児童ポルノ・児童買春・児童福祉法・監護者わいせつ・不同意わいせつ・強制わいせつ・青少年条例・不正アクセス禁止法・わいせつ電磁的記録弁護人 奥村徹弁護士の見解(弁護士直通050-5861-8888 sodanokumurabengoshi@gmail.com)

性犯罪・福祉犯(監護者わいせつ罪・強制わいせつ罪・児童ポルノ・児童買春・青少年条例・児童福祉法)の被疑者(犯人側)の弁護を担当しています。専門家向けの情報を発信しています。

海外サーバーに児童ポルノ 提供目的所持容疑の男女8人逮捕

 厳密に言うと犯人から遠くに置いてあるのは「保管罪」。警視庁が「保管罪」第1号として逮捕された被告人は「所持罪」で起訴されて有罪になりました。
 理屈では「提供目的」ですが、判例によれば「公然陳列目的」。
 

http://sankei.jp.msn.com/affairs/crime/090217/crm0902170145001-n1.htm
海外サーバーに児童ポルノ 提供目的所持容疑の男女8人逮捕
2009.2.17 01:44
 警視庁などの調べによると、男らは福岡県の会社で会員制の成人向けアダルトサイトを運営。日本人の少女が映った児童ポルノを海外のサーバーにアップし、提供目的で所持した疑いがもたれている。
 捜査関係者によると、男らは複数の名前を使い分けて海外のサーバーと契約。海外の銀行に口座を開設し、ダウンロードした日本国内の客が金を払っていた。サイトで提供された児童ポルノは、客がDVDにダビングして転売するなどして出回っていたという。

 こういう手口は、珍しくないですよね。

ネットで違法販売 発信源、巧妙に隠す 海外にHPサーバー開設=茨城 [読売新聞社 2007年10月21日(日)]
 ◆隣人の無線LANで接続 匿名購入の通信カード使う
 隣の部屋の電波を拝借したり、使用者が特定しづらいデータ通信カードを使ったり−−。県警が今月、検挙につなげた児童ポルノDVDやネットオークションのID・パスワードの不正販売事件で、捜査の網をすり抜けようとするネット犯罪の手口が明るみに出た。容疑者たちは発信源を特定されないよう、あの手この手で自分の存在を消し、違法な販売を繰り返していたとみられている。
 今月4日、児童ポルノDVDを販売目的で所持していた疑いで逮捕された4人組の男は、三重の予防線を張っていた。まず販売の窓口になるホームページを米国のサーバーに開設。サウジアラビアのサーバーを経由させて発信源を混乱させ、ネット接続には隣の部屋の住人らが利用する無線LANの電波を拾って使っていた。捜査員が現場に踏み込むと、男の1人はあぜんとした表情を浮かべ、後に「居場所を割り出されるとは思わなかった」と供述したという。