法律上は、全文朗読が原則ですが、黙ってると「訴訟関係人の意見を聴き、相当と認めるとき」ということで要旨の告知になってますね。
弁護士さんもそう批判すべきですね。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090502-00000249-mailo-l17
公判には男子高校生の母親(35)が参加。証拠書類の大半は公判で要旨しか明らかにされないため、代理人の弁護士は全文の朗読を要望。これに対し神坂裁判官は、男子高校生の調書など一部しか認めなかった。
公判が始まれば被害者も証拠書類が閲覧できるが、初公判だけで結審するケースも多い。弁護士は「何も分からないまま裁判が終わっては、制度の意味がない」と批判。「勇気を出して参加した被害者の声を聞く仕組みが必要だ」と指摘した。
刑訴法第305条〔証拠書類の取調方式〕
検察官、被告人又は弁護人の請求により、証拠書類の取調をするについては、裁判長は、その取調を請求した者にこれを朗読させなければならない。但し、裁判長は、自らこれを朗読し、又は陪席の裁判官若しくは裁判所書記にこれを朗読させることができる。
②裁判所が職権で証拠書類の取調をするについては、裁判長は、自らその書類を朗読し、又は陪席の裁判官若しくは裁判所書記にこれを朗読させなければならない。規則第203条の2(証拠書類等の取調の方法・法第三百五条等)
裁判長は、訴訟関係人の意見を聴き、相当と認めるときは、請求により証拠書類又は証拠物中書面の意義が証拠となるものの取調をするについての朗読に代えて、その取調を請求した者、陪席の裁判官若しくは裁判所書記官にその要旨を告げさせ、又は自らこれを告げることができる。
2 裁判長は、訴訟関係人の意見を聴き、相当と認めるときは、職権で証拠書類又は証拠物中書面の意義が証拠となるものの取調をするについての朗読に代えて、自らその要旨を告げ、又は陪席の裁判官若しくは裁判所書記官にこれを告げさせることができる。
犯罪被害者等の権利利益の保護を図るための刑事手続に付随する措置に関する法律
第3条(被害者等による公判記録の閲覧及び謄写)
刑事被告事件の係属する裁判所は、第一回の公判期日後当該被告事件の終結までの間において、当該被告事件の被害者等若しくは当該被害者の法定代理人又はこれらの者から委託を受けた弁護士から、当該被告事件の訴訟記録の閲覧又は謄写の申出があるときは、検察官及び被告人又は弁護人の意見を聴き、閲覧又は謄写を求める理由が正当でないと認める場合及び犯罪の性質、審理の状況その他の事情を考慮して閲覧又は謄写をさせることが相当でないと認める場合を除き、申出をした者にその閲覧又は謄写をさせるものとする。
2 裁判所は、前項の規定により謄写をさせる場合において、謄写した訴訟記録の使用目的を制限し、その他適当と認める条件を付することができる。
3 第一項の規定により訴訟記録を閲覧し又は謄写した者は、閲覧又は謄写により知り得た事項を用いるに当たり、不当に関係人の名誉若しくは生活の平穏を害し、又は捜査若しくは公判に支障を生じさせることのないよう注意しなければならない。