児童ポルノ・児童買春・児童福祉法・監護者わいせつ・不同意わいせつ・強制わいせつ・青少年条例・不正アクセス禁止法・わいせつ電磁的記録弁護人 奥村徹弁護士の見解(弁護士直通050-5861-8888 sodanokumurabengoshi@gmail.com)

性犯罪・福祉犯(監護者わいせつ罪・強制わいせつ罪・児童ポルノ・児童買春・青少年条例・児童福祉法)の被疑者(犯人側)の弁護を担当しています。専門家向けの情報を発信しています。

青少年条例違反と数個の3項製造罪が科刑上一罪になりそうな事例

 報道の情報は薄いんですが、
  h19.11 製造
  h20.5 製造・みだらな性行為(青少年条例違反)
だとすれば、科刑上一罪だと思います。
 撮影は「わいせつな行為」(条例19条1項)でもあるわけで、同日時にみだらな性行為とわいせつ行為(撮影)をすれば、同項の包括一罪になります。撮影行為を条例違反ではなく、3項製造罪と評価するとしても、同種の一連の行為である以上、包括評価の可能性は変わらないと思います。
 さらに、数個の製造罪は包括一罪ですので、結局、全部科刑上一罪です。
 とすると、再逮捕は違法になりそうです。

http://sankei.jp.msn.com/region/kanto/saitama/100723/stm1007231550008-n1.htm
送検容疑は平成19年11月下旬、埼玉県神川町の駐車場に止めた車の中で、15歳の中3女子生徒の裸をカメラ付き携帯電話で動画撮影し、20年5月中旬にも同県本庄市のホテルで同じ生徒の裸を撮影した疑い。
 同署によると「出会い系サイトで知り合い、約5年前から付き合っていた。会えないと寂しいのでやった」と供述している。
 容疑者は今年5月、同じ生徒にみだらな行為をしたとして、埼玉県青少年育成条例違反容疑で逮捕された。

http://www.pref.saitama.lg.jp/uploaded/attachment/385908.pdf
【H22.3.30改正後全文】
※ 傍線部分が今回改正部分
埼玉県青少年健全育成条例
(昭和58年埼玉県条例第28号)
(みだらな性行為等の禁止)
第19条 何人も、青少年に対し、みだらな性行為又はわいせつな行為をしてはならない。
2 何人も、青少年に対し、前項の行為を教え、又は見せてはならない。
(罰則)
第28条 次の各号のいずれかに該当する者は、1年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する。
. 第17条の8の規定による命令に違反した者
. 第19条第1項の規定に違反した者