児童ポルノ・児童買春・児童福祉法・監護者性交・強制わいせつ・青少年条例・不正アクセス禁止法・わいせつ電磁的記録記録被告事件弁護人 奥村徹弁護士の見解(弁護士直通050-5861-8888 hp@okumura-tanaka-law.com)

性犯罪・福祉犯(監護者性交罪・強制わいせつ罪・児童ポルノ・児童買春・青少年条例・児童福祉法)の被疑者(犯人側)の弁護を担当しています。専門家向けの情報を発信しています。

風営法が同性の客に対する接触する役務に適用されない理由

 売春禁止の関係かと思っていたんですが、立法者の解説をみると、単に、異性の客に対する接触する役務が目立っていたので規制したということで、同性の場合にも拡大する可能性はあって、支障は無いようですよ。

http://topics.smt.docomo.ne.jp/article/sankei/nation/snk20130202544
風営法の対象外

 同署が摘発を断念した背景はこうだ。

 風俗店について都道府県の公安委員会に届け出を義務づける風営法では、「異性の客」に対する営業、つまり男女間の性的サービスを規制の対象としており、同性客を相手とした性風俗営業は対象外となる。

 ニューハーフヘルス店は、女装した男性が男性客に性的サービスを行う。今回の一件で、同署がマンション内のニューハーフヘルス店に対して、風営法での摘発を断念せざるを得なかったのは、法的な根拠がなかったためだ。まさに、法の死角だったといえる。

 警察庁によると、同性客相手の性風俗営業の店舗については、風営法での摘発例の記録を取っておらず、店舗数も「把握していない」という。

 一般に、男性同士が出会う場所は「ハッテンバ」と呼ばれ、最近は店舗型が主流になったとされる。こうした店舗型のハッテンバやニューハーフヘルスなどの性風俗店は、監視の目が行き届きにくいとの指摘がある。捜査関係者は「立ち入り調査はできるが、適正な営業をさせるための是正指導が困難で、店の実態がわかりにくい面はある」と打ち明ける。

 風営法の適用は不可能だが、ハッテンバについては、別の法律で事件化された事例がある。曽根崎署などは昨年2月、不特定多数の男性が全裸になってわいせつな行為をする店を営業するなどしたとして、公然わいせつ容疑で大阪市北区内の店舗の店長と客の計5人を現行犯逮捕した。

 一方で、「男性ホステス」が客を接待する形態のショークラブやショーパブには、風営法が適用される。無許可営業での摘発事例は、過去に大阪府内でもある。

 大阪府警天満署などは昨年4月、無許可で客を接待する店を営んだとして、風営法違反(無許可営業)の疑いで大阪市北区の老舗ニューハーフショークラブの経営者ら3人を現行犯逮捕したと発表した。

 平成20年7月には、風俗営業の許可を受けずに男性ホステスに接待行為をさせたとして、大阪府警南署風営法違反(無許可営業)容疑で、大阪市中央区のショーパブの店長と経営者の2人を逮捕した。店は、ショーを売りに人気を集め、観光スポットの一つになっていたという。

http://law.e-gov.go.jp/htmldata/S23/S23HO122.html
風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律
6  この法律において「店舗型性風俗特殊営業」とは、次の各号のいずれかに該当する営業をいう。
一  浴場業(公衆浴場法 (昭和二十三年法律第百三十九号)第一条第一項 に規定する公衆浴場を業として経営することをいう。)の施設として個室を設け、当該個室において異性の客に接触する役務を提供する営業
二  個室を設け、当該個室において異性の客の性的好奇心に応じてその客に接触する役務を提供する営業(前号に該当する営業を除く。)
三  専ら、性的好奇心をそそるため衣服を脱いだ人の姿態を見せる興行その他の善良の風俗又は少年の健全な育成に与える影響が著しい興行の用に供する興行場(興行場法 (昭和二十三年法律第百三十七号)第一条第一項 に規定するものをいう。)として政令で定めるものを経営する営業
四  専ら異性を同伴する客の宿泊(休憩を含む。以下この条において同じ。)の用に供する政令で定める施設(政令で定める構造又は設備を有する個室を設けるものに限る。)を設け、当該施設を当該宿泊に利用させる営業
五  店舗を設けて、専ら、性的好奇心をそそる写真、ビデオテープその他の物品で政令で定めるものを販売し、又は貸し付ける営業
六  前各号に掲げるもののほか、店舗を設けて営む性風俗に関する営業で、善良の風俗、清浄な風俗環境又は少年の健全な育成に与える影響が著しい営業として政令で定めるもの
7  この法律において「無店舗型性風俗特殊営業」とは、次の各号のいずれかに該当する営業をいう。
一  人の住居又は人の宿泊の用に供する施設において異性の客の性的好奇心に応じてその客に接触する役務を提供する営業で、当該役務を行う者を、その客の依頼を受けて派遣することにより営むもの
二  電話その他の国家公安委員会規則で定める方法による客の依頼を受けて、専ら、前項第五号の政令で定める物品を販売し、又は貸し付ける営業で、当該物品を配達し、又は配達させることにより営むもの

蔭山信「注解風営法ⅠⅡ(東京法令・平成20年)」P183
四十六「異性」
「異性」につき政府「:::従前の風俗関連営業についても同様、異性ということを要件としてまいりました・・・:異性ではなく同性の客の性的好奇心に応じてその客に接触する役務を提供する営業というものについても、善良の風俗あるいは清浄な風俗環境、少年の健全育成に与える影響というのが大きい営業であると考えておりますが、異性の客に接触する役務を提供する営業は数多くございますが、このような同性の客に同じようなことを行う営業所というのは非常に少ない現状があります。また、全国的に見ましでもごく限られた地域にしか現状は存在していないということもございまして、現行法でも風俗関連営業として規制の対象とはしていない状況でございます:::今後これらの営業の実態等をよく見まして、必要があれば風適法の規制の対象としていくということも、実態によっては考えてまいらなければならないというふうに認識しております」(平一〇・四・二八衆地行一三泉政府委員)
 同性による役務につき政府「:::実態上同性による接待等については現実の問題として大きな問題ではないという、そういう実態に基づいているものでございます」(平一七・一〇・二七参内閣二竹花政府参考人)
 同性による役務につき政府「:::それが善良な風俗を侵すというような実態になれば、そういうことが全体的に社会の通念としてそういうものはもう耐え難いということになれば、法律としても対象としなければ、規制の対象としなければいけないことになるんだろうと、こういうふうに思います」(平一七・一〇・二七参内閣二村田国務大臣)
「同性」の客の性的好奇心に応じてその客に接触する役務を提供するいわゆる「ニューハーフヘルス」等にあっても、善良の風俗、清浄な風俗環境又は少年の健全な育成に与える影響が著しい営業であることはもとよりであると解される。

142 - 衆 - 地方行政委員会 - 13号
平成10年04月28日
○田中(甲)委員 ありがとうございます。
 それでは次の質問に入ります。
 今の問題点と若干リンクしているところがあるのですけれども、性風俗特殊営業に関する規定の整備の中で、無店舗型性風俗特殊営業とは、人の住居等において異性の客の性的好奇心に応じてその客に接触する云々、こう文章が出ております。
 私は、笑われてしまうかもしれないのですけれども、現状の把握が十分でないかもしれませんが、新宿二丁目、同性愛のまさにスポットですね。なぜここで新たに改正をする際に、異性の客の性的好奇心という規定を設けるのか。この異性というのを取り除いて対象の幅というものをつくっておいてもよかったのではないかと思うのですが、いかがでしょうか。
○泉政府委員 従前の風俗関連営業についても同様、異性ということを要件としてまいりました。
 個室を設け、当該個室において、異性ではなく同性の客の性的好奇心に応じてその客に接触する役務を提供する営業というものについても、善良の風俗あるいは清浄な風俗環境、少年の健全育成に与える影響というのが大きい営業であると考えておりますが、異性の客に接触する役務を提供する営業は数多くございますが、このような同性の客に同じようなことを行う営業所というのは非常に少ない現状があります。また、全国的に見ましてもごく限られた地域にしか現状は存在していないということもございまして、現行法でも風俗関連営業として規制の対象とはしていない状況でございます。
 今、今回の改正案で無店舗型にまで広げるのであれば、異性の客対象という要件をこの機会に取り払えばどうかという御指摘だろうと思いますが、現状におきましても、営業所の数等、無店舗型と同様の状況がありまして非常に少ないということで、現在は見送ったわけであります。今後これらの営業の実態等をよく見まして、必要があれば風適法の規制の対象としていくということも、実態によっては考えてまいらなければならないというふうに認識しております。
○田中(甲)委員 限られた地域以外には見当たらないということは、限られた地域にはあるということですから。
 それともう一点指摘をさせていただきたいのは、店舗型性風俗特殊営業の第二条の第六項第六号の前各号に掲げるもののほかの、ほかというところで、実はこの同性愛に対する規制の適用はできているのだろうというふうに私は判断しております。ですから、この無店舗型を行う際にやはりここまで幅を広げておくという機会があったのだろうと思うのですね。
 今後また、時代の変化に対応した風俗行政の在り方に関する研究会というものをぜひとも継続していただいて、十四年ぶりの改正でありましたけれども、今後適時、時代の変化に合った風適法の改正ということに努力していただきたいと思うのですが、いかがでありましょうか。
○泉政府委員 御指摘のとおり、時代なり社会の変化に伴いまして、風俗営業等は新たなものができ、また既存のものが変化していくという状況が非常に大きな対象であると認識しておりまして、それに対する規制も状況に合った規制がなされていくべきである、そういう目で絶えず所管法令についての研究というのは続けていかなければならないというふうに考えております。

参 - 内閣委員会 - 2号
平成17年10月27日
黒岩宇洋君 私、冒頭紹介しておきたかったんですけれども、昭和五十九年の改正以降、東京では今言ったファッションヘルス、まあソープランドもそうなんですけれども、吉原以外は出店できないんですよね。そうなんですよね。あと、調べましたところ、私の新潟県、そのほか兵庫県とか神奈川県、全国で十六府県で一切ファッションヘルスソープランドも出せないんですよ。町を歩いているとあれだけありますから本当にその実感はないんですけれども、制度上は、それこそ兵庫の福原とか、何か雄琴だとか、あと神奈川の川崎堀之内とか、こういったところでも一切ソープランドファッションヘルスも法律上出せないんですよ。でも、そういう実感ないですよね、そこらじゅうで見掛けるわけですから。
 だから、これは基本的には既得権のある営業店というのは今言った千十三しかないんですから、ほとんどあれですよ、無届け営業ですよ。この二十年間で新規営業がないなんてことはあり得ないわけですから。
 それで、先ほどの人員増強といっても、二百軒の端緒のうち三軒しか摘発してないとなれば、それこそ各警察の生安の数を、人員を百倍にしなきゃいけないと、こんな無理なわけですよ。町じゅう警察官だらけになっちゃう。警察官の増員は必要だけれども、どう考えても物理的に無理だと、そうなると、やっぱり予防しなきゃいけないわけですね。いざこれ違法行為行われたら、もう取り締まれないんですから、向こうも平気でやってくるんですから。だから、この点、もう重要なことですよ。とても手直し、手直し程度のことではもう無理だという、このことはちょっと指摘にとどめさしていただきますけれども、まあ大臣、局長、これを機に、またしっかりとした対策を練っていただきたいと思っております。
 さて、時間も迫ったんで、ひとつこれお聞きしたいんですけれども、今申し上げたファッションヘルスとか、まあソープランドもそうなんですが、今日も話題になりましたデリバリーヘルス、これは法文上すべて異性の客に対してだけ、異性の客に対してだけ規制が掛かっているんですよ、これ同性は含まれないんですね。これは何でなんですか、何で同性は含まれないんですか。
○政府参考人竹花豊君) 確かに、風営法上異性によるものが規制の対象となっておりますのは、実態上同性による接待等については現実の問題として大きな問題でないという、そういう実態に基づいているものでございます。
黒岩宇洋君 今日、お手元に新聞のちょっと広告欄をお出しした、お手元に渡してあるんですけれども、これ急遽、昨日私の秘書に何紙かコンビニに買いに行かして、だれでも買える新聞ですよ。ちょっとはぐっただけでも、これオレンジでくくっておりますけれども、これニューハーフとかいろんな表現ですけれども、これ男性が男性に対するサービスなんですよ、これ一切風営法の規制に掛からないんですよね。局長、大した問題になってないと言いながら、かなりの紙面を割いて、これ女性がじゃなくて男性が男性に対するサービスですよ、今日、まあ御婦人の委員もいるんであれなんですが。そうなりますと、これ、先ほど申し上げた低照度飲食店とか同伴喫茶とか、全国に六軒しかないとか十七軒ないのに比べれば、はるかにこの手の風俗営業というものがまかり通っているわけですね。
 これ、平成十年の改正時にも議論になりました。同性を含めないのはなぜかといったら、局長と同じ答えでしたよ、今の局長と当時の局長が。余りないと、ほとんど見受けられないと言っているんですけれども。あれから七年たって、もう今のようにかなり性の多様化ということで、こういった同性に対するものがもうこれだけ出ているわけですよ。これに対して規制の網がなくて、先ほど申し上げた低照度飲食店にはあるわけですよ。これ、いかにも私は不合理だと思っているんですけれども、いかがでしょうか。
国務大臣村田吉隆君) 私もこんなにあるとは存じなかったわけでございますが、一つは異性との関係でそうしたことを売り物にするということになった場合に、被害者が女性になる被害というものが出るということを、そういう実態が非常に招来する可能性が高いということで多分対象にしたんだろうと、こういうふうに思います。加害者と被害者という関係が異性同士の場合、特に女性を被害者になる蓋然性が高いということを考えたのではないかなというふうに思います。
 しかし、風営法の法の目的というのは、先ほど来何回も申し上げているような風俗という、そういうことでございますので、今局長が御答弁申し上げたように、それが善良な風俗を侵すというような実態になれば、そういうことが全体的に社会の通念としてそういうものはもう耐え難いということになれば、法律としても対象としなければ、規制の対象としなければいけないことになるんだろうと、こういうふうに思います。
 私もちらっと、さっきからずっと法文を読んでおりまして、店舗型についてはそういう規定があるんですわ。二条の六項の最後の方に、二条の六項の六号に規定がありまして、前項に掲げるもののほか、店舗を設けて営む性風俗に関する営業で、善良の風俗、清浄な風俗環境又は少年の健全な育成に与える影響が著しい営業として政令で定めるものと。政令はないんでございますけれども、風営法の観点から申しまして、異性ということで、これは多分、私、私見でございますけれども、女性が被害者になる蓋然性が高いということで、これは禁止、規制をしなきゃいけないという観点。それからもう一個は、もちろん善良な風俗等が害される場合ということでもって規定がありますので、私は、社会通念上、そういうことが善良な風俗を害するものとして耐え難いという程度になった場合には我々も考えなきゃいかぬ事態にあるんではないかなというふうに私は考えておるわけでございます。

黒岩宇洋君 今大臣のおっしゃった、女性だって言いますけれども、ここをごらんになって分かるとおり、多分ニューハーフと言われる方はそれなりの手術を受けて、身体的にはともすれば男性よりははるかに力とかも強くない人たちもいるわけですよ。
 平成十年、法改正された直後に、名前は申し上げられませんけれども、ある大変ヒットした日本の映画の主題歌を歌った男性歌手ですけれども、この方が男性のデリバリーヘルスを呼んで、そこで暴行事件を起こしたという、これ実は示談で済んだんで事件とは言えないかもしれませんけれども、そういうことも起きているわけですね。これはもう氷山の一角ですよ。
 だから、そういうことを含めて、女性が云々だとかいうことじゃなく、それ、先ほど大臣おっしゃった六号の何とかなど、平成十年にもこれ議論されているんですよ。既にこんなことは議論されているんです。でもはっきりと、この一号や二号に異性というものを省けばいいわけですよ、単純に。
 だから、これについては、もう時間ないんで最後にお聞きしますけれども、更に踏み込んで、もう速やかにこれ取り掛かるべきですよ。もうこれだけはんらんしているわけですから。だから、七年前も研究するって書いてあるんですけれども、まだ研究するんですか。もうかなり実態は進んでいるんですよ。研究している場合じゃないですよ、大臣。もうちょっと踏み込んで、これすぐに手を打つと、そこまでおっしゃっていただきたい。大臣、お願いいたします。
国務大臣村田吉隆君) それでは、研究するから進みまして、検討をさせていただきたいと思います。