児童ポルノ・児童買春・児童福祉法・強姦・強制わいせつ・青少年条例・不正アクセス禁止法・わいせつ電磁的記録記録被告事件弁護人 奥村徹弁護士の見解(弁護士直通050-5861-8888 hp@okumura-tanaka-law.com)

性犯罪・福祉犯(強姦罪・強制わいせつ罪・児童ポルノ・児童買春・青少年条例違反)の被疑者(犯人側)の弁護を担当しています。専門家向けの情報を発信しています。

盗撮の白血病男に猶予付き判決、「服役は命に関わる」神戸地裁(神戸地裁H25.7.9)

 性的嗜好についても治療を受ければいいのに。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130709-00000580-san-soci
執行猶予中に女性のスカート内を盗撮したとして、兵庫県迷惑防止条例違反罪に問われた神戸市垂水区の男(37)の判決公判が9日、神戸地裁で開かれた。小林礼子裁判官は、男が白血病であることを理由に「服役は命にかかわる」として、懲役8月、保護観察付きの執行猶予5年(求刑懲役8月)を言い渡した。
 執行猶予中の再犯には実刑判決が宣告されるケースが多く、再び執行猶予付きの判決が出るのは珍しいという。
 小林裁判官は、男が平成22年12月ごろに白血病を発症し、医師が「服役に耐えられない」と診断したことを考慮。「家族の監督の下、盗撮癖や持病の治療を継続しながら、更生の道を歩ませる最後の機会を与える」と述べた。
 判決によると、男は書店内で女性のスカート内を携帯電話で撮影したとして平成23年1月に懲役4月、執行猶予3年の有罪判決を受けたが、執行猶予中の今年1月、同区内の書店で同様に盗撮した。

量刑実務体系3 P132
第11 被告人の健康状態
裁判時における被告人の病気や健康状態は一身上の属性因子の典型であり,受刑の際の苦痛を増大させる事由.治療への配慮を要する事由などとして,特別予防要素又は刑の感銘性など刑事政策的要素に当たることになる。
脳梗塞後遺症.心臓病.肝炎.糖尿病などに罹患している被告人にとっては.服役生活自体による苦痛が健常者よりも大きいほか,主治医によるインターフエロン療法.眼底検査等の専門的治療が受けられないことの不安が大きいと主張されることがある。病状の程度,受刑の影響により病状が悪化するかどうか.必要な治療の内容.一般刑務所又は医療刑務所内の治療態勢(被告人が選択する社会内の治療態勢との比較)などを把握した上.刑期や執行猶予の当否に関して量刑上配慮すべき場合があろう。なお刑訴法482条1号は.「著しく健康を害するとき」等を刑の裁量的執行停止事由としている。
主治医の証言.診断書.拘置所医務課の回答書(必要があれば,医療刑務所等の治療態勢についての回答書)などによって判断することになる。