児童ポルノ・児童買春・児童福祉法・監護者性交・強制わいせつ・青少年条例・不正アクセス禁止法・わいせつ電磁的記録記録被告事件弁護人 奥村徹弁護士の見解(弁護士直通050-5861-8888 hp@okumura-tanaka-law.com)

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京都府議会2011.10.03 : 平成23年府民生活・厚生常任委員会9月定例会1日目 本文

2011.10.03 : 平成23年府民生活・厚生常任委員会9月定例会1日目 本文
3 付託議案の審査(質疑終結まで)
  下記の議案について審査(質疑終結まで)が行われた。
  ・議案第1号「平成23年京都府一般会計補正予算(第4号)中、所管事項」
  ・議案第2号「京都府児童ポルノの規制等に関する条例制定の件」
  ・議案第5号「京都府地域医療確保奨学金等の貸与に関する条例の一部改正の件」
  ・議案第22号「児童扶養手当過払金返還金請求事件に係る訴えの提起の専決処分に
  ついて承認を求める件」



◯金谷府民生活部長
 本日、府民生活部関係で御審議をお願いいたします議案につきまして、お手元の府民生活・厚生常任員会説明資料(付託議案)によりまして、御説明をさせていただきます。
 1ページをお開き願います。
 第1号議案の平成23年京都府一般会計補正予算(第4号)のうち、府民生活部所管分でございます。
 第1号議案の補正予算でございますが、総務費で18億9,676万円の増額補正をお願いしておりまして、補正後の予算額は総額で62億円余となるところでございます。
 補正予算の内容につきましては、まず、被災者生活再建支援事業18億9,576万円でございますが、東日本大震災による被災者の生活再建の支援及び今後の災害へ備えるため、各都道府県が共同で造成する被災者生活再建支援基金へ拠出するものでございます。
 また、被災地復興支援京都府京都大学連携プロジェクト推進費100万円でございますが、京都大学と連携いたしまして、被災地の復興を支援するため、現地のニーズ調査等を実施するものでございます。
 次に、2ページをごらんください。
 第2号議案の京都府児童ポルノの規制等に関する条例制定の件についてでございます。
 本条例案の骨子につきましては、さきの6月府議会定例会の本常任委員会で御報告させていただいたところでございますが、その後、パブリックコメントを経まして、条例案を調整いたしまして、本議会に提案させていただくものでございます。
 それでは、本条例案の主な内容について御説明をさせていただきます。
 まず、本条例案では、児童ポルノによる児童の権利の侵害を決して許さない社会の構築を図ることを目的といたしまして、児童ポルノの定義は国の法律で定める定義と同じものとしております。したがいまして、アニメや漫画等の創造物は規制の対象外としておるところでございます。
 また、本条例案の目的にかんがみ、府・府民及びインターネットの利用に係る役務を提供するものの責務を規定しております。
 次に、この条例の適用に当たりましては、府民の権利を不当に侵害しないよう留意し、その本来の目的を逸脱して濫用してはならないとした上で、児童ポルノに係る行為に対し必要な規制を期待しております。
 その規制の内容でありますが、正当な理由なく、児童ポルノ及び児童ポルノの記録を所持・保管し、またはその提供を受けてはならないこととすることを規定しておりまして、そのうち、性的虐待の程度が高いと認められる画像等を所持する者に対し廃棄を命じることができるとともに、その命令に従わない場合は30万円以下の罰金に処するということとしております。
 なお、廃棄命令に際しましては、聴聞を行うことを必須条件といたしますとともに、必要に応じて立入調査を行うことができることとしております。
 また、特に違法性が高いと思われる13歳未満の児童に対する性的犯罪行為、性交等が写った画像等を有償で取得した場合は、1年以下の懲役または50万円以下の罰金に処することとしております。
 また、規制だけでなく、児童ポルノによる被害を受けた児童やその保護者に対して、関係機関で連携を図りながら、相談体制を充実し、必要な支援を行うことを規定しております。
 以上が本条例の内容でございます。
 なお、本議会において御議決いただければ、公布の日から施行したいと考えておりますが、規制に関する部分につきましては、一定の周知期間が必要と考えておりまして、平成24年1月1日からの施行としたいと考えております。
 また、去る7月13日から1カ月実施いたしましたパブリックコメントでは、209件の御意見をいただいたところでありますが、その主な内容といたしましては、「アニメや漫画等の創造物に対する規制への反対意見」、これは少し中身を勘違いしておられるかとは思います。それから、「現行の法律における児童ポルノの定義があいまいな中で法と同様の定義を用いて単純所持を規制することに対する冤罪発生への危惧」、それから「立入調査に対する憲法の住居不可侵に抵触するおそれ」、「警察の捜査権拡大への危惧」、「規制よりも被害児童の支援対策に力を入れるべきではないか」、といった意見がございました。
 本条例の施行に際しましては、これらの御意見も踏まえて、府民の権利を不当に侵害しないよう十分留意して慎重に行っていくとともに、被害児童の支援につきましても、家庭支援総合センターを中心に、学校・警察・民間支援団体などの関係機関と連携して、個々のケースに応じたきめ細やかな支援を行ってまいりたいと考えてございます。
 また、この条例の趣旨が府民の皆様に浸透していくよう、広報啓発にも努めてまいりたいと考えております。
 以上が府民生活部関係の議案でございます。どうぞよろしく御審議のほどお願い申し上げます。



◯浅田健康福祉部長
 それでは、お手元の府民生活・厚生常任委員会提出資料(付託議案)により、御説明申し上げます。
 健康福祉部関係で御審議をお願いする議案は、第1号議案、平成23年京都府一般会計補正予算(第4号)のうち、健康福祉部所管分、第5号議案、京都府地域医療確保奨学金等の貸与に関する条例一部改正の件、第22号議案、児童扶養手当過払金返還金請求事件に係る訴えの提起の専決処分について承認を求める件の3件でございます。
 資料1ページをお願いいたします。
 平成23年京都府一般会計補正予算(第4号)のうち、健康福祉部所管分の概要でございますが、民生費で17億3,625万円の増額補正をお願いしておりまして、補正後の部所管予算総額は1,512億8,800万円余となるところでございます。
 主要事項について御説明申し上げます。
 まず、京都式地域包括ケアの展開を促進するため、総合交付金により高齢者サロンの整備や見守り活動の強化など、地域の実情に応じた市町村の取り組みを推進しますとともに、特別養護老人ホームや障害者施設などの基盤整備を進めるための経費として、14億7,350万円をお願いいたしております。
 また、待機児童の解消を目指し、市町村が実施する保育所整備や家庭的保育事業に要する経費、2億6,275万円をお願いいたしております。あわせまして、来年度にかけて保育所整備を継続的に行うため、債務負担行為をお願いしているところでございます。
 次に、2ページをお願いいたします。
 第5号議案、京都府地域医療確保奨学金等の貸与に関する条例一部改正の件でございます。
 これは、医師確保が困難な地域の公的医療機関への医師の定着をより確実に促進するため、奨学金利息を付するとともに、地域医療機関において貸与相当期間を医師として従事した場合、従来からの奨学金の返還免除と同様に利息の支払いも免除しようとするものでございます。
 次に、3ページをお願いいたします。
 第22号議案、児童扶養手当過払金返還金請求事件に係る訴えの提起の専決処分について承認を求める件でございます。
 これは、時効間際の高額滞納者について、5月31日に支払い督促を実施いたしましたところ、7月11日に債務者から異議の申し立てがあったため、民事訴訟法第395条の規定により訴訟手続に移行することとなり、議会の議決を得る必要が生じましたが、議会を招集する時間的余裕がないと認められたため、7月19日にやむを得ず専決処分いたしましたので、今議会に報告し、承認を得ようとするものでございます。
 以上が付託議案の概要でございます。どうぞよろしく御審議をお願い申し上げます。



  (質疑・答弁)
◯島田委員
 児童ポルノ規制条例について伺います。
 条例案をまとめるに当たって、検討会議が行われて、検討結果報告書も出されております。現状認識の点で少し伺いたいと思いますが、その前に、条例の対象の府民の定義について、対象年齢はどこまでになっているのでしょうか、お聞かせください。



◯金谷府民生活部長
 府民の定義というのは、特に対象年齢はございません。



◯島田委員
 子どもたちも含めて、すべてということですね。



◯金谷府民生活部長
 はい。特に制限は設けてございません。



◯島田委員
 それでは、具体的に聞きたいのですが、この検討結果報告書の初めの項で、平成11年に法が施行されて、その後の改正を経ても多くの児童ポルノが流出しており、特にインターネットの普及に伴って容易に児童ポルノの閲覧・入手が可能な状況にあり、そのはんらんが新たな製造・販売を生み出す土壌となっているとあり、一たん流出すると回収は事実上不可能とありますけれども、一体どれだけの児童ポルノが流出していると把握、認識をされておりますか、お聞かせください。



◯姫野青少年課長
 ただいまの御質問でございますが、現行的に見ますと、児童ポルノ法ということが規制対象になっておりますので、児童ポルノ法事犯の発生状況ということになります。これによりますと、まず全国の状況でございますが、平成22年で1,342件ということで、これは前年に比べますと407件の増加ということでございます。
 なお、被害児童につきましても、平成22年度、618名ということで、前年に比べ213名の増加ということでございます。
 一方、京都府の状況でございますが、全国と同様に増加傾向にございまして、平成22年度送致件数が84件ということで、前年に比べまして31件の増加、また、被害児童につきましても、平成22年で35名、前年に比べ5名増加ということで、増加している状況でございます。
 以上でございます。



◯島田委員
 検挙等の送致件数等は今お答えになったとおりです。これは、事実上不可能というぐらい、はんらんをしているということで、つかみようがないという認識なのですよね。その点についてどうですか。わからないですか。



◯姫野青少年課長
 例えば、被害児童なんかにお聞きするのですけれども、こういった画像が一たんインターネットで流出しますと、どんどんとコピーができるということで、どんな人が持っているのかわからないということです。そういった被害児童を支援する場合にどうしても、そんな画像をだれかが持っていると立ち直りにくいといったこともございまして、被害児童の支援ではそういった画像をなくしてあげるということが、まず必要だと考えております。
 そういう意味でも、こういったインターネットの広がりを何とか防ぐということで、確実に画像を減らしていきたいということから、本条例を提案させていただいたというものでございます。
 以上でございます。



◯島田委員
 事実上は本当につかみようのない実態があると思うので、この流通拡散を防ぐことに役立つという根拠が私は、不明だと思うのです。先ほど報告があった京都府における最近の検挙事例について、事件数、人員、被害児童の数が出されておりますけれども、逮捕されているのは愛知や埼玉や北九州、大阪などに居住する等の事例が多いのですね。送致件数のうち、京都府内の件数・人員は、このうちどれくらいなのでしょうか。また、京都府内の児童の親とか、被害者本人からの届けがあったのは、このうち何件ぐらいになっているのでしょうか、お聞かせいただきたいと思います。



◯姫野青少年課長
 警察統計でございますけれども、これは都道府県の場合、送致といいまして、どの都道府県警が事件の処理を扱ったという統計でございまして、そこの被害児童の都道府県別内訳というのは出ておりませんので、特に京都府の児童が何人という形の統計はございません。
 以上でございます。



◯島田委員
 府警本部に最近の推移の資料もいただいたのですが、京都府内が全国に比べて多いという状況にはないと思うのです。そのあたりの認識というのはどうでしょうか。



◯姫野青少年課長
 もともと本条例でございますけれども、京都府内が特に児童ポルノ発生件数が多いという以前に、例えば、昨年でございますけれども、京都市PTA連絡協議会と京都市の人づくり21世紀委員会が実は3万を超える署名を集められまして、こういった児童ポルノを京都から何とかなくしたいという、全国のそういったPTAさん等の状況、また、京都といいましたら、文化的な都市だということで、京都から進んでこういった児童ポルノをなくしていこうという強い決意のもとで条例を作成したものでございますので、御理解賜りたいと思います。
 以上でございます。



◯島田委員
 具体的に、京都府が国に先立って条例をつくるということの根拠が、今の答弁ですとわからないと思うのです。
 基本的な考え方について、児童ポルノの被害から児童を守ることはもちろん、だれしもの願いでもあります。私も三人の子どもを育ててきました。娘にも少し聞いたのですけれども、DVDのショップに行きましても、そういうコーナーではなくても、最初の入り口の1階のところに、そういう子どもたちの映像とか、はんらんをしているのは、本当に取り締まってほしいんだと、怒りを持って言っていました。
 子どもたちの権利侵害を許さないことも当然です。また、府民全体で取り組んでいく機運を醸成するのは賛成です。啓発・教育・支援・規制を柱とした総合的な施策を展開していくということは重要だと考えます。被害児童に対する支援について、あるいは啓発・教育について具体的な取り組みが例示をされておりますけれども、本府の児童相談所の専門窓口の設置とか、相談体制の強化が上げられておりますが、現状の取り組みの課題と今後の強化の方向について、どのような計画を持っているのか、教えてください。



◯姫野青少年課長
 家庭支援総合センターにおきまして、性的虐待の中の一つということで現在も支援を行っているところでございます。こういった心に傷を負った方といいますのは、それだけではなくて、医学的な場合でありますとか、あるいは民間支援の場合でありますとか、あるいは学校教育、そういったネットワークをつくりまして、個々のケースに応じた対策が必要かなということで、実は検討会議におきましても各種御意見をいただいたところでございます。そういう意味でも、家庭支援総合センターに総合窓口を設置する中で、例えば、保護者も含めたサポート体制をつくっていくということを考えているところでございます。
 以上でございます。



◯島田委員
 被害児童に対する支援ですけれども、児童ポルノの被害から子どもを守るための規制として、インターネット情報、有害情報から青少年を守る取り組みとして、現に携帯電話のフィルタリングサービスなどがあって、その定着促進を進めていらっしゃると思いますけれども、今、これは具体的にはどういう状況になっておりますでしょうか。



◯姫野青少年課長
 昨年9月に、インターネットのブロッキングということで、青少年を有害情報から守るために条例改正を行ったところでございます。それと同時に、情報リテラシー教育と申しますか、子どもたち自身が、そういった有害情報から自分で守れるようになるための教育を実は今年度当初予算に計上をお願いいたしておりまして、年間10回程度、各地で行っているところでございます。その中ででも、例えば、携帯電話で知らない大人から裸の写真を撮って送ってくれるかみたいなこともありますので、そういうことをすると非常に大変なことになるよというようなことを子どもたちにも教育していくことで、教育機関とも連携しながら、情報リテラシー教育についても積極的に行っていきたいと考えているところでございます。
 以上でございます。



◯島田委員
 インターネットサービスについては、京都インターネット・セキュリティ対策学校連絡会等があって、現に取り組みが進んでおりまして、ここの情報を見ておりましたら、京都府警のサイバー犯罪対策の中で、インターネット利用に関するアンケート調査が出されておりました。10代から70代全体で22.3%がわいせつ画像とか、児童ポルノを見たことがあるとなっており、10代では自宅のパソコンではなくて、自分専用の携帯電話の利用が91.6%、そのうち、先ほどいったフィルタリング利用は25.3%にとどまっているということだと。違法有害サイトの閲覧状況を見たことがあるかに対して、10代の子どもたち、37%がある。児童ポルノが13.5%、わいせつ映像が37.1%となっています。
 娘に聞きますと、こうした映像は故意にアクセスしないと見れないもので、けれども、府民の皆さんが結構見ておられるのは驚きました。また、子どもたちの成長過程で、一度はこうした画像に興味を示すときがあるだろうと。その後、犯罪につながるかどうかというのは本当に一部の者で、複合的な要因が重なって犯罪化していると思うのです。
 いろいろと考えますと、今回の条例でいけば、自分の子どもが犯罪者に仕立て上げられる危険性もあると私は心配するのですね。もとから絶たなければ、既に広がった末端をつまみ食い的に処罰をしても効果が上がらないと私は考えるのですけれども、いかがでしょうか。先ほどのフィルタリング利用等の規制等にもっと力を入れるべきと思うのですけれども、どうでしょうか。



◯金谷府民生活部長
 フィルタリングの利用につきましては、もちろん力を入れているところでございまして、これも先ほど御紹介いただきましたが、もともと二十何%から条例改正後は、たしか六十数%まで上がっておったと思いますけれども、これはこれでしっかりやっていきたいと思います。
 確かに、件数がどれだけあるかというのは、これはもしそういうのがわかったら児童ポルノ法で基本的には捕まるわけですから、それはわからないとこがありますけれども、現実問題として、5年前と比べて全国的に見たら470件が1,300件ということで、3倍以上にふえておる。それで、京都府内でも被害者は年々増加しておる。それを供給するほう、それから今御指摘の書店等で売っているとか、そういうのにつきましては、いろいろな法律なり、青少年の健全育成条例、そういったものをいろいろ駆使しながらやっていくのですが、いろいろ議論の中でも、児童ポルノ法ができて、供給、製造が禁止されたけれども、依然として児童ポルノの被害はふえ続けておると。
 したがって、そういう中で、そのままにしておいていいということにはなかなかならない。そういうものがある限りはやっていかなければならないということで、今回、条例を提案させていただいたところであります。冤罪等につきましては、児童ポルノ法の定義があいまいだという議論もございましたけれども、特に罰則を設けたり、廃棄命令をする者については、その中で一部の者で、特に厳しく対象を決めると。そうしますとともに、廃棄命令につきましては、聴聞等の手続もやる中で、冤罪なんかも発生しないようにしていきたいということで取り組んでおるところでございます。
 以上でございます。



◯島田委員
 冤罪問題は後で触れますが、インターネット上の児童ポルノの閲覧に関する規制について、この報告書でも、その特性上、地域を越えるために、地方自治体が単独で対策を講じることには限界があると。基本的には全国的な対応が必要な課題としておりますよね。私もそのとおりだと思います。現在、国でも議論をされようとしておりますけれども、国の法改正を待てないほど、京都府内が全国でも児童ポルノがはんらんする地域になっているかというと、そうではないと思うわけです。
 京都府では、公的施設に設置されたインターネット端末における児童ポルノ閲覧を制限する措置を講じているとありますけれども、この公的施設と制限する措置とは、一体、現状はどうなっているのですか、お聞かせください。



◯姫野青少年課長
 公的施設もそうですけれども、青少年が自由に利用できるインターネット端末につきましては、こういった有害情報について見られないようにする、もしくは、常時、青少年がそういうものを見ていないような形で監視するシステムをやっていただくような形で、昨年、青少年育成条例を改正済みでございます。
 以上でございます。



◯島田委員
 公的施設等は青少年課でやっているということですか。



◯姫野青少年課長
 公的施設に限らず、青少年がインターネット端末を利用する施設はということでございます。例えば、それはインターネット喫茶でありますとか、そういうところを含めて、そういった措置をお願いしているというところでございます。
 以上でございます。



◯島田委員
 次に、児童ポルノの取得・所持の禁止についてです。
 第7条に、所持等の禁止について、「正当な理由なく」、との正当な理由とは具体的に何なのか。それから、家族が所持する場合等が正当の事由とありますけれども、実の母親が製造・所持・販売をして検挙されたという事例もあって、実の親で、家族であっても正当な理由にはならないと思うのですけれども、どうでしょうか。
 あと、第7条2項の「児童ポルノ記録を保管し、または電気通信回線を通じて児童ポルノ記録の提供を受けてはならない」とありますけれども、保管というのはどういう状況を示すのか、提供とは、インターネットを通じてのダウンロードをした場合やサイトを閲覧する場合も該当するのかどうか、お聞かせください。



◯姫野青少年課長
 ただいまの御質問でございますが、まず1点目の、正当な理由とは何かということでございますが、これは児童ポルノに該当する物を学術研究、あるいは医療行為、犯罪捜査、弁護活動等の正当な業務のために取得・所持する場合でありますとか、あるいは幼児等の記録として本人や家族等が所持する場合等、取得・所持することについて正当な理由がある場合をいうと考えているところでございます。
 それから、もう一点のインターネット利用の場合、ダウンロードという少しわかりにくい言葉でございますが、例えば、インターネットでそういった児童ポルノに該当する場合、見る場合、通常、画面上にダウンロードした上で閲覧するというのが通常行為かと思いますけれども、それを見ているだけでは、これは単なる閲覧行為でございます。ただ、ダウンロードした画像を、例えば、ハードに落とすとか、みずからCD−ROMに落とすとかいうことで、みずからの支配下に置くとか、一たん持っている画像をほかに渡せるような形で持つ、そういった場合について所持と考えているところでございます。



◯島田委員
 ネット上のメール等で恣意的に送りつけられて、それがパソコンの中に知らない間に保管されてしまったと。この場合はどうなるのでしょうか。



◯姫野青少年課長
 今回の児童ポルノ防止条例に当たりましては、そういった冤罪等の危険というのが、確かに検討委員会で十分御議論いただきまして、例えば、罰則をつけるものについては客観的に明白なものに限ろうと報告をいただいております。
 したがいまして、直罰と申しますか、直接、罰せられるものにつきましては、13歳未満の児童ポルノを有償等で取得した場合ということで、お金等を払ってという、みずからの行為性もって罰するということでございますので、単に送りつけられる場合については、それに該当しないと考えております。
 また、廃棄命令につきましても、そういったものを廃棄する場合については罰則はつかないということでございますので、そういった事例については速やかに廃棄していただきますと、特に罰則は付与しないということで考えているところでございます。
 以上でございます。



◯島田委員
 条例の中に項目にはありますけれども、その担保はどこであるかというのは不明だと思います。電磁的記録、先ほども言いましたけれども、ネットよりも携帯電話で閲覧が広がっていて、10代の子どもたちの9割が携帯電話の利用と。これも規制の対象になるのでしょうか。
 それから、恣意的に送られてきた電磁的記録を、どのような手段でその情報を把握して、だれが判断をして、だれが立ち入りを認める判断をするのですか、お聞かせください。



◯姫野青少年課長
 対象につきましては、特にインターネットにかかわりなく、携帯電話も同じような扱いということでございます。
 そういう意味で、先ほど申しましたように、罰則をつける部分については客観的基準で判断していくということになります。また、立入調査等につきましても、現行の憲法との関係の中で必要な場合、あるいは確実な場合に限定して行うということで考えているところでございます。
 以上でございます。



◯島田委員
 確実であるということを突きとめるためには、憶測の段階で見せろということにならないと発見できないわけで、ネット上に流出していないにもかかわらず、単純所持を規制して、それを処罰する場合に、どのようにして単純所持を証明・把握するのかというのがわからないと。憶測や疑惑の段階から取り締まりを可能とするということについては、最初は行政的な手続で職員が入り、廃棄命令に従わなかったら警察に連絡をしてという手順を見ますと、捜査当局の恣意的な捜査を招きかねない危険があると思いますけれども、どう担保されるのですか。



◯姫野青少年課長
 調査の関係でございますが、一般的に考えておりますのは、確実に児童ポルノの所持が認識できる場合ということです。通常、考えておりますのは、例えば、被害者なり被害児童からの申し出がありまして、こんな形で自分が写真を撮られた、みたいな御相談とか、要請がありまして、確実性を有する場合に、そういったものに着手していくという場合が一つです。また、もう一つは、現在、児童ポルノ法で、製造なり販売目的の所持というのが規制されているところでございます。そういう場合で、例えば、児童ポルノ法違反で、製造なり販売先に捜査に入りまして、当然、販売でございますので、販売先の特定をしていくということで捜査の裏づけをしていくわけでございます。そういう場合に、売った先の画像、これについて一定、確実な児童ポルノと認定できます場合に、現在では任意で廃棄してくださいねというお願いをしているわけでございますが、これにつきまして一定、条例の裏打ちをする中で、廃棄を確実にさせていくということを想定しているわけでございます。
 以上でございます。



◯島田委員
 インターネット上で流布している児童ポルノは、今おっしゃったように現行法でも対応していると。児童ポルノ法第7条で、製造し、所持し、運搬し、本邦に輸入し、または本邦から輸出した者は、3年以下の懲役または300万円以下の罰金ということになっておりますので、これを厳格に運用するならば、ネット上に流れているポルノを一掃することは可能であると思うのです。それで、またインターネット規制について、検討会の報告で、基本的には全国的対応が望ましいとの意見もあり、プロバイダーとインターネット関係事業者に対して、現在行われている児童ポルノ画像の削除などの取り組みを最大限活用して、その社会的責任を果たす協力を求めていくことが適切であると。条例がなくても、実際これ、運用をしているわけですね。現状はどうなっているのでしょうか。



◯姫野青少年課長
 先ほども申しましたように、現行では、製造なり販売目的で、つくるほう、売るほうが罰せられるということで、売った先の画像というのは今、特に強制的になくす手段がございません。そういうものを、一定、持っている人についても、画像をなくしてくださいねというのがこの条例の趣旨でございます。したがいまして、つくってはいけない物、売ってはいけない物を持たんときましょうというのが、まず条例の骨子でございますので、確実にそういった画像を廃棄するためには、こういったものが必要だと御理解願いたいと思います。
 それから、もう一点のインターネットの画像でございます。これにつきましては、条例でも、できることをしようということで、府民に、こういった画像を発見した場合の通報努力義務というものを実は規定しているわけでございます。現行でも、全国的に、インターネット・ホットラインセンターと申しまして、これは東京にあるのですけれども、児童ポルノに限らず、有害画像を発見した場合については、そこに通報すれば一定、違法情報であれば警察に通報していただけます。また、あるいは削除依頼をしてくれるという機関がございます。こういったものを通じて、なかなか京都府だけではしんどいものにつきましては、府民にこういった通報の努力をお願いすることで、児童ポルノをなくしていこうと考えているといった状況でございます。
 以上でございます。



◯島田委員
 現行法上もいろいろなやり方で児童ポルノの拡散を防ぐ手だてがとられており、この辺をさらに強化をする必要があると思うわけです。
 児童ポルノの取得・所持の規制で啓発をやって、府民運動としてやるというのは、とても大事なことだと思いますけれども、冤罪発生の可能性とか、捜査権の拡大に対する危険性については、この条例の検討会議の中でも「慎重な検討を重ねることを望む」ということでありました。わずか半年の審議で、パブリックコメントパブコメ)は骨子案のみで、条例案として条文も示されなかったです。また、今回の中心的課題になっています廃棄命令の内容とか、手続については全く示されない中でのパブコメが行われておりまして、パブコメ手続を十分に行ったとは言えないと考えますが、どうでしょうか。
 検討会終了後の座長まとめの方向で、慎重な検討が要ると出されたのが2月23日付の文章です。しかし、その後、慎重に検討した結果というのが見当たらないと思うわけですけれども、いかがでしょうか。



◯金谷府民生活部長
 一つは、冤罪防止ということで、13歳未満のポルノにつきましても、自分が取得する意思がある者、したがいまして、有償で取得した者、そういった者について対象とすることにしたところであります。
 パブコメにつきましては、基本的にこの骨子案と条例案と、ほとんどのところは変わってないと理解しております。また、立入調査につきましても、このパブコメの中でも、児童ポルノを所持していると認められる者に対し、立入調査や資料の提出を求めることができるといった形でパブコメをさせていただいておりますので、主なというか重要な点は全部パブコメもさせてただいていると考えてございます。
 以上でございます。



◯島田委員
 罰則を科す、あるいは刑事事件につながるというようなことについては、おおむねとか、ほとんどとか、そういう規定はあり得ないと。厳格にしなければいけないと思うのです。
 立入調査で、例えば、府民の情報提供で、「あいつはおかしいぞ」と疑わしき場合、疑惑の段階で通報があって、証拠もないのに京都府職員が「職員です」といって自宅に行って、パソコンを見させてくれと、机の引き出しまで調査をされる。廃棄命令を出して、同意のもとに府職員が専門の技術とか、ソフトを使って廃棄する作業もする。疑われる本人がいなかったら、その他関係者、これもわからないのですけれども、家族とかの同意でパソコンをあけて調査を可能にすると。こういうふうに具体的にはなっていくと思うのです。そうでなければ、確証があるということだったら、最初から警察との連携のもとで確定してから行くということに。これが法律違反だったらそうなると思うのですが、疑いの段階で、そのようにまで行政が入って調査をすることが適当なのかどうか。
 多くの善良な府民は、来られましたら「ああ、そうですか」と。行政の役人も警察も一緒でして、反論するようなことはまずなくて、「どうぞ、お調べください」と、「子どもは今、いませんが」ということになりますと、同意を得たとして個人の住宅で、住宅の引き出しやパソコンの中までアクセスするということを可能にしてしまう。その調査を、どこで歯どめをかけるのか、まさに個人のプライバシーの侵害ではないのかということに対して、検討会議でも議論があったと思いますけれども、条例の中には担保されていないと思うのですけれども、いかがでしょうか。



◯金谷府民生活部長
 立入調査につきましては、先ほど課長からも御答弁申し上げましたけれども、警察が児童ポルノ法で取り締まりをする中で出てきた者とか、被害児童、もしくはその家族から直接通報があった者とか、かなり確率の高いものについてのみ、実施をしようと考えてございます。
 それから、立入調査につきましては、憲法のプライバシーの侵害等とも、いろいろ法律の専門家なり、顧問弁護士ともいろいろ議論する中で、こういう形にさせていただいたのです。もともと立入調査につきましては、立入調査をした場合の罰則というのを決めてございません。したがいまして、そこはあくまでも任意の同意を前提とした調査ということになろうかと思います。
 それと、条例の中でも、「この立入調査は、犯罪捜査のためのものと解してはならない」と、あえてこういった条文もつけ加えておるところでございます。
 以上でございます。



◯姫野青少年課長
 その他関係者についての御質問でございますが、これにつきましては、児童ポルノの所持が疑われている者だけの御了解では入れないようなケースを実は想定しております。
 一つは、例えば、一定の建物の中に入るのに、その人だけでは中へ入れないので、ほかの方の管理者の許可が要るとか、あるいは御家族で、例えば御本人以外の部屋に隠している場合があるので、その部屋に入るときは、その方の御家族の御了解を得るとか、そういう方を想定して、その他関係者と考えているところでございます。
 なお、廃棄命令を行う場合については、必ず聴聞を行わなければならないということをあえてこの条例に規定することで、そういった手続についても厳格に行うというところもございます。
 以上でございます。



◯島田委員
 今のお話を聞いていますと、一たん調査に入ったら、同意を得ながらどんどんと、歯どめがないということを逆に今おっしゃったと思うのですよ。本人のところになかったら、家族はないか、こっちのパソコンはないか、こっちの部屋はないかと。それを令状もなしに入るということ自身が、調査に来たということ自身が人権侵害でありまして、近所の悪い風評が立つと。それは刑罰ではないからということですけれども、そう世間の目というのは、いかないと思うのでございます。条例上の規定があっても担保する点でありません。
 この児童ポルノの処罰法の制定時から、単純所持を処罰するか否かはずっと議論をしておりまして、その結果、我が国では、単純所持を処罰することを認めると捜査機関による捜査権濫用のおそれがある等の理由で、これまで処罰がされなかった経過があります。また、国連の「児童の売買、児童買春及び児童ポルノに関する児童の権利に関する条約の選択議定書」にも、単純所持の処罰を義務づける条項はありません。
 るる聞いてきましたけれども、私、本当に児童ポルノなんていうのはなくしたいし、子どもたちの被害を生み出さないということで、府民運動としてやっていくということはとても大事ですし、現行法と、それからさまざまな施策をもっと予算上も人的な配置も強化をして、本当に子どもに寄り添う、被害児童に寄り添う対策を強化するということが、まず京都府がやらなきゃいけないことだと思います。
 以上です。



◯山内委員
 私も児童ポルノ規制条例について伺います。
 若干、島田委員とダブらないように質問をさせていただくと思いますが、ダブった場合は御容赦いただきたいと思います。
 まず、児童ポルノの定義についてです。
 それから、その前に少し、一言だけ要望です。説明資料の付託議案の中に、第2号議案で条例制定の件ということで、条例の骨子がきょう出されていますけれども、非常に重要な条例だと思いますので、ボリュームもそんなにありませんし、できれば、こういう場合は条例そのものを議案の資料として、私ども事前にもらっていますからわかりますけれども、できれば条例そのものを出していただけたらなと思います。これは要望をしておきます。
 全然、書き方が違いますのでね。一言一句が、いろいろと精査をしなければならない条例ですから、この条例制定の件ですと骨子だけしか書いてませんので、これでは十分な審議がしにくいと思っています。そういうことを一言、言っておきたいと思います。
 それと、質問です。
 この条例の第2条の定義ですが、第2条は罰則つきではなくて、今、島田委員からもありましたが、単純所持を禁止するということの定義ですけれども、その定義については、法律の定義がそのまま適用されています。その法律の定義というのが、今、現行法の中で一番批判がある部分で、これはここの資料の骨子の中にも出ていますが、法律の第2条の3号の3項目に、「衣服の全部、または一部を着けない児童の姿態であって、性欲を興奮させ、または刺激するもの」とあります。これが、非常にすごくあいまいで、例えば、国会の中で、ある17歳の女優のヌード写真が児童ポルノに当たるのかどうかということが非常に議論を呼んだことがあったと思うのです。そういう見る者の主観で、これは児童ポルノだと思う人もいれば、そう思わない人もいるわけで、そこを所持の禁止をするというのはいかがなものかと思いますが、そこの考え聞かせてください。



◯金谷府民生活部長
 児童ポルノの定義につきましては、いろいろこの検討委員会の中でも御議論いただいたわけですけれども、現に法律上の定義がある中で、別の定義を設けるというのは、ダブルスタンダードということで非常にわかりにくいのじゃないかという意見でございまして、それなら、とりあえず単純所持、単に禁止するだけの部分については、その法律をそのまま適用して、特に、罰則なり廃棄命令というものについては、より厳格に明確にしていこうということで、こういう形にさせていただいたところでございます。
 以上でございます。



◯山内委員
 確かに、廃棄命令だとか、それから刑事罰の科される対象の児童ポルノは、そのあいまいな部分を限定して、全裸あるいは性器や肛門を描写したものとしています。先ほどもありましたけれども、子どもの成長の記録などは、親なんかが所持をするときは正当な理由に含まれるということですが、例えば、保育園の参観日などで、夏に行きますと、子どもたちがプールに入っているところなんかも参観することがあるのですね。そのときに、子どもたちがプールから出た後、砂がつきますから、裸になって、そこでシャワーを浴びてというようなことも、みんなやっているわけですね。そういったときに、例えば、参観日に保護者がそういう写真を撮って、それを持っている、あるいは自分の子どもだけじゃなくて、他人の子どもの全裸の写真を持っているということについても、持っていられなくなるのじゃないかという声も出ているのですが、そこはいかがでしょうか。



◯姫野青少年課長
 先ほど部長から御答弁させていただきましたけれども、これは児童ポルノ法の定義をまず基本的に禁止するということで、製造したり、販売してはいけないもの、これが大前提でございます。そういうものを単純所持することを禁止していこうということでございますので、現行の児童ポルノ法で、つくることが禁止されてないものにつきましては、対象外になるというのが大原則でございます。
 以上でございます。



◯山内委員
 この条例の目的が、被害児童を救済する、被害児童を生まないということが目的だと思うのですね。そういう点で見ると、法の定義のあいまいな部分を対象にするということについては、非常に問題があると思います。これは一言、言っておきたいと思います。
 それから、保育園の参観日で撮ったような写真の所持については、どうなるのでしょうか。自分の子どもではなくて、他人の子どもも一緒に写っている場合の所持は、正当な理由になるのでしょうか。



◯姫野青少年課長
 具体的な個々のケースになろうかと思いますけれども、今、そういった子どもさんの参観日の写真をつくること自体が児童ポルノ違反で摘発されているかということで申しますと、そういう状況ではございません。基本は、児童ポルノ法を原則として禁止するということでございます。今、世の中に出回っているものを新たに禁止するということではございませんので、そういう児童の人権、あるいは犯罪行為が写っているもの、そういったものを禁止するということでございますので、御理解賜りたいと思います。



◯山内委員
 非常に、あいまいな部分があると思います。
 あと、立入調査についてです。立入調査が必要だと判断をするのは、だれになるのでしょうか。知事になるのですか。



◯金谷府民生活部長
 はい。知事です。



◯山内委員
 その他関係者の話が先ほども出されましたけれども、児童ポルノを所持し、または児童ポルノ記録を保管していると認められる者、その他関係者に対して立入調査をさせるよう求めさせることができると。その関係者にも質問させ、必要な資料の提出を求めさせることができると。その他関係者というのは、具体的にはどういう、親だけではなくて、例えば、職場の上司、あるいは家主等も含まれるのかどうか、それから必要な資料の提出というのは、どういうものを予測されているのか、お答えください。



◯姫野青少年課長
 その他関係者でございますが、いろいろなケースが考えられると思うのです。これは、一つは、所持者以外に同意を得なければ立ち入りできない場合とか、あるいは少し広くなるのですけれども、例えば、画像で所持している場合については、その画像の入手でありますとか、あるいはハードそのものを別のところに保管している場合については、その保管先でありますとか、そういうものに限定して調査を行おうということで、関係する者の同意を得てということで、その他関係者というものを入れさせていただいたということでございます。
 以上でございます。



◯山内委員
 会社の上司や雇用主、あるいは家主なんかも含まれるということですか。



◯姫野青少年課長
 その画像の調査をするに当たってということですので、そういった家主なり、上司の許可を得ずに、きっちり立入調査ができて、画像を見れば、それで済むということでございます。
 以上でございます。



◯山内委員
 ひょっとしたら、この人が持っているかもわからないとなれば、そこの職場に行って、その上司に理由を告げて調査をすることもできるという点では、それだけで人権侵害のおそれがあると思うのです。先ほど立入調査が拒否できるというようなこともおっしゃっていました。任意だということもおっしゃっていましたが、その立入調査を拒否できるのだということは、どのように伝えるのでしょうか。しかも、その他関係者ということになってますと、その他関係者のところに行くことについても拒否ができるのかどうか。



◯姫野青少年課長
 拒否をする場合の罰則規定、通常、間接強制といいますけれども、その規定は現行置いておりません。したがいまして、拒否をしていただいても、それ以降の罰則規定はないという状況でございます。
 以上でございます。



◯山内委員
 いや、それはわかっているのですが、それをどのように調査をする際に相手に伝えるのかということなのです。普通、逮捕されても、黙秘権がありますよということは、きちんと警察で伝えると思うのですけれども、立入調査の際に、「あなたはこの立入調査を拒否できるのです」と、「拒否しても罰則はないです」ということを、どのように伝えるのかということを聞いているのですが。



◯姫野青少年課長
 通常、立入調査をする前に、そういった画像を持っているという確実な情報があれば、今度は「京都府でこんな条例ができましたので、まず任意で廃棄してください」と求めていく状況でございます。その場合でも、「拒否される場合については、こういった立入調査の規定もあるので、場合によっては立ち入りさせていただくこともございます」と説明することになると考えているところでございます。
 以上でございます。



◯山内委員
 現場では多分、自分は児童ポルノを持ってないとなれば、「どうぞ入ってください」と、「どうぞ見てください」となると思うのです。先ほど島田委員も質問しましたように、そういうときに、どこまで調査するのかというのがあると思うのですね。
 持ってることの証明というのは割と簡単です。「ここにあります」と出せばいい。けれども、持っていないことの証明を立証するというのは非常に難しい。例えば、私はよく生活保護で付き添いをしていったときに、お金がないことの証明ということで、あることの証明は簡単です。しかし、ないことの証明というのは難しい。そこは福祉分野ですからいろいろ制限つけてやっているが、それでも銀行の調査とか、いろいろやって人権侵害を生み出す土壌にもなっているわけです。こういう行政処分を伴うような条例について、ないことの証明をしなければならないというのは非常に難しいと思いますが、立入調査はどこまでやるのですか。



◯姫野青少年課長
 先ほど部長から御答弁をさせていただいたのですけれども、この立入調査をするに当たっては、確実な情報ということでございます。先ほど御答弁させていただきましたように、警察が製造側で捕まえて、確実に児童ポルノを売った先がわかって、売った先で確実に持っていることが把握できた場合と、あるいは被害児童なり、その家族が、こんな状況でということで、一定、確実な情報と裏打ちある中で調査を進めるということでございます。そういうことでは、調査も確実な情報の中で実施していくということになろうかと考えているところでございます。
 以上でございます。



◯山内委員
 立入調査を行うということは、確実にこの人が持っているという確証を得て行くということだったのですけれども、逆に、提供側の捜査をしたときにリストがいろいろ出てきて、そのリストの中に入っていたら、確実にこの人は持ってるだろうということで立入調査に行くと考えてよろしいのですか。



◯姫野青少年課長
 立入調査の前に、任意の廃棄指導ということがございます。例えば、現行法の場合でも、警察が、製造現場なり販売目的の所持で入って、当然、それの捜査の立証ということで販売の事実を証明する場合に、当然、売った先にも任意で捜査するわけでございます。現行におきましても、特に売った先での所持というのは禁止はされておりませんが、警察が、これは余りよろしくないものなので、任意で廃棄してくださいという形で実は取り扱いされているものでございます。そういうことを活用していくことと、そういった行為について、一定、条例で根拠なり裏打ちをとっていくことで、抑止的な効果があると考えているところでございます。
 以上でございます。



◯山内委員
 今、抑止的な効果と言われましたけれども、今の御答弁を聞いていて、逆の懸念も出てきたのです。警察が製造・販売目的の所持を禁止している。そこの捜査の裏づけのために、ある面では、買った側、あるいは提供された側に、立証するために協力を求めるわけですね。その協力が、今は持ってることが禁止をされていないので、「はい、買いました」と言ったら、それで協力を得てできるわけです。しかし、「はい、買いました」と言ったら、今度は自分が犯罪者になるわけですから、協力が得られなくなる、提供側の製造・販売の立証が得られなくなるのじゃないかなと思うのですが、そこはどのように考えておられますか。



◯姫野青少年課長
 何回も申しますけれども、これは製造、つくることが禁止されているものでございます。つくってはいけないものは持たないでおきましょうというのが条例の骨子でございます。したがいまして、つくってはいけないものを持ってはいけないですよと。それを一定、確実に廃棄していきましょうということでつくっているものでございます。現行でも、特につくってはいけないものを持っているということでいきますと、やっぱり持っているほうも、何といいますか、周知で持っているわけじゃございませんので、それを特に捜査が入られて、廃棄してくださいということで協力するものでございますので、特にそのことで影響があるとは現在のところ考えておりません。
 以上でございます。



◯山内委員
 実はこれ、警察にも事前に聞き取りをさせていただいたのですが、警察としては捜査がやりにくくなるという懸念を最初、持ったということなのですね。提供された側の協力があってこそ、その提供した側の、製造・販売した側の摘発ができるのに、提供された側が、それが禁止だということになると、素直に言わなくなるのじゃないかということで、当初、警察も懸念を持ったとおっしゃっていましたが、そこら辺の議論はされたと思うので、その経過を教えてください。



◯姫野青少年課長
 昨年の9月から、実は憲法なり刑法なり、いろいろな学識経験者を集めて、6回の検討会議をやっておりまして、その事務局には、府民生活部以外に、警察も教育も福祉も全部入って、そういった議論をやってきたという経過が一つございます。
 それと、この条例でございますが、逆に言うたら、需要があるから供給が生まれるという考え方もございますので、この需要を絶っていくということで児童ポルノをなくしていくという趣旨から条例を制定しておりますので、御理解賜りたいと思っております。



◯山内委員
 需要を絶つのではなくて、提供の根っこを絶つということが、まず一番最初にあるべきだと私は思っています。そういう点で、そこで本当にこの条例で大丈夫なのかと。逆の効果がないのかと懸念を持っております。
 あと、廃棄命令について、先ほど若干答弁がありましたけれども、自分が持っている児童ポルノというか、ポルノ映像が、18歳以上なのか、それとも18歳未満の児童ポルノかという判断は、持っている人に非常にわかりにくい問題で、普通のポルノだと思ってたら児童ポルノであったというような場合もあると思うのですね。そういった場合はどうなりますか。廃棄命令、出されるのですか。



◯姫野青少年課長
 何回も申しておりますけれども、廃棄命令の前に、任意の廃棄指導を申しますので、そういうことで、もし持っている画像が児童ポルノということがわかって、廃棄してくださいねということで指導しまして、廃棄をしていただいたら、もうそれで終わりでございます。
 また、廃棄命令につきましても、廃棄命令に従っていただいたら特に罰則はございません。その廃棄命令に従わなかったときに、初めて罰則をつけるということでございますので、特に画像が後からわかったということでも、特に本人さんには何の処罰もないということで考えているところでございます。
 以上でございます。



◯山内委員
 この写っているポルノ写真が17歳のものなのか、18歳の子どもであるものなのかというのは、所持者になかなかわからないものだと思うのです。そういう点では、廃棄命令を出したけれども、本人はそれに従わないという場合もあると思うのですね。そういう点では、そこら辺の判断が非常にあいまいだと思います。
 廃棄命令が出されて廃棄をしましたという証明、先ほど、立入調査でないことの証明が難しいと言いましたけれども、廃棄したという証明をどういうふうにするのですか。



◯姫野青少年課長
 何回も申しますけれども、廃棄命令の前に廃棄指導を行いますので、その時点でわかって廃棄していただいたら、それで処分はないというのが、まず1点でございます。
 それから、廃棄の仕方でございますけれども、これについては、廃棄命令を出す場合に、どういった形でその履行確認するかという議論がございました。したがいまして、今現在、考えておりますのは、職員の前で、職員立ち会いのもとで、確実にそういった画像なり、CDを廃棄していただくか、もしくは電磁的媒介でございますと、上書きでありますとか、いろいろなケースがございますので、それは本人からの委託を受けて、確実にこちらで処理させていただくということでございます。
 なお、そういった立ち会いのもとで廃棄する場合につきましては、それ以降の訴追を免れるということが、そういった持っている人についても利益があるということで、そういった方法がベストではないかと考えているところでございます。
 以上でございます。



◯山内委員
 廃棄命令を出す前に指導してほかしてもらうということだったのですが、そこも、ほかしたという証明も要りますよね。これ、どこまで証明すればいいのかという問題が出てくると思いますが、いかがですか。



◯姫野青少年課長
 それと、先ほど少し言い忘れましたけれども、こういった廃棄命令をする前には、あえて聴聞手続というのを条例に明記しているものでございます。したがいまして、廃棄命令をする前に、聴聞手続というのをもって、そういった状況を本人からお聞きする中で判断を下していくということです。そこで一定、本人から状況もお聞きする中で、次の手続に進んでいけるのじゃないかと考えているところでございます。
 以上でございます。



◯山内委員
 指導して、廃棄してもらうということでしたけれども、そこの確認のとり方も、まだ御答弁がなかったので、どうするのかなと。この条例、非常にあいまいだと思います。そういう点、指摘をしておきます。