児童ポルノ・児童買春・児童福祉法・監護者わいせつ・不同意わいせつ・強制わいせつ・青少年条例・不正アクセス禁止法・わいせつ電磁的記録弁護人 奥村徹弁護士の見解(弁護士直通050-5861-8888 sodanokumurabengoshi@gmail.com)

性犯罪・福祉犯(監護者わいせつ罪・強制わいせつ罪・児童ポルノ・児童買春・青少年条例・児童福祉法)の被疑者(犯人側)の弁護を担当しています。専門家向けの情報を発信しています。

元塾講師らに280万円賠償命令=少女に繰り返しわいせつ−広島地裁H24.10.31

 数回の強制わいせつ罪(176条後段)ということでしょうか。
 訴額1100万円、認容額280万円
 塾内で行われた場合には塾も使用者責任を追及できることがあります。

http://www.jiji.com/jc/c?g=soc_30&k=2012103101014
 広島県大竹市の個別指導学習塾で、講師をしていた男(33)から塾内で複数回わいせつ行為を受け精神的苦痛を被ったとして、当時小学6年だった少女(14)とその両親が、元講師と経営会社に慰謝料など1100万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が31日、広島地裁であった。岩井一真裁判官は「12歳だった原告に与えた影響は深刻」と断じ、元講師と会社に計280万円の支払いを命じた。(2012/10/31-20:34)

 該当する刑事事件もあるようですが結果はわかりません。

女児にいたずら逮捕
2011.02.09 日刊スポーツ 東京日刊 (全180字) 
 広島県警大竹署は、小学生の女児の胸などを触ったとして、強制わいせつの疑いで学習塾講師を逮捕した。逮捕容疑は1月16日午後、勤務していた広島県大竹市の学習塾で、個別指導中だった女児の胸などを触った疑い。大竹署によると、女児が学校に相談して発覚し、保護者が同署に被害届を出した。容疑者は塾の調査に事実を認め、解雇された。
日刊スポーツ新聞社

 数回の強制わいせつ罪ですと、捜査・公判段階でも、相当な金額での示談の交渉があったと思うのですが、それは拒否して訴訟で1100万円請求したということになります。
 結果は280万円。訴額1100万円だと弁護士の着手金は通常60万円程度、報酬は40万円程度になりますので、判決に従い被告が支払ったとすれば、これらを差し引いた額が被害者に渡ります。
 性犯罪についての民事訴訟については、現実問題としてこういうそろばん勘定をする必要があります。