児童ポルノ・児童買春・児童福祉法・監護者性交・強制わいせつ・青少年条例・不正アクセス禁止法・わいせつ電磁的記録記録被告事件弁護人 奥村徹弁護士の見解(弁護士直通050-5861-8888 hp@okumura-tanaka-law.com)

性犯罪・福祉犯(監護者性交罪・強制わいせつ罪・児童ポルノ・児童買春・青少年条例・児童福祉法)の被疑者(犯人側)の弁護を担当しています。専門家向けの情報を発信しています。

児相 虐待通報確認せず 大分 女児に再び性的被害

 強制わいせつ罪(176条後段)は犯罪ですから、ファーストチョイスは警察でしょう。
 同種事件の感想としても、児童福祉の関係機関は事実確認能力に乏しいと思います。最初からそういう機関ではないので期待しない方がいいでしょう。

児相 虐待通報確認せず 大分 女児に再び性的被害
2013.12.30 
 大分県内で11月、無職男(27)が就学前の親類の女児に対する強制わいせつ容疑で逮捕、起訴される事件があり、県中央児童相談所が逮捕前、2度にわたり女児への性的虐待に関する情報提供を受けながら事実確認をせず、その後、女児が被害を受けていたことがわかった。児相は「女児には申し訳ない。対応の遅れを批判されても仕方がない」と話している。

 ◆県警対応後に保護

 児相と女児の家庭を知る関係者の話によると、児相は6月、母親による育児放棄(ネグレクト)の疑いがあるとして、女児を一時保護した。関係者は「2年前、女児が親類の男から性的虐待を受けた」との情報を知り、「家庭に戻せば再び被害に遭う可能性もある」として、一時保護最終日の7月3日、児相に通報した。

 しかし、児相は「古い事案なので女児に聞いたとしても事実確認できない。母親に尋ねても認める可能性は低く、かえってトラブルになる」と判断して、事実確認しないまま、同日午後、母親に引き渡した。

 同16日、同じ関係者から「数日前にわいせつ行為を目撃した人がいる」との情報が寄せられ、児相は関係者と面談して「内容が具体的で、事実の可能性が高い」と判断。母子に確認しようとしたが、母親と連絡が取れずに面談できなかったという。携帯に電話しただけで、母子の自宅には訪問していなかった。

 通報した関係者は児相が一向に対応しないことから、8月8日、県警に相談。県警の問い合わせを受けた児相が翌9日、初めて女児から事情を聞いたところ、この日の未明に被害を受けていたことが判明。児相は職権で直ちに女児を保護し、県警は11月、8月9日の事案で男を逮捕した。その後の調べで、男は2011年にも女児にわいせつ行為をしていたことがわかり、強制わいせつ罪と児童福祉法違反で追起訴された。「女児が好きだった」と供述しているという。

 関係者は取材に対し、「何度も訴えたのに児相は動いてくれなかった。すぐに対応していれば更なる被害は防げた」と憤っている。

 児相は数年前からケースワーカーが母子宅を定期的に訪問。母親の同意を得て女児を引き離す方針で対応を進めていたという。荒木啓司所長は「母親との信頼関係を優先させた結果、確認が遅れた。ただ、当時の判断としては間違っていなかった」と話している。

 元児相職員で立命館大の桜谷真理子教授(児童福祉学)は「わいせつ事案は再犯性が高く、優先すべきは児童の安全の確保。保護者と対立してでも毅然(きぜん)とした態度で早急に対処すべきだった」と指摘している。
読売新聞社