二 何人も、児童買春をし、又はみだりに児童ポルノを所持し、若しくは第二条第三項各号のいずれかに掲げる児童の姿態を視覚により認識することができる方法により描写した情報を記録した電磁的記録を保管することその他児童に対する性的搾取又は性的虐待に係る行為をしてはならない。
第二章 児童買春、児童ポルノに係る行為等の処罰等
第七条の見出し中「児童ポルノ」の下に「所持、」を加え、同条第六項中「第四項」を「第六項」に改め、同項を同条第八項とし、同条第五項を同条第七項とし、同条第四項を同条第六項とし、同条第三項中「第一項」を「第二項」に改め、同項を同条第四項とし、
同項の次に次の一項を加える。
5 前二項に規定するもののほか、ひそかに第二条第三項各号のいずれかに掲げる児童の姿態を写真、電磁的記録に係る記録媒体その他の物に描写することにより、当該児童に係る児童ポルノを製造した者も、第二項と同様とする。
第七条第二項を同条第三項とし、同条第一項を同条第二項とし、同条に第一項として次の一項を加える。
自己の性的好奇心を満たす目的で、児童ポルノを所持した者(自己の意思に基づいて所持するに至った者であり、かつ、当該者であることが明らかに認められる者に限る。)は、一年以下の懲役又は百万円以下の罰金に処する。自己の性的好奇心を満たす目的で、第二条第三項各号のいずれかに掲げる児童の姿態を視覚より認識することができる方法により描写した情報を記録した電磁的記録を保管した者(自己の意思に基づいて保管するに至った者であり、かつ、当該者であることが明らかに認められる者に限る。)も、同様とする。
第九条中「から前条まで」を「、第六条、第七条第二項から第八項まで及び前条」に改める。
第十条中「第五項」を「第七項」に改める。
第十一条中「から第七条」を「、第六条又は第七条第二項から第八項」に改める。
第十四条第一項中「児童ポルノの」の下に「所持、」を加え、「かんがみ」を「鑑み」に改め、同条第二項中「児童ポルノの」の下に「所持、」を加え、同条の次に次の章名を加える。
第三章 心身に有害な影響を受けた児童の保護のための措置
第十五条第一項中「関係行政機関」を「厚生労働省法務省都道府県警察、児童相談所、福祉事務所その他の国、都道府県又は市町村の関係行政機関」に改め、同条第二項中「関係行政機関は、前項」を「前項の関係行政機関は、同項」に改める。
第十六条の次に次の一条、章名及び一条を加える。
(心身に有害な影響を受けた児童の保護に関する施策の検証等)
第十六条の二 社会保障審議会及び犯罪被害者等施策推進会議は、相互に連携して、児童買春の相手方となったこと、児童ポルノに描写されたこと等により心身に有害な影響を受けた児童の保護に関する施策の実施状況等について、当該児童の保護に関する専門的な知識経験を有する者の知見を活用しつつ、定期的に検証及び評価を行うものとする。
社会保障審議会又は犯罪被害者等施策推進会議は、前項の検証及び評価の結果を勘案し、必要があると認めるときは、当該児童の保護に関する施策の在り方について、それぞれ厚生労働大臣又は関係行政機関に意見を述べるものとする。
厚生労働大臣又は関係行政機関は、前項の意見があった場合において必要があると認めるときは、当該児童の保護を図るために必要な施策を講ずるものとする。
第四章 雑則
(インターネットの利用に係る事業者の努力)
第十六条の三 インターネットを利用した不特定の者に対する情報の発信又はその情報の閲覧等のために必要な電気通信役務電気通信事業法(昭和五十九年法律第八十六号)
第二条第三号に規定する電気通信役務をいう。)を提供する事業者は、児童ポルノの所持、提供等の行為による被害がインターネットを通じて容易に拡大し、これにより一旦国内外に児童ポルノが拡散した場合においてはその廃棄、削除等による児童の権利回復は著しく困難になることに鑑み、捜査機関への協力、当該事業者が有する管理権限に基づき児童ポルノに係る情報の送信を防止する措置その他インターネットを利用したこれらの行為の防止に資するための措置を講ずるよう努めるものとする。
第十七条中「第四条」を「第三条の二」に、「罪」を「規定」に改める。
附 則
(施行期日等)
第一条 この法律は、公布の日から起算して二十日を経過した日から施行する。
2 この法律による改正後の第七条第一項の規定は、この法律の施行の日から一年間は、適用しない。
(経過措置)
第二条 この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
(検討)
第三条 政府は、インターネットを利用した児童ポルノに係る情報の閲覧等を制限するための措置(次項において「インターネットによる閲覧の制限」という。)に関する技術の開発の促進について、十分な配慮をするものとする。
2 インターネットによる閲覧の制限については、この法律の施行後三年を目途として、前項に規定する技術の開発の状況等を勘案しつつ検討が加えられ、その結果に基づいて必要な措置が講ぜられるものとする。
以下略