児童ポルノ・児童買春・児童福祉法・監護者わいせつ・不同意わいせつ・強制わいせつ・青少年条例・不正アクセス禁止法・わいせつ電磁的記録弁護人 奥村徹弁護士の見解(弁護士直通050-5861-8888 sodanokumurabengoshi@gmail.com)

性犯罪・福祉犯(監護者わいせつ罪・強制わいせつ罪・児童ポルノ・児童買春・青少年条例・児童福祉法)の被疑者(犯人側)の弁護を担当しています。専門家向けの情報を発信しています。

ピンハネ、トラブル…急成長する「援デリ」の“うまみ”と“落とし穴”

 犯人の検挙・処罰と児童の保護(ケア)ということなんだが、進まない。
 児童が自分で応募してくる点で重い量刑にならない。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100403-00000513-san-soci
【衝撃事件の核心】

 出会い系サイトで援助交際相手を募り少女を派遣する「援デリ」業者が、警察当局に相次いで摘発されている。1990年代から社会問題となっている援助交際は、今や「仲介者」を通してビジネスとして成り立っているのだ。男女が直接やり取りせず間に仲介を通すことで、気軽さと安心感がうまれることが、急増している背景にはあるようだ。あまりの盛況ぶりに“本家”であるデリヘル嬢も登録するほどだという。だが高いピンハネや客からの脅迫などトラブルも尽きず、気軽さの裏に危険なワナも潜んでいる。(滝口亜希)


■脅迫、性犯罪… 絶えぬトラブル
 密室で大人の男と2人っきりになることから、これまでの援助交際と同様に少女がトラブルに巻き込まれるケースも少なくない。
 「客に裸の写真を撮られて脅されたり、性犯罪に巻き込まれたりする場合もある。非常に危険な環境に身を置いているということを認識してほしい」
 女性の売春問題に取り組むNPO法人ポラリスプロジェクト」日本事務所の藤原志帆子コーディネーターは少女に呼びかける。
 同事務所には、援助交際を行っている少女や、出会い系サイトでトラブルに巻き込まれた少女などからの相談も多く寄せられる。
 「体を売るのもパンツを売るのも同じだと考えている子も多い」
 藤原さんは少女たちについて、性への意識が低下していると感じている。しかし一方で、お金を稼ぐために割り切ってやっているというだけではないという。 「援助交際に走ってしまう背景には、『短時間だけでも誰かにかまってほしい』という寂しさや、『誰かに止めてほしい』という心のSOSが垣間見える。相談をくれる少女たちは、自分の心にも体にも自信がない子が多い。親や地域が、自分の大切さを教えていかねばならない」
 藤原さんは、周囲が援デリに走る少女らをケアする必要性を訴える。

 全知全能の立法者は児童買春周旋罪を作ったが、地裁では見かけない罪名。

第5条(児童買春周旋)
児童買春の周旋をした者は、五年以下の懲役若しくは五百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
2 児童買春の周旋をすることを業とした者は、七年以下の懲役及び千万円以下の罰金に処する。

 実は、こういう行為は従前から児童淫行罪なので、児童淫行罪(児童福祉法違反)と観念的競合になるので旧少年法では家裁に係属していた。つまり児童買春周旋罪単体で起訴されることはなく、ほとんど児童淫行罪とセットで立件されていた。
 児童淫行罪の法定刑は10年なので、児童買春周旋罪の懲役の法定刑は意味がない。ただ、罰金併科については児童買春周旋罪が生きてくるだけ。

児童福祉法
第34条〔禁止行為〕
何人も、次に掲げる行為をしてはならない。
六 児童に淫行をさせる行為

第60条
第三十四条第一項第六号の規定に違反した者は、十年以下の懲役若しくは三百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。

 というわけで、児童買春周旋罪はあまり効果を上げていない。