児童ポルノ・児童買春・児童福祉法・監護者わいせつ・不同意わいせつ・強制わいせつ・青少年条例・不正アクセス禁止法・わいせつ電磁的記録弁護人 奥村徹弁護士の見解(弁護士直通050-5861-8888 sodanokumurabengoshi@gmail.com)

性犯罪・福祉犯(監護者わいせつ罪・強制わいせつ罪・児童ポルノ・児童買春・青少年条例・児童福祉法)の被疑者(犯人側)の弁護を担当しています。専門家向けの情報を発信しています。

児童買春の被害児童は補導されるという弁護士

http://d.hatena.ne.jp/okumuraosaka/20130506#1367828187
の続報。

 児童買春、児童ポルノに係る行為等の処罰及び児童の保護等に関する法律法に被害児童は保護されるという条文があるので、滅多に保護処分に載せられることはないと思います。
 実際は保護救済もなくそのままリリースになります。
 児童相談所でケアするのは年間30〜50人程度です。
http://d.hatena.ne.jp/okumuraosaka/20120703#1341094708

児童買春、児童ポルノに係る行為等の処罰及び児童の保護等に関する法律
第15条(心身に有害な影響を受けた児童の保護)
関係行政機関は、児童買春の相手方となったこと、児童ポルノに描写されたこと等により心身に有害な影響を受けた児童に対し、相互に連携を図りつつ、その心身の状況、その置かれている環境等に応じ、当該児童がその受けた影響から身体的及び心理的に回復し、個人の尊厳を保って成長することができるよう、相談、指導、一時保護、施設への入所その他の必要な保護のための措置を適切に講ずるものとする。
2 関係行政機関は、前項の措置を講ずる場合において、同項の児童の保護のため必要があると認めるときは、その保護者に対し、相談、指導その他の措置を講ずるものとする。
第16条(心身に有害な影響を受けた児童の保護のための体制の整備)
国及び地方公共団体は、児童買春の相手方となったこと、児童ポルノに描写されたこと等により心身に有害な影響を受けた児童について専門的知識に基づく保護を適切に行うことができるよう、これらの児童の保護に関する調査研究の推進、これらの児童の保護を行う者の資質の向上、これらの児童が緊急に保護を必要とする場合における関係機関の連携協力体制の強化、これらの児童の保護を行う民間の団体との連携協力体制の整備等必要な体制の整備に努めるものとする。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130528-00000429-bengocom-soci
ネットで盛り上がる「ウリ少女にも罰を」 弁護士はどう見る?
弁護士ドットコム 5月28日(火)19時46分配信
また、ウリ少女への罰則は児童買春の減少に役立つのだろうか。少年事件に強い坂野真一弁護士に聞いた。

●少女に刑罰を科すと「脅し」の材料を買春する側に与えることになる

「売春した少女側に刑罰を科すという発想には賛成できません。もしそんなことをすれば、買春した側が『売春には刑罰がある、俺が訴えればお前は刑務所行きだ』などと少女を脅し、さらに不当な要求を行う事態も十分想定されます。結果的に少年・少女へのダメージだけが増え、買春する側は逃げおおせるということになりかねません」

坂野弁護士はそう憂慮する。

――罰するべきは大人ということか?

「ええ。もともと成人は、未成熟である子供を保護する立場にあります。いくら子供に誘惑的な言辞や行動を弄されたとしても、大人が大人としての分別をもって行動すれば性交渉にまでは発展しないはずです」

――では「ウリ少女」自身については?

「自ら売春を持ちかけるいわゆる『ウリ少女』については、その態様にもよりますが、現行少年法でも『ぐ犯(少年法3条1項3号ニ)』として少年審判の対象とすることは可能です。したがって『ぐ犯』が認められれば、現行法でも保護観察等の保護処分決定がなされる可能性はあるでしょう」