児童ポルノ・児童買春・児童福祉法・監護者性交・強制わいせつ・青少年条例・不正アクセス禁止法・わいせつ電磁的記録記録被告事件弁護人 奥村徹弁護士の見解(弁護士直通050-5861-8888 hp@okumura-tanaka-law.com)

性犯罪・福祉犯(監護者性交罪・強制わいせつ罪・児童ポルノ・児童買春・青少年条例・児童福祉法)の被疑者(犯人側)の弁護を担当しています。専門家向けの情報を発信しています。

三浦透「ズボンを着用した女性の腎部を撮影した行為が,被害者を著しくしゅう脇させ,被害者に不安を覚えさせるような卑わいな言動に当たるとされた事例」ジュリスト1433号114頁

これに対して,多数意見は,上記のような問題があることも踏まえた上で,本件の一連の行為の態様等を指摘して,本件行為について4号該当性を肯定したものと解される。本決定の判文からは,多数意見が積極判断をするについては,ねらった対象が臀部であること(なお,この点については事実誤認の主張もなされていたが,本決定は原判決と同じく臀部をねらって撮影したとの認定を前提としている),また,約5分間, 40m以上にわたり,被害者の後ろを付けながら,その背後の至近距離から,約11枚もの画像を隠し撮りしたという,相当に執ような態様であったことなどが考慮されたものと推察される。
V 本決定は,あくまで本件の具体的な事実関係を前提とした事例判断ではあるが(盗撮行為等については,様々な態様があり得ることにつき,中村孝「いわゆる迷惑防止条例違反の成否が問題となった事例」研修671号117頁等参照),具体的に重要と考えられる事実を挙げた上で,衣服の上からの撮影も迷惑防止条例違反罪に当たる場合があることを示したものであり,その前提として判示された「卑わいな言動」の定義,その構成要件が不明確でないとの判断とともに,実務上重要な意義を有すると思われる。